実家じまいを始めるタイミングとは?具体的なやり方や費用などを解説します

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この記事の監修者

織瀬 ゆり
織瀬 ゆり

宅地建物取引士/AFP/2級FP技能士など

実家じまいを始めるタイミングとは?具体的なやり方や費用などを解説します

核家族化が進む昨今、「実家じまい」問題と向き合う人は増加傾向にあります。この記事では実家じまいの概要、始めるタイミングや手続きなどについて解説します。

この記事のポイント
  • 実家じまいとは、親の家を処分する一連の手続きのことです。
  • 思い出の家を片付けることは身体的にも精神的にも負担がありますが、長引くほどに費用がかさむため、早めに手を付けることが重要です。
  • わからないことはプロの手を借りながら、まずは親族で話し合うことから始めてみませんか?

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目次

実家じまいとは

実家じまいとは、親や祖父母が所有する家を処分する(手放す)ことです。主に独立した子どもによって、高齢化で親がそのままそこで暮らすことが困難になったり、親が亡くなって空き家状態がつづいていたりする場合に行われるのが一般的です。

似たような言葉に「家じまい(自宅じまい)」がありますが、家じまいは自分が所有している家を手放すことで、終活の一環として行われることがほとんどです。

実家じまいを考えるタイミングと注意点

実家じまいのタイミングは人によってそれぞれ異なりますが、一般的には以下のようなタイミングで検討されます。

親が亡くなり相続が発生した

親が亡くなり、実家が相続財産となった場合には実家じまいをすべきかどうか、検討する必要があります。相続人全員で話し合い、実家の処分方法を決めなければならないでしょう。

また、この際、実家に残った数々の遺品の整理をはじめ、不用品の処分や、思い出の品の選別などそれ相応の作業負担が生じます。とくに遺品整理は、人によって精神的にも肉体的にもつらい作業となることから、専門業者に依頼するのもひとつの手です。 きちんと話し合ったうえで、皆が納得できる方法を選ぶようにしましょう。

親が施設に入ることになった

親に介護が必要となり、施設に入居することが決まった場合も、実家じまいを検討するタイミングのひとつです。この場合、いる物といらない物を選別する手間が生じるほか、家財道具についても施設に持参するのか、処分するのかについて考えなければなりません。

いずれにせよ実家を売却するのか、空き家のまま維持するのか、早めに検討することが大切です。

空き家のまま放置し、荒廃が進んでしまうと「特定空き家」に指定され、固定資産税が6倍になる恐れがあります。

織瀬ゆり
織瀬ゆり

空き家にしていたが管理費や維持費が負担になった

実家を空き家状態のまま長期に渡って放置してしまうと、管理費や修繕費がかさんでしまい、思いのほか負担に感じる恐れがあります。そうした状況下で、実家じまいを検討する人は多いでしょう。

不要品や家財道具が残されたまま空き家になっている場合、まずは不要品の処分から始めなくてはなりません。放置期間が長ければ長いほど、カビやネズミなどによる被害が生じている可能性が高く、場合によっては専門業者に依頼しなければならないでしょう。あまり長いこと空き家にならないよう、前もっていざという時にどうするのか話し合っておくことが大切です。

実家じまいが大変な理由

実家じまいは物理的、精神的に負担が大きい作業といわれますが、その理由について解説します。

親や親戚が渋る・実家が亡くなるのがさみしい

実家には長年の思い出が詰まっており、そこから離れることに親や親族が抵抗を示すケースは少なくありません。また、親が亡くなったことを理由に実家じまいをする場合、親が亡くなったことを改めて実感させられる作業となるため、精神的なダメージを受けることも予想されます。

実家を手放すのは確かにつらいことですが、周りのサポートや理解を得ながら、時間をかけて進めていくとよいでしょう。

織瀬ゆり
織瀬ゆり

なかなか売れそうもない

実家の立地条件が悪い、築年数が経過しているといったことを理由に、なかなか買い手が見つからずに売却が難航するケースも少なくありません。空き家のまま放置すると、固定資産税はもちろん、場合によっては管理費もかかることか、何かと出費が膨らんでしまいます。

更地にして売ることや、古家付き土地として売ることも検討してみましょう。

荷物の整理や処分がしんどい

実家じまいにあたっては数々の思い出の品を整理しなければなりません。ひとつずつ見直し、取捨選別することは肉体的にも精神的にも大きな負担となるでしょう。あまりにつらければ専門業者に依頼することをおすすめします。

何から手を付けたらよいかわからない

不用品の処分、遺品整理、家財道具の選定や処分など、実家じまいには多くの作業が含まれます。優先順位をつけて計画を立てる必要があることはもちろん、いったい何から始めたらよいのか分からなくなりがちです。

実家じまいをするのにかかる費用とコスト削減のポイント

実家じまいにかかる費用と、コスト削減のポイントについてそれぞれ解説します。

不用品回収費用

実家じまいをするにあたり粗大ゴミの処理料はもちろん、業者への回収運搬料が生じることがあります。コストを削減するためにも、不要品はできる限り事前に選別し、処分量そのものを減らすことが大切です。

また、使えそうな物があればフリマサイトなどで売却するのもひとつの手でしょう。あくまで参考とはなりますが、下記に不用品回収費用の目安相場について、まとめてみました。

【不用品回収費用の相場目安】
不用品の種類料金相場
家具1点3,000円~8,000円程度
ダンボール10箱程度5,000円~10,000円程度
粗大ごみ1点5,000円~15,000円程度
不用品1トン車満載20,000円~50,000円程度
※上記は目安の相場です。距離、作業内容、業者により料金は変動します。

不用品の種類や量、地域により料金が大きく変わるため、正確な見積りを求める場合は複数の業者に直接問い合わせることをおすすめします。

また、自治体として不用品回収を行っている場合、そちらを利用した方が安く済むでしょう。

織瀬ゆり
織瀬ゆり

売却諸費用

実家を売却する場合、不動産業者に対する仲介手数料や広告費用、引っ越し代などがかかります。それぞれ、複数の業者を比較検討したうえで、コストと内容が見合ったところに依頼することが大切です。

また、今すぐではなく将来的に中古住うえとして売ることを検討している場合、時間が経てば経つほど維持管理コストがかさむため、なるべく早めに売却に向けた行動を起こすようにしましょう。

【売却諸費用の目安相場】
費用概算費用概要
印紙税契約金額に応じて異なる売買契約書に添付して納税
仲介手数料取引額の3~5%以内不動産会社に支払う仲介手数料
広告費賃料1か月分が目安買い手が決まった際に支払う謝礼の一種
引越費用距離に応じて数万円~数十万円荷物の量や距離に応じて変動
最終期清算費用数千円~数万円管理費や修繕積立金の清算費用
※ その他、火災保険の解約返戻金の有無など、物件の状況によって費用は変動します。

家の解体費用

老朽化が進んだ実家を取り壊す場合、解体費用がかかります。一般的に木造住宅より鉄筋コンクリート造のほうが解体費がかさむ傾向にありますが、前もってどの程度の費用がかかるのか把握しておくようにしましょう。

なお、解体費用は以下のように坪単価で求めるため、家の大きさがわかれば大体の解体費用を把握できます。
坪単価(相場)×延床面積(坪数)=建物本体の解体費用
解体費用について、詳しくは以下の記事で言及しているので、あわせて参考にしてください。

実家じまいに取りかかる前に必ずやっておきたいこと

実家じまいに取りかかる前に必ずやっておくべきこととして、以下の4つが挙げられます。ひとつひとつ見ていきましょう。

親・兄弟・親族の意向の確認

実家じまいの方向性に関しては、その家に住んでいる親だけでなく、兄弟や親族の意向が合致しているかどうかを確認することが必要です。親の意見を尊重することはもちろん重要ですが、実家を相続することになる子や親族の意見も伝えるようにしましょう。

また、親が存命であれば、終の棲家となる場所についても決めておかなければなりません。親が安心して過ごせる環境を整えておくことが大切です。

織瀬ゆり
織瀬ゆり

売買契約書・権利証の確認

実家の所有権や賃貸借契約関係を明らかにするため、売買契約書や権利証(登記簿謄本など)を確認しましょう。相続が発生している場合には遺産分割協議をきちんと終わらせることも大切です。権利関係を疎かにすると、将来的なトラブルにも発展しかねません。

税金を考慮した売却時期の見極め

実家を売却する際は税金の兼ね合いで売却益に差が出るケースも少なくありません。相続税の申告時期や、居住用財産の3,000万円の特別控除 の適用有無など、節税タイミングについて税理士をはじめとする専門家からアドバイスをもらうことをおすすめします。

ローン残債の有無と売却価格のバランス

処分を検討している実家に、ローンが残っているか否かも調べておく必要があります。ローン残高は金融機関から発行される、返済予定表などで確認可能です。そのうえで実家がいくら売れるかどうかを査定し、査定結果を見比べて適切な処分方法を検討しましょう。

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実家じまいの具体的な進め方

実家じまいをする場合、以下の手順に沿って進むとスムーズにいくでしょう。それぞれ詳しく説明します。

1.親族での話し合い

実家じまいをするにあたり、親族で意見が分かれるケースも少なくありません。そのため、まず親族同士でしっかりと処分の方向性について話し合いをすることが大切です。実家を売却するのか、解体してほかの用途に活用するのかなど、今後の方向性を決める必要があります。

どのように処分するのが適切かはケースによって異なるため、状況によっては専門家のアドバイスを聞くのもひとつの手です。なお、どの処分方法を選ぶにしても、ある程度の期間を要することから、なるべく早い段階で話し合うことをおすすめします。

2.業者へ相談・査定依頼する

売却あるいは賃貸など処分の方向性が決まったら、業者へ査定の依頼を行います。その際、複数の業者に依頼し、見積もりを提示してもらったうえで比較検討しましょう。

なぜなら、業者によって査定方法が異なることが多く、査定金額にも差が生じるからです。その際、つい査定額だけに目がいきがちですが、信頼できる業者であるかどうかを見極めることも怠らないようにしましょう。

3.家の荷物を片付ける

実家を処分するにあたって、荷物を片付けなくてはなりません。荷物の処分は自分でも行えますが、十分な時間と労力が必要となるため、時間が取れない場合には遺品整理の専門業者などに依頼することをおすすめします。

ただし、親がすでに亡くなっている場合は不要品が相続財産に当たるため、後から処分したものが遺品だった場合にトラブルに発展する恐れがあります。荷物は慎重に整理をすることを心掛けましょう。

4.実家を手放す

売却するとなれば、業者と話を進めて実家を手放します。その際、購入を検討している顧客の内見の立ち会いなどが必要となることもあるでしょう。仕事などで忙しく、そうした対応が難しい場合には、売却期間中の管理を依頼できるか業者に相談することをおすすめします。

まとめ

実家じまいの概要をはじめ、始めるタイミングや手続きなどについて解説しました。実家じまいは思っている以上に精神的・肉体的負担が大きな作業の1つです。家族との対話を大切にし、1つずつ着実に準備を進めていくようにしましょう。

実家じまいをする際は家族で意見を出し合い慎重に行いましょう

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元信託銀行員。複数の金融・不動産資格を所持。それらの知識をもとに、「初心者にもわかりやすい執筆」を心がけている。子育て世帯向けの資産形成、女性向けのライフプラン記事を得意とする。

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