この記事のポイント
- 購入検討者による内覧は、不動産の売却活動のハイライトの1つです。
- 「物件を魅力的に見せるコツ」を念頭に置きながら、抜かりなく準備を進めることが肝心です。
- 内覧当日の注意点も事前に確認し、購入申し込み・契約へとスムーズに進めるよう備えましょう。
家の売却を検討中のあなたへ
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不動産売却の決め手となる内覧
不動産の購入を検討している人のほとんどは、資料からわかる情報だけでなく、内見して物件を実際に確認した上で購入の意思決定を行っています。物件の内覧に行くということは、購入検討者の希望する条件をある程度満たしている物件であるといえます。
つまり内覧とは、購入検討者の意思決定に影響を与える「最後のイチオシ」となる可能性が非常に高いため、不動産を売却する際は、内覧時に物件の魅力が伝わる工夫をすることが大切です。
不動産売却の内覧とは
不動産売却の内覧は「物件の内部を見学すること」です。中古物件の場合はとくに、「まったく同じ物件」は存在しません。同じ築年数の物件であっても、生活の仕方や手入れの頻度、修繕履歴などによって傷み具合が異なります。
また、体感的な部屋の広さや備え付け設備の状態などは、書類や写真だけではわかりにくいでしょう。実際に内覧をすることによって、その物件で生活していくイメージがわき、所有するにあたって問題がないかを確認することができるのです。つまり、物件の内部を見学することは、購入検討者に物件の現状を把握してもらうことに役立ちます。
不動産売却の流れと内覧のタイミング
内覧は、不動産売却のどのタイミングで行われるのでしょうか。ここでは、不動産売却の流れと内覧のタイミングについて解説します。
不動産売却の第一歩は不動産の査定です。不動産会社に査定を依頼することで、物件の市場価値を知ることができます。その後、不動産会社と媒介契約を結び、売り出し価格を決めたら売却活動が始まります。
不動産会社の売却活動としては、物件をポータルサイトに掲載したり希望条件に合いそうな顧客へ物件を紹介したりすることなどが考えられます。その中で、不動産会社側から内覧の提案や、顧客側から内覧希望の申し出があった場合、内覧へとつながります。内覧後、顧客が気に入れば申し込み手続きへ進み、売主・買主双方の条件が整うと売買契約の締結を行います。
物件を魅力的に見せるコツ1:アピールポイントをまとめる
内覧時の印象を良くすることが大切であるということは上記で解説した通りですが、物件を魅力的に見せるためにはどうしたらよいでしょうか。
まずは売主自身が物件のアピールポイントを知っておくことが重要です。物件の特徴をきちんと把握することで、販売方法の戦略も立てやすくなります。たとえば、玄関が広い、収納箇所が多い、キッチンに最新設備があるなど。内覧時に伝えたい物件の魅力やアピールポイントとなる部分を、あらかじめまとめておくとよいでしょう。
物件を魅力的に見せるコツ2:内覧の事前準備を怠らない
購入検討者の内覧にあたって、事前に準備しておいた方がよいことをまとめました。不動産の売却活動をしている人や売却の検討をしている人は、ぜひ参考にしてみてください。
1.家の中を片付ける&掃除をする
まずは基本的なこととして、家の中の片付けと掃除を行いましょう。内覧から成約に結びつけるためには、購入検討者からの印象をよくすることが必要不可欠です。少しでも印象をよくするためにあらかじめ片付け・掃除をしておくようにしましょう。
掃除のポイント
とくにきれいな状態だと好印象を与えるのが、キッチンやお風呂などの水回り。水回りは生活する上で欠かせない設備であり、汚れやすく掃除が大変な箇所でもあります。そのため、水回りは重点的に掃除をしましょう。
また、におい対策も忘れずに。悪臭が漂うと、見た目がきれいでも物件の印象を下げてしまう可能性があるため、定期的に窓を開けて換気をしたり、こまめに掃除を行ったりすることが大切です。
また、ハウスクリーニングを業者に依頼するのも1つの方法です。費用はかかりますが、掃除の専門業者が全体的に清掃を行うことで物件が隅々まできれいな状態になり、内覧時の印象がアップするでしょう。
2.部屋を広く見せるため物を減らす
同じ広さの部屋であっても、物の有無や配置の仕方によって体感的な広さが変化します。そのため、物を減らし、部屋を広く見せる工夫が大切です。また、生活をイメージしてもらうために家具を配置する場合は、部屋を広く見せるという視点を持ってレイアウトしていきましょう。
3.部屋を明るく見せる工夫する
暗い部屋よりも明るい部屋の方が、内覧時によい印象を与えるため、部屋を明るく見せる工夫が大切です。たとえば、家中の電気をすべて付ける、照明の種類を明るいものにする、日当たりのよい窓にかけるカーテンをレースカーテンに変更する、壁を白色など明るい色に変えるなどの方法が考えられます。
4.収納もきちんと整理しておく
生活する上で「収納」は重要なスペースです。暮らしていくと、少しずつ物は増えていきますが、収納スペースを後から増やすことは難しいため、「収納スペースが大きい」ということは顧客に好印象を与えるでしょう。
5.庭やベランダなどもキレイにしておく
内覧時には、物件の中だけではなく庭やベランダなども確認されます。庭を放置して雑草が生い茂っている状態だと、印象が悪いだけでなく、家の中に虫を呼び込んでしまうなど住宅にも影響を与えかねません。
屋外である庭やベランダは見落としがちな部分ではありますが、草むしりをしたり、落ち葉や土埃を掃除したりするなどきれいにしておくことをおすすめします。
6.住みたいと思う部屋作り
購入検討者の視点に立ち、「住みたいと思う部屋」を考えるのもよいでしょう。不動産売却を行う上で、購入検討者の視点に立って考えることは非常に重要です。自分が買いたい・住みたいと思う部屋作りを考え、整理整頓を心がけて、購入検討者からよい物件だと思われるよう内覧の準備をしましょう。
ホームステージングという方法も
ホームステージングとは、販売している物件に家具やインテリア、照明やグリーンを設置して室内を魅力的に演出することです。家具やインテリアが配置されることで、内覧時に実際にこの物件で生活した時のイメージもわきやすくなります。
ホームステージングでは物件の購買層が精査され、ターゲット層に合う部屋作りが行われます。住宅の資産価値を高めることによって、売却期間が短くなるケースは多いので、有効利用できる方法でしょう。
【確認】リフォーム・修繕はどれくらい行うのがベスト?
費用をかけてリフォーム・修繕を行えば、物件の状態はよくなるでしょう。しかし、必ずリフォームや修繕を行う必要はありません。中には、「自分の好きなようにリフォームをしたい」「現況でいいので値下げをしてほしい」などの希望がある購入検討者がいるからです。
とはいえ、あまりに状態がひどければ直すことを視野に、仲介会社に相談してみましょう。住宅の現況は、購入検討者も必ず知りたい部分なので、まずは建物や設備の点検をして、劣化状態などの現況を把握することから始めてください。不動産会社の担当者にも、住宅の状態については必ず報告しておきましょう。
また、汚れがひどい場合は水回りのクリーニングを行う、クロスを張り替えるなど、比較的少額からできることもあります。どのくらいリフォームや修繕を行えばよいのかは、ご自身の予算を含めて不動産会社の担当者と相談して決めるとよいでしょう。
内覧の日程はできる限り購入検討者に合わせて
売主も内覧に同行する場合は、なるべく購入検討者に合わせた日程調整が望ましいでしょう。購入検討者は、複数の物件を比較検討していることがほとんどです。
日程調整につまずいて内覧できないのは、機会損失につながってしまいます。内覧の日程を決めるときは、複数の日にちを提案し、できる限り購入検討者に合わせて進めていきましょう。
内覧当日の4つの注意点
ここでは、内覧時に対応するときの注意点について解説していきます。
1.明るく清潔感ある格好で出迎える
不動産という高額なものの売買契約では、信頼できる不動産会社・売主から購入したいと考えている人が多いのではないでしょうか。だらしない服装や、ラフすぎる身なりだと、購入検討者を不安な気持ちにさせてしまう可能性もあります。清潔感のある格好を心がけて、明るく丁寧な対応を心がけましょう。
2.質問に答えられるように調べておく
購入検討者は、実際にこの物件に住んだ時のことを想像しながら内見を行います。建物の修繕履歴やリフォームの有無、設備に故障はないかなどの建物に関する質問、また、周辺の施設や、町内の様子などの地域環境に関する質問をされる可能性もあります。
わからないことは素直に「わからない」と答えるべきですが、回答がない場合は購入検討者の不安は解消されません。ですので、購入検討者から質問されそうな内容は、事前に確認したり調べたりして、答え方をシミュレーションしておくとよいでしょう。
客観的なエビデンスとしてインスペクションと呼ばれる住宅診断の報告書などがあれば、売主買主双方にメリットがあるでしょう。
3.住んでいる人にしか気付かない点も伝える
購入検討者は、しっかり内覧を行った場合でも1度では気付かない点があるはずです。そのため、住んでいる人にしかわからない情報や、実際に暮らしていたからこそわかる情報を伝えることで、新たな発見へとつながり、購入へと結びつく可能性があります。
4.ゴリ押しはしない
内見の目的は不動産の売却につなげることですが、購入検討者に購入を促す「ゴリ押し」はしないよう注意しましょう。売主側がゴリ押しすることによって、購入検討者の購買意欲を削いでしまう可能性もあります。さまざまな事情を考慮し、丁寧に物件の魅力をアピールしていきましょう。
売却理由の伝え方は不動産会社に相談しておこう
上記の他、内覧対応時に注意した方がよい点をまとめました。
まずは、売却理由を聞かれたときの対応です。さまざまな売却理由があると思いますが、「住宅ローンが支払えなくなった」などのネガティブな理由は、内容によっては必ずしも正直に答える必要はありません。
ただし、近隣トラブルやシロアリ被害などが原因で売却を行う場合は、隠したままにしておくと後々トラブルに発展してしまう可能性があります。ネガティブな理由で売却を行う場合は、理由の伝え方について事前に不動産会社に相談しておくと良いでしょう。
また、どの物件にもメリット・デメリットの両面が存在します。購入検討者にきちんと納得した上で購入をしてもらうためにも、正直にデメリットも伝えるようにしましょう。そしてデメリットを伝える際は、メリットも十分に伝わるようアピールすることが大切です。
さらに、購入意思が高い人からは買付証明書が提出されます。不動産売買では価格交渉を持ち込まれるケースは多く、交渉の進め方やテクニックについても事前に知識を入れておいたほうがスマートに対応できます。
まとめ
内見時の印象がよければ、物件の購入に繋がる可能性も高まります。そのため、事前に建物の点検を行って現状を把握したり、物件の魅力をまとめておいたりするなど、売主自身が物件のことを知る努力が大切です。なるべく購入検討者の立場から見るように心がけて、掃除や整理整頓などの準備をしておくようにしましょう。
この記事の監修者
花 惠理 宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/2級FP技能士
大学卒業後、不動産会社や住宅メーカーの不動産部に勤務し、不動産賃貸・売買契約の他、社宅代行、宅地造成などの業務に携わる。現在は、不動産や金融関係の執筆をするWebライターとして大手メディアなどに多数寄稿。初心者にもわかりやすい言葉で解説している。
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