売却前に物件の価値を高めよう。注目高まるインスペクションの内容や効果などについてご紹介

  • 公開日:
  • 2020年03月25日
  • 更新日:
  • 2020年06月16日
売却前に物件の価値を高めよう。注目高まるインスペクションの内容や効果などについてご紹介
「インスペクション」とは、不動産売却時に専門家によって行われる住宅診断のことです。売却前に、劣化の状態や欠陥の有無、修繕が必要な箇所がどれくらいあるのかなどがわかります。今回は、中古物件の売却を考えている方に向けて、インスペクションで行われる検査内容やその必要性、費用やかかる期間などについて詳しくご紹介していきます。

専門家によって行われる住宅診断のことをインスペクションといいます。
トラブル防止のためにも売却前の実施を検討しましょう。

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目次

注目度が高まっている「インスペクション」って?

日本人の新築志向や人口減少などを原因とする空き家問題の進展に対し、政府は既存住宅の流通を活発にするための施策を取っています。そうした政策のうちの一つがインスペクションです。インスペクションとは不動産売却前に、建物の劣化具合や欠陥の有無必要な修繕の箇所数などを調べるもので、売却物件にインスペクションを実施することで買主は安心して中古住宅を購入することができます。

また、売主には、売却後、売却した物件について何らかの瑕疵があったときに損害賠償請求等に対応しないといけない瑕疵担保責任があります。売却前にインスペクションを実施することで、瑕疵担保責任を問われることが少なくなる点は、売主にとってメリットとなります。

※2020年4月民法改正に伴い、瑕疵担保責任は契約不適合責任に変わります。契約不適合責任については以下の記事も合わせてご確認ください。

「既存住宅インスペクション・ガイドライン」とは

先述の通り、政府は既存住宅の流通強化のための一つの施策として、インスペクションの普及に取り組んでおり、2013年6月には国土交通省より「既存住宅インスペクション・ガイドライン」が策定されています。ガイドラインでは、インスペクションに対する基本的な考え方や具体的な検査項目・検査方法が書かれており、インスペクションの実施の際はこのガイドラインに基づいて行うことになります。

「改正宅地建物取引業法」により“説明”が義務化

また、2018年4月に施行された「改正宅地建物取引業法」により、インスペクションに関する「説明」が義務化されました。インスペクションが広く実施され、良質な中古住宅の流通を増やすことが目的です。なお、今回の改正では、「実施」の義務化ではなく、あくまでもインスペクションに関する「説明」の義務化となっています。

具体的には、重要事項説明として下記の事項を説明することとされています。

・インスペクションを実施しているかどうか
・インスペクションを実施した場合の結果の概要
・設計図書等の保存の状況

また、媒介契約時に「インスペクションを実施する者のあっせんに関する事項」を記載することも義務化されています。

「既存住宅売買瑕疵保険」について

インスペクションは「既存住宅売買瑕疵保険」に加入する際に必須となっています。既存住宅売買瑕疵保険とは冒頭で説明した瑕疵担保責任に関する保険で、売却した不動産に万が一瑕疵があった場合、売主が負担しなければならない損害を保険で賄うというものです。

この保険に加入することにより、買主はインスペクションが実施されている上、万が一瑕疵があった場合も補償を受けられるため安心して住宅を購入できるのです。一方で、売主としても売却後に瑕疵担保責任に基づいて損害賠償される不安を排除できることにもつながっています。中古物件の売却を考えている方は、利用を考えてみてもよいでしょう。

どのタイミングで実施するものなのか

インスペクションは、不動産売却の流れの中のどのタイミングで実施するものなのでしょうか?

下記は、不動産売却の一般的な流れとなっています。

・不動産会社に売却査定
・不動産会社と媒介契約締結
・不動産会社が売却活動を始める
・買主が見つかったら売買契約締結
・買主のローンの承認が得られたら決済、引き渡し

この内、インスペクションは不動産会社が売却活動を始める前、できれば売却査定前に行っておくのがよいでしょう。というのも、インスペクションの結果次第で査定額が変わる可能性があるからです。

どんな人によって行われるものなのか

インスペクションは「既存住宅状況調査技術者講習」を修了した建築士が「既存住宅状況調査方法基準」に従って第三者の視点から行います。国が定めた「既存住宅状況調査技術者」の資格を持つ建築士でなければできませんので、ある程度信用して任せることができます。なお、現場を通した業務経験が豊富な建築士ですとさらに安心です。実績を活かした有効なアドバイスを期待できるはずです。

また、インスペクションの結果、補修が必要となった場合には費用がかかってしまいます。その際、インスペクションの第三者性、中立性がとても重要です。リフォーム(リノベーション)業者などと利害関係のない、第三者的な立場の診断士にインスペクションしてもらうことをおすすめします。

インスペクションの内容と種類

国土交通省の既存住宅インスペクション・ガイドラインによると、インスペクションは目的別に以下の3つに分類されます。

・既存住宅現況検査(一次的インスペクション)
・既存住宅診断(二次的インスペクション)
・性能向上インスペクション

それぞれ内容を見ていきたいと思います。

既存住宅現況検査(一次的インスペクション)

中古住宅の現況を把握する基礎的なインスペクションです。主に目視による調査を行い、劣化具合を把握します。

既存住宅診断(二次的インスペクション)

中古住宅の状況を調べる、より詳細なインスペクションです。劣化が生じている箇所について、破壊検査等も含めて診断を行います。

性能向上インスペクション

性能向上インスペクションはリフォーム実施前に行うものです。既存住宅診断(二次的インスペクション)と同様、破壊検査も含めて詳細に不具合の原因を把握していきます。

インスペクションを実施するメリット

インスペクションにはどのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、以下の3つをお伝えしていきたいと思います。

1.物件の価値を高めることができる

インスペクションを実施することにより、築年数によらず建物の劣化状況等を把握することができるため、インスペクションの結果次第で建物の価値を高めることができます。また、インスペクションの結果が築年数と比べて同等だった場合でも、建物に関する不安要素がなくなるため、安心して買い注文を出しやすくなるでしょう。

2.買主が見つかる可能性が高まる

中古住宅の売却では、時期や条件により買主がなかなか見つからない場合も多くあります。インスペクションを実施することによって、買主が安心して中古住宅を購入できることから、スムーズな売却につながりやすくなります。

3.売却後のトラブル防止につながる

中古住宅の売買では、引き渡し後、物件に何らかの問題が生じた場合、売主と買主でトラブルになることがあります。しかし、インスペクションを実施していれば、物件についてどのような問題があるかを把握しやすく、売却後のトラブル防止につなげることができます。

ちなみに、インスペクションの結果、雨漏れやシロアリの問題などが分かった場合、その補修費用がかかったり、最悪の場合売却できなかったりするケースも出てきます。しかし、調べずに売却してしまい、後から問題が起こってトラブルになるよりは、事前に調べて回避できた方が安心です。なお、問題があることを承知の上で購入した買主は、該当箇所について購入後、売主に対して責任を問うことはできません。

インスペクションを実施する際の注意点

一方、インスペクションを実施する際には以下のような点に注意しましょう。

1.実施のための費用が必要となる

インスペクションの実施には費用がかかります。診断の内容ごとに必要な費用は異なりますが、おおよその相場をご紹介いたします。

・基本料金:4~6万円
・オプション料金:1~8万円
・報告書作成料金:1万円

基本料金だけであれば4~6万円程度となりますが、基本料金に含まれているのは「構造」と「雨漏り」の調査のみであることがほとんどです。なお、「床下」や「小屋裏」への侵入調査や屋根のカメラ調査、基礎の鉄筋調査なども実施したい場合はオプション料金がかかります。また、調査の結果をまとめた報告書については、基本料金とは別としている業者もあります。

2.見つかった瑕疵の修繕が必要となる

インスペクションの結果、何らかの問題が見つかった場合、その箇所について修繕が必要なことがあります。既存住宅売買瑕疵保険に加入する際、インスペクションの結果基準に満たない場合は、修繕が必要になりますし、売却のためのインスペクションの場合でも、雨漏りなど買主にとって不都合な問題が分かった場合は売却前に修繕しておくようにしましょう。

3.瑕疵担保責任保険で実施する住宅診断とは異なる

これは一般の売主とは無関係ですが、業者が新築住宅を販売する場合、10年間の瑕疵担保責任保険に加入する必要があります。瑕疵担保責任保険は、新築住宅の引渡し後10年間、雨漏りやシロアリ被害、設備不良などの瑕疵が発生した場合に補償を受けられる保険です。この瑕疵担保責任保険を受けるには、専門の機関により検査を受ける必要があります。しかし、瑕疵が生じる可能性がある箇所について目視で検査を行うもので、インスペクションとは検査の内容が異なります。

主に新築住宅を販売する業者が利用する瑕疵担保責任保険のための検査と、中古住宅を売却するために行うインスペクションは異なります。個人の売主にとって瑕疵担保責任保険を利用することはありませんが、内容に違いがあるということは知っておくとよいでしょう。

インスペクションで必要な書類

インスペクションを依頼する際は、以下のような書類を揃えておく必要があります。

・建築確認申請書
・建築図書(平面図や配置図、設備図、内部仕上げ表等)
・地番調査結果報告書
・建物仕様書
・周辺地図

必ずしも全ての書類が必要というわけではありませんが、より精度の高いインスペクションを実施してもらうためにも、できるだけ詳細な資料を用意できるようにしましょう。

インスペクションにかかる期間

インスペクションは依頼してから実施が終了するまで、おおよそ1週間~2週間程度の期間がかかります。そしてこの内、1週間程度は相談から実際に実施するまでの準備期間として見ておくとよいでしょう。不動産の売却前にインスペクションを行う場合には、上記程度の期間がかかることを想定してスケジュールを組むことをおすすめします。

まとめ

不動産売却時のインスペクションについてお伝えしました。インスペクションは政府が取り組んでいる既存住宅流通市場の活発化に向けた施策の一つで、2018年にその説明が義務付けられるなど、今後もより一層の普及が見込まれます。中古住宅を売却する際には、インスペクションについて理解し、必要に応じて有効利用できるようにインスペクションを実施している業者を調べたり、必要書類を用意しておいたりと事前に準備しておくことをおすすめします。

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逆瀬川 勇造

監修逆瀬川 勇造

【資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。

大学在学中に2級FP技能士資格を取得。
大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。

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