不動産売却時の価格設定は売主が判断する重要なステップの1つ。
信頼して相談できる不動産会社を探しましょう。
目次
売り出し価格を決めるのは、売主!
もちろん、それでうまくいくこともありますが、売却が決まらないと最終的に損をするのは売主です。
そうならないように、不動産売却時の売り出し価格についてどのように決めるとよいのか、どういった点に気を付ければよいかなど、ある程度の知識を身につけておくとよいでしょう。
売り出し価格を決める4つのステップ
1.市場価格を調べる
また、大手不動産情報サイトや、国土交通省の「土地総合情報システム」などを利用して、売却する周辺の不動産がどのくらいの価格で売買されているかを調べることで、価格の参考とすることもできます。
2.不動産会社に査定を依頼する
机上査定の査定額とは
手間も時間もかからずに査定を受けられるものの、実際に売却する不動産を現地で確認するわけではないため、査定の精度に欠けるのが一般的です。
訪問査定の査定額とは
なお、実際に売却を依頼する際にはいずれにせよ訪問査定を受ける必要があるため、売却を検討しているのであれば最初から訪問査定を受けておいたほうがよいことの方が多いでしょう。
3.【売主】売却希望価格と売却可能価格を考える
売却希望価格とは
売却可能価格とは
売却可能価格をどのくらいに設定すればよいかはそれぞれの事情によります。例えば、何年かけてでもできるだけ高い価格で売却したいと考えているのであれば、売却可能価格を高めに設定して問題ないでしょう。一方、住宅ローンの残債がある場合や買い替えの場合など、事情がある場合には慎重に設定する必要があります。
まず、住宅ローンの残債がある場合には、不動産の売却価格と自己資金を合わせて、住宅ローンの残債を完済しなければならないため、最低でもその額を下回らないようにする必要があります。
また、不動産の売却と同時に買い替える場合や、新居を購入してから不動産を売却する場合など、急いで売却しなければならない理由がある場合には、いつまでも売買が決まらないということにならないよう、売却可能価格をある程度低く設定しなければならないでしょう。
4.【売主】売り出し価格を決める
期限はない/時間に余裕がある場合
売主はできるだけ高い価格で売却したいと思っている一方、買主はできるだけ安い価格で購入したいと思っており、この結果、多くの取引が相場付近の価格で落ち着きます。ただし、買主がその物件を非常に気に入り、どうしても欲しいと思っているケースや、転勤等で急いで購入しないといけないケースでは、相場よりやや高くでも購入することはあります。
売却に期限がなく、時間に余裕があるときは売り出し価格を高めに設定して、こうした買主が現われるのを待ってみてもよいでしょう。
期限がある/時間に余裕がない場合
そうしたことにならないよう、初めから売り出し価格をやや低めに設定することをおすすめします。
スムーズに売却するための、売り出し価格の決め方
ポータルサイトでの見え方を意識する
相場並みかどうか
キリのいい売り出し価格は避ける
このことを避けるために、3,000万円なら2,980万円、2,500万円なら2,480万円に設定するなどするとよいでしょう。
値引き要望を前提とした値付けにする
このため、売り出し価格設定時には、初めから値引き要求を前提とした値付けにするのも一つの方法です。例えば、2,800万円程度で売却したいという場合に、売り出し価格を2,880万円に設定しておけば、買主から価格交渉が入ったときに「2,800万円なら売却する」といったことがしやすいでしょう。仮に価格交渉が入らない場合でも、高い価格で売却できれば売主としては何も問題はありません。
もちろん、高い価格に設定すればそれだけ問い合わせの数等減る可能性は高いため、その点には十分注意する必要があります。
まとめ
不動産の売却では、そのほとんどの手続きを不動産会社にお任せすることになりますが、価格の設定は売主の判断しなければならない重要なステップの一つです。まずは、本記事を参考に市場価格を調べたり、売却可能価格と売却希望価格の違いを意識したりといったことを押さえておきましょう。
その上で、やはり重要になるのは信頼できる不動産会社を見つけられるかどうかです。不動産会社選びで失敗することのないよう、一括査定を利用して複数の不動産会社の査定を受け、信頼できるパートナーとなりうる不動産会社を探すことをおすすめします。
不動産売却時の価格設定は売主が判断する重要なステップの1つ。
信頼して相談できる不動産会社を探しましょう。
この記事の監修者

逆瀬川 勇造
【資格】AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士
明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学在学中に2級FP技能士資格を取得。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。