家の寿命って本当は何年?築30年以上の家を売るには

  • 更新日:
  • 2021年05月07日
家の寿命って本当は何年?築30年以上の家を売るには
築年数が経過した古い住宅を売ることは可能なのでしょうか。「築何年ぐらいまでであれば中古住宅として売れる可能性があるのだろう?」こんな疑問をお持ちの方も多いと思います。日本の住宅は海外と比べると寿命が短いともいわれますが、日本の中古住宅を巡る経済的環境は大きく変化しており、新築住宅の着工戸数が減少し中古住宅が売買される流通量が増加しているのです。本記事では、築30年を超えた住宅の売却方法や、上手に売るためのポイントをお伝えします。

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目次

家の寿命って本当に30年なの?

家の寿命は “約30年” とよくいわれます。築30年も経つと建替えを考える、あるいは住み替えを考える人も多く、1つの節目と考えられています。しかし、住宅ローンの返済年数は最長35年になっており、住宅金融支援機構には「フラット50」という返済年数が50年のローン商品もあります。

家の寿命が30年というのは、最近では通用しなくなっているようです。では、本当の家の寿命は何年と考えるのがよいのでしょうか。

耐用年数と本当の寿命の違い

家の寿命に関係する用語に「耐用年数」というものがあります。耐用年数の定義は、以下の3つです。

・法定耐用年数
・物理的耐用年数
・経済的耐用年数

よく使われる耐用年数は「法定耐用年数」です。法定耐用年数は会計・税務上使われる用語で、建物は新築した時点から毎年資産価値が減少していきます。これを減価償却といいますが、いつまでも減価償却できるわけではなく、減価償却期間が決められています。

木造住宅であれば法定耐用年数は22年です。しかし、木造住宅であっても22年で住めなくなるわけでなく、適切な維持メンテナンスを行うことにより寿命を延ばすこともできます。

一方、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造などの構造方式により、物理的に安全性を保つことができる期間には限度があります。たとえば、鉄筋コンクリートは以前100年といわれていましたが、大気汚染などの影響により最近はもっと短いとも指摘されており、このような物理的に決まる限界を「物理的耐用年数」というのです。

「経済的耐用年数」は物理的耐用年数より短く、たとえば、アパートが 経年劣化して入居希望者がいなくなるような状態を、経済的耐用年数が到来した物件と判断します。つまり、経済的耐用年数が本当の家の寿命であると捉えるのが正しい認識でしょう。

なぜ日本の家の寿命は短い?

海外の住宅寿命は下図に見るように日本の2倍以上の寿命になっています。なぜ日本の住宅の寿命は短いのか、その原因を探ってみましょう。

新築が好まれるから

日本では中古よりも新築が好まれる傾向があります。その理由は、日本における国の政策に一因があります。

1945年太平洋戦争が終わった時、日本は450万戸もの住宅が不足していました。さらに、1947年から1949年の第一次ベビーブームは人口の大幅な増加を生み出し、ますます住宅不足が深刻な状態となります。住宅政策は国家運営の重要政策となり、経済成長に陰りが見えた1973年のオイルショック後は経済対策として、新築住宅を建設し購入するといった住宅ブームが政策的に作られました。

そのため多くの人たちには「家を購入するなら中古よりも新築がよい」という観念が定着し、欧米のような「中古住宅市場」が形成されて成長する政策が採られることはありませんでした。

新しい住宅ほど耐震性能が高いから

日本は地震国です。そのため、地震に強い住宅が求められるようになり、新しい住宅ほど耐震性能が向上しています。なぜ新しいほど耐震性能が高いのかを知るには、耐震基準が改正された歴史を知らなければなりません。
1919年市街地建築物法が公布され警察が建築行政に携わるが、構造規定は経験値を頼りにする状態
1950年太平洋戦争後アメリカの影響により近代的法整備がなされ「建築基準法」が制定
1978年宮城沖地震により建物に対する想定外の大被害が発生し、耐震基準の見直しがなされる
1981年現在の「新耐震基準」が制定される
1995年阪神淡路大震災で新耐震基準により、建てられた建物にも被害が発生し、耐震基準の見直しが検討
2000年新耐震基準の一部改訂が行われ「2000年基準」が制定
建築基準法に関する歴史を見てきましたが、新しい家ほど耐震性能が高くより安全な家になっているという事情があり、古くなるほど価値が認められず長寿命の住宅が少なくなっているのです。

根強い土地信仰のため

日本は民族的に「農耕民族」とされています。縄文の昔から畑で育つ食物を命の糧にしてきました。農耕は土地が源です。そのため日本民族の心の奥深くには、土地に対する信仰にも近い思いがあります。

しかし、土地が現代のような「私有制」になったのは、1873年の「地租改正条例」の制定からです。私有制に変わったのは、明治維新後の富国強兵政策などのため、税制を近代的なものにする必要があり、徴税の基礎を土地として、私有制が採用されたのです。明治時代から昭和に入り、太平洋戦争を経て、1950年~1960年代に日本は高度成長期に入りました。明治以降土地の価格は上がり続け、「土地神話」が生まれました。

このようなことから、住宅よりも住宅が建っている土地に価値を見出し、住宅そのものは「古くなれば建替えればよい」あるいは「住み替えて新しい住宅を手に入れればよい」といった考え方も生まれるようになったといえるでしょう。

家の寿命を延ばすには?

2000年基準制定により住宅の寿命が長くなることが期待できるのですが、耐震基準だけでなく住宅の寿命を延ばすためには、いくつかポイントがあります。また長寿命の住宅を建てて長く維持するには努力も必要です。その努力を継続できるインセンティブ、これも実は大きなポイントであるといえるでしょう。

住宅性能の向上が不可欠

家の寿命を延ばすために必要な対策として、まず挙げられるのは「耐久性能」の向上です。とくに木造住宅は鉄骨造や鉄筋コンクリート造よりも、施工方法によって耐久性能が劣る傾向があります。

原因は木材の弱点ともいえる「湿気」です。木材は常に乾燥されている状態にあると非常に長持ちする構法であることは、日本の伝統的建築物ともいえる神社やお寺が物語っています。奈良の法隆寺は1300年もの歴史があることはご存じでしょう。実は、木造建築が長寿命であることの何よりの証です。ただし、木材の弱点である湿気を含むようになると、たちまち木材は腐朽し、耐用年数が極端に短くなります。

長期優良住宅の性能項目として次のような定めがあります。

・劣化対策
・耐震性
・可変性
・維持管理・更新の容易性
・高齢者等対策
・省エネルギー対策

とくに「劣化対策」が筆頭に挙げられているように、木造ばかりでなく鉄骨造や鉄筋コンクリート造それぞれで、いかに劣化を防ぐかが耐久性能に大きく影響しているのです。

長く住める家にするにはメンテナンスが肝!

住宅の寿命を延ばすには定期的なメンテナンスも必要です。メンテナンスの必要性を知るには日常的な点検作業も欠かせません。とくに、雨漏りによる構造部材への影響は深刻です。そのため、外壁や屋根、バルコニーなど外部のメンテナンスは、劣化が始まる前の予防的な意味もあり重要なことです。

室内に関しても隠れた部分に発生するカビや、断熱性・防湿性の劣化による内部結露などは耐久性に影響を与えます。室内の清掃や換気は人体の健康面ばかりでなく、住宅の健康にも大きな関係があるのです。

既存住宅市場の充実に向けての政府の取組み

家の寿命を延ばすにはメンテナンスなど費用がかかるうえ、気配りが必要です。そのような努力が報われる仕組み、つまり「インセンティブ」が必要です。手入れの行き届いた耐久性の高い住宅ほど、いざ売却しようとした場合には高い評価を得たいと思うでしょう。そのようなことを可能にする政府の取り組みがあります。

たとえば、国がすすめる「安心R住宅」制度は、性能の高い既存住宅を選定し、流通を促進させる有意義な制度です。一定の耐震性能を備えており、適切な状態に維持されていることが確認されると「安心R住宅」として認められます。

そのほかにも、空き家バンクに登録された既存住宅にグリーンポイントを付与する制度など、既存住宅の流通を活性化させ品質のよい住宅ほど、高い評価が得られる仕組みづくりがされています。

住居費負担の軽減が叶うように

良質な既存住宅が流通するようになると、これまでのように取得費が高くなる新築住宅から、費用が軽減される既存住宅へと需要のシフトが変化します。欧米のように、住宅流通に既存住宅が多くを占めるには、長寿命である既存住宅の存在が欠かせません。

そして長寿命の住宅だからこそ、構造躯体をそのまま活用できるリノベーションが、住宅の再生方法として定着していくのです。寿命の長い住宅が60年~80年と受け継がれていくことにより、住宅を取得する費用が総体的に軽減され、豊かな社会の実現が可能になるのではないでしょうか。

築30年以上の家、どうする?

現在お住いの家が築30年経過した場合、どのようにするのがよいのでしょうか。選択肢は主に2つあります。

1.そのまま住み続ける
2.売却して住み替える

それぞれの場合のメリットを考えてみましょう。

そのまま住み続ける場合

そのまま住み続けるにしても老朽化している場合は、リフォームするか建て替えるかを選択しなければなりません。

全面リフォームする

全面リフォームして新築同様にする方法は、工事の手順を工夫すると住みながらの工事も可能です。建て替えよりは工事費が少なく済み、工事の進捗状況に合わせてDIYを採り入れるなど、リフォームを楽しむことも可能です。予算に応じて工事範囲を限定することも可能であり、将来の家族構成の変化に応じた長期のリフォーム計画を立てるのもよい方法です。

建て替える

建て替えは仮住まいが必要になりますが、工事が終われば元々暮らしていた場所で生活を続けることができるという大きなメリットがあります。解体工事費がかかるため、住み替えよりも高くなる可能性もありますが、知らない土地に移り住むストレスを考えると、建て替えのほうが望ましいケースは多いのではないでしょうか。建築工法によっては工事期間が短くなり、仮住まい期間を短縮できる選択肢もあります。

売却して住み替える場合

これまで住んでいた土地に住み続ける必要がなければ、住み替えを選択するほうが望ましい場合もあります。新規に取得する土地の費用や住んでいた住宅の売却価格によっては、資金計画にゆとりが生まれることもあります。

住み替えで大きなメリットを得るためには、どのように売るかがポイントです。次項では上手に売却する方法について考えてみましょう。

築30年以上の家を売却するなら!

古い家を売却する際には、4つの大事なポイントがあります。

古家付き土地として売る

古い家が建っている土地を売る場合、更地にした状態で売却する必要はありません。購入する人の中には、リノベーション目的の人もいます。更地にするには解体工事費がかかり、更地にして年をまたぐと固定資産税が上がることもあるため、デメリットも多いのです。そのため、古家付き土地として売却するほうがメリットは大きくなります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

インスペクションをして安心を担保する

中古住宅を購入する人は引渡しを受けた後、どこかに不具合や欠陥がないかを心配します。売買契約書では「契約不適合責任」に基づく契約解除や損害賠償に関する取り決めが書かれていますが、できれば何の問題のない物件を購入したいものです。

中古住宅の売買取り引きでは「ホームインスペクション」により、現況の劣化具合や不具合の有無について点検調査をしてもらえる制度があります。売却前にインスペクションを実施することにより、購入希望者にも安心を与えることができ、取り引きがスムーズに進む効果が期待できるのです。詳しくは下記を参照ください。

住宅ローンは完済する

中古住宅を売却する場合には、住宅ローンを完済することが絶対条件です。仮にローン残債が残っていたとしても、売却代金から住宅ローン残高を一括返済できる状態であれば、引渡し時に住宅ローンの完済が可能になります。引渡し時には抵当権抹消登記も、所有権移転登記と同時に行うため、買主さんが困ることはありません。さらに詳しくは下記の記事もご覧ください。

リフォームはしないが修繕はする

古い物件だからリフォームしないと売れないのでは?と心配する方もおられますが、その必要はありません。リフォームが必要ならば、買主さんが好きなようにリフォームするほうがよいと考える方も多いのです。リフォームしたからといって、その分高く売れることもありません。ただし、水道の出が悪いとか水漏れするなど、使用するうえで不都合な部分については修繕することが望ましいため、売却を依頼する不動産会社に相談することも大切です。下記の記事も参考にしてください。

まとめ

家の寿命を考えるにあたっては「耐用年数」を考えますが、重要なのは経済的耐用年数です。経済的耐用年数を延ばすには耐久性能がもっとも重要であり、そのためには適切なメンテナンスが欠かせません。築30年を迎えるころには、そのまま住み続けるか住み替えるかも大きな決断です。どちらを選択するにしても、家の寿命に関して正しい知識を持つべきでしょう。

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弘中 純一

監修弘中 純一

【資格】宅建取引士/一級建築士

宅建取引士・一級建築士として住宅の仕事に関り30年以上になります。
住宅の設計から新築工事・リフォームそして売買まで、あらゆる分野での経験を活かし、現在は住まいのコンサルタントとして活動。
さまざまな情報が多い不動産業界ですので、正しい情報発信に努めています。

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