住宅ローンを払えない人急増?!最悪のシナリオを回避するための対策とNG行為

  • 更新日:
  • 2021年03月02日
住宅ローンを払えない人急増?!最悪のシナリオを回避するための対策とNG行為
コロナ禍で給与の減少や失業によって、住宅ローンの支払いに窮しているという方もあると思います。また、実際に住宅ローン返済ができず、滞納をしている方もいるかもしれません。この記事では、住宅ローンの支払いは厳しいものの、できるだけマイホームを手放したくないという方に向けて、住宅ローンの支払いに困った時、滞納してしまったらどうなるのか、そして、滞納などを回避するためにどのような方法があるのかについてご説明いたします。

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目次

住宅ローンが払えないとどうなる?

住宅ローンの支払いに困った時、もしも滞納してしまったらどうなるのでしょうか?

住宅ローンが払えなくなる事情はさまざま

住宅ローンが払えなくなる事情はコロナ禍という理由に限りません。病気やけが、転職で給与が減少して、住宅ローンの支払いに困ってしまう方もいるでしょう。また、夫婦で協力しながら住宅ローンの支払いをしてきたが離婚のために住宅ローンの支払いを継続していくことが困難となる方もいるかもしれません。中には、子どもの学費の負担が重くなり、住宅ローンの支払いが厳しくなってしまったという方もいるでしょう。住宅ローンの支払いに困ってしまう理由は、このようにさまざまなものがあります。

滞納したら即競売というわけではない

住宅ローンの支払いに困って滞納してしまったら、すぐにマイホームを手放さなければいけないのでしょうか。結論から申し上げますと、すぐには手放さなくてもよいです。しかし、滞納が続けば、競売にかけられます。滞納から競売までの流れ(目安)は、以下のようになります。
滞納1か月目普通郵便で、督促通知
滞納
2か月目~3か月目
・郵便に加えて、電話や訪問などでの督促
・個人信用情報に金融事故情報として掲載
滞納
4か月目~6か月目
・「期限の利益の喪失」についての通知が届く可能性
・配達記録や内容証明郵便などで、滞納分の一括返済を求められる
7か月目以降「期限の利益の喪失※1」

保証会社による代位弁済

保証会社からの一括返済請求

(任意売却)

競売
※期限の利益の喪失
住宅ローンは、35年間などの長期に渡って、契約時に決めた金額を毎月返済していく契約になっており、取り決めたルール通りに返済をしていけば一括返済をしなくてもよいわけです。これが、住宅ローンを借りた方にとっての「期限の利益」です。しかし、滞納によってルール違反をしてしまった場合、この「期限の利益」は喪失します。したがって、金融機関は住宅ローンを借りた方に対して一括返済を求めることができます。「期限の利益の喪失」を通知してもなお、返済が行われない場合には、保証会社などが住宅ローンを借りた方に代わって金融機関に住宅ローン残債を支払います(代位弁済)。その後の住宅ローン債権者は金融機関から保証会社などに代わり、督促を行います。その督促にも応じない場合に、競売にかけられます。なお、競売までの間に、任意売却を行うこともできます。

任意売却の特徴とメリット・デメリット

任意売却とは、住宅ローン債権者の同意を得て、抵当権抹消を行った上で、市場でマイホームの売却を行う方法です。任意売却のメリット・デメリットは、以下の通りです。より詳しい情報については、リンクを参照ください。
メリット・競売より高く売れる可能性がある
・引っ越し費用を負担してもらえる可能性がある
・退去の日程についても融通がききやすい
・任意売却後の返済計画の交渉について、サポートを受けられる
・任意売却後の返済額について相談ができる
・プライバシーを守れる
デメリット・個人信用情報には金融事故情報記録が残る
・債権者の同意が得られない場合がある
・スケジュールがタイトである

競売の特徴とメリット・デメリット

競売は、住宅ローン債権者が裁判所に申し立てを行う法的手段です。裁判所の権限によってマイホームを強制的に売却します。債権者は、その売却代金から支払いを受けて、債権回収を行います。競売のメリット・デメリットは、以下の通りです。より詳しい情報については、リンクを参照ください。
メリット・強制的に行われるため、任意売却に比べて手間がかからない
・裁判所によるものであり、透明性が高い
デメリット・市場相場よりも安く落札される可能性が高い
・強制的にマイホームから退去を求められる(退去の猶予はない)
・プライバシーが守られない(個人情報の公開)
・返済計画の交渉について、サポートを受けられない(残債返済の交渉はできない)
・引っ越し代金は全額自己負担で

「厳しくなりそう…」と早めに気づけば手立てはある

住宅ローンの滞納にいたってしまうと、競売までおおむね半年の猶予しか残されません。しかし、住宅ローンの返済が厳しくなりそうであることが、早めに分かればいろいろな対応策を講じられます。まずは、住宅ローンの返済期間における家計収支、手元資金を把握して、住宅ローンの返済が厳しくなる時期がないか確認しておくようにしましょう。

住宅ローンが払えなくなりそうならすぐに検討するべきこと

家計収支、手元資金の把握をし、住宅ローン返済が厳しくなる時期が生じそうであるという場合に、検討しておきたいポイントについてご説明いたします。

最初に検討すべきこと(滞納するまで)

住宅ローン返済が厳しくなる時期が生じそう、また現在、既に住宅ローン返済が厳しい状況ながらも滞納にはいたっていないという場合には、まずは家計の見直しを行いましょう。家計の見直しだけでは、なお厳しい場合には金融機関に相談してみるとよいでしょう。

家計の見直し

住宅ローン返済を滞納する理由の1つに「浪費」もあります。まずは、支出のうち、削減できる支出はないかどうか確認をしてみましょう。家計収支の把握は、ご自身ですぐにでも取り組める方法です。

保険や給付金を確認(けがや病気の場合)

住宅ローン返済が厳しくなりそう、または厳しい理由が、けがや病気の場合、加入している保険からの給付金がいくら受け取れるのかを確認しましょう。また、団体信用生命保険には、がんや特定疾病に罹患して一定の状態になった時、返済が免除されるものもあります。いまいちど、団体信用生命保険の内容を確認してみましょう。

住宅ローンの借り換え

住宅ローンの金利が高い時期に契約をしており、そのまま返済を続けている場合には、住宅ローンの借り換えによって返済負担を軽減できる可能性があります。ただし、住宅ローンの借り換えには、手数料などの諸費用が必要となります。その諸費用を加味してもなお、住宅ローンの返済負担軽減につながるのであれば、住宅ローンの借り換えを検討するのも一案です。

金融機関への相談

借り換えのほかにも、「返済期間を延ばして毎月の返済額を減らす」、「一定期間の返済額を減らす」、「ボーナス返済を減額する」といった方法も金融機関に相談できます。総返済額は増える可能性がある点には注意が必要ですが、毎月の住宅ローン返済負担は軽減します。

また、コロナ禍における影響により、住宅ローン返済が厳しくなっている場合には、マイホームを手放さず、住宅ローン以外の債務の免除・減額を申し出ることもできます。

ご自身でできる見直しや確認してもなお、住宅ローン返済が厳しい状況が変わらない時には、一人で抱え込まず、金融機関に相談してみましょう。

家を手放したくないなら検討すべきこと

住宅ローン返済が厳しいものの、家計の見直しや金融機関への相談をしてもなお延滞となってしまうケースもあるかもしれません。しかし、家を手放したくないという場合には、以下のような方法も検討しておきましょう。

個人再生(住宅ローン特例)

個人再生とは、大まかにいえば借金を大幅に減額してもらう手続きです。裁判所の認可決定が必要です。住宅資金特別条項(いわゆる「住宅ローン特例」)が認められると、住宅ローンはそのまま返済を継続し、減額された住宅ローン以外の借金は一定期間(おおむね3年程度)で支払うことになるため、マイホームを手放さなくてもよくなります。住宅ローン以外に、カーローンやキャッシングなどの借金返済が家計を圧迫している場合には、個人再生の利用を検討する余地があるでしょう。

リバースモーゲージへの借り換え

リバースモーゲージは、マイホームを担保にしてお金を借りる方法です。リバースモーゲージの契約者が生存している間は、利息(変動金利)のみの返済となります。そのため、住宅ローンをリバースモーゲージに借り換えれば、住宅ローン返済負担を大幅に軽減できます。

リバースモーゲージの契約者が亡くなった後、マイホームは売却され、売却金は返済に充てられます。売却金が返済金額を下回らないように、リバースモーゲージで借りられる金額は担保となるマイホームの評価額の50~70%と設定されています。そのため、担保評価額以上の住宅ローン残高がある場合には、リバースモーゲージの利用が難しい場合もあります。また、金融機関にもよりますが、リバースモーゲージへの借り換えは、一般的に55歳あるいは60歳以上の方が対象となっているなど利用には条件もあるため、情報収集の上、金融機関へ相談しましょう。

家を手放すなら早めに検討すべきこと

住宅ローン返済が厳しく、マイホームを手放す選択肢も考えるのであれば、以下のような方法もあります。

通常の方法で売却

先ほども述べた通り、滞納を重ねると任意売却、果てには競売という選択肢しか取れなくなってしまいます。早い段階で不動産会社に相談し、マイホームを通常の方法で売却すれば、売却金で住宅ローンの一括返済ができます。ただしそれは、住宅ローン残高が売却金を下回る、アンダーローンの場合です。住宅ローン残高が売却金を上回るオーバーローンの場合、住宅ローン返済負担は継続する点には注意が必要です。

売却が視野にあるならば、まずは住宅ローンの残高を確認し、マイホームがどれくらいの価格で売れるのかを一括無料査定で確かめてみることをおすすめします。

リースバックを利用

リースバックとは、リースバック業者にマイホームを売却した後、その業者に賃料を支払い、そのままマイホームに住み続けられる方法をいいます。賃料負担はありますが、周辺にマイホームを売却したことを知られずに、マイホームに住み続けられます。詳細および注意点などについては、リンクを参照してください。

まとめ

住宅ローンは30年を超える長期間に渡って、返済をしていくケースが多いでしょう。その長期間の中では、住宅ローン契約時には想定していなかった事態が生じて、住宅ローン返済が厳しくなってしまうことも十分に考えられます。今はまだ住宅ローンの滞納にいたっていなくても、返済負担が厳しいという場合には、マイホームを手放すといった事態に陥らないように早め早めに対策を講じておくことが肝要です。

また、住宅ローンの返済に困ってしまった時に、カードローンなどで補填しても一時しのぎにしかなりません。また、そのような行動を繰り返してしまえば、多重債務に陥る可能性もあります。まずは、自分自身でできる家計の見直しを行った上で、住宅ローンを借りている金融機関のほか、弁護士、不動産会社、ファイナンシャルプランナーなど、プロの知恵を借りて根本的な解決策を考えていくようにしましょう。

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キムラ ミキ

監修キムラ ミキ

【資格】AFP/社会福祉士/宅地建物取引士/金融広報アドバイザー

日本社会事業大学 社会福祉学部にて福祉行政を学ぶ。
大学在学中にAFP(ファイナンシャルプランナー)、社会福祉士を取得。
大学卒業後、アメリカンファミリー保険会社での保険営業を経て、(マンションデベロッパー)にてマンション営業、マンション営業企画に携わった。
その後、2008年8月より独立し、現在、自社の代表を務める。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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