不動産の「競売」とは、住宅ローン滞納の先にあるもの。回避するために知っておくべきこと。

  • 更新日:
  • 2021年04月30日
不動産の「競売」とは、住宅ローン滞納の先にあるもの。回避するために知っておくべきこと。
住宅ローンの支払いは家計においても大きな負担となりがち。そんな住宅ローンですが、もし滞納を続けてしまった場合、「競売」にかけられてしまう可能性があることをご存じでしょうか?この記事では、住宅ローンを組んでいるものの、住宅ローンの支払いを負担に感じている方、また、これから住宅ローンを組みたいと考えている方に、住宅ローンを滞納してしまった先に起こりうる「競売」について詳しくご紹介します。

競売になる前に、できる限りのことはするべきです。
不動産会社を含め、どのような対応ができるか相談してみましょう。

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目次

「競売」を知っていますか?

住宅ローンでお金を借りたからには返済していかなければなりませんが、返済が滞り、それが続くと競売にかけられてしまうことになります。

返済が1回滞ったからといってすぐに競売になる、というわけではありませんが、住宅金融支援機構のデータによると、2019年度末における1カ月以上住宅ローンを滞納している人の割合は1.09%となっています。

2018年度末2019年度末
1カ月延滞率0.59%0.66%
2カ月延滞率0.14%0.16%
3カ月延滞率0.10%0.10%
4カ月以上延滞率0.16%0.17%
一見そう高い数値でないようにも思えますが、きちんと住宅ローンの審査を経て融資を受けた100人のうちの1人がローンを延滞していると考えると、対岸の火事というわけにもいかないのではないでしょうか。

競売とは

不動産の競売は法律用語で「けいばい」と読みます。競売とは住宅ローンの滞納等を理由に家を裁判所に差し押さえられ、売りに出されることです。住宅ローンを滞納するなどして、金融機関が継続した返済が不可能だと判断すると、金融機関は不動産を強制的に売却して住宅ローンをまとめて回収します。

住宅ローンを組むときには、金融機関との間で抵当権を設定しますが、この抵当権があることにより、住宅ローンの債務不履行(=滞納)が起こった際に、金融機関は対象の不動産を競売にかけられるようになっています。競売は通常の方法で不動産を売却するのと比べて、売却価格が大幅に低くなることが多く、不動産を競売で売却してもなおローンの残債がある場合には、その残債についても引き続き返済を続けなければなりません。

どうしたら家が「競売」にかけられてしまうの?

ここでは、どうしたら競売になってしまうのかを見ていきたいと思います。

競売になる理由

競売になる理由には以下のようなことがあります。

・ローン(住宅ローンや消費者金融ローン、事業ローン)を滞納した
・相続で遺産分割協議が整わなかった

住宅ローンでお金を借りたからには返済する義務(債務)が生じます。返済の滞納は、返済義務違反であり、債務不履行とみなされます。そのため、抵当権が実行され、競売にかけられるのです。

なお、住宅ローンの場合、住宅ローンを組むときに抵当権を組むので分かりやすいですが、抵当権を組まない消費者金融ローン等の無担保ローンでも、返済を滞納すると裁判を起こされて所有不動産が競売にかけられることがあります。

そのほか、相続の際、相続者間で意見がまとまらず、誰が相続するか決まらないとき、裁判所を通して競売にかけ、競売で得られた資金を相続者で配分するといったことが起こります。

また、固定資産税や都市計画税を数年間滞納すると、対象の不動産が差し押さえられてしまうことがあります。これは公売と呼ばれます。
上記の通り、競売にはいくつかのパターンがありますが、ここでは住宅ローンを滞納して競売にかけられるケースを中心に見ていきたいと思います。

競売までのカウントダウン

先に述べたように、住宅ローンを滞納したからといって、すぐに競売にかけられるわけではありません。住宅ローン滞納から競売が始まるまでは、6カ月程度以上かかるのが一般的です。以下、住宅ローン滞納から競売が開始されるまでの流れを見ていきたいと思います。

住宅ローン滞納1か月目

まず、初めて住宅ローンを滞納すると銀行から催促の電話やDMを受けます。1回の滞納であれば入金忘れなども考えられるため、まだ大きな問題にはなりません。

この段階で滞納分を支払ってしまえばこの先に進むことはありません。

住宅ローン滞納2-3か月目

住宅ローンを2~3カ月滞納してしまうと、金融機関から催告書や督促状が届きます。具体的には「〇月〇日までに滞納分を返済しないと、期限の利益を喪失します」等と書かれた文書が届きます。

この段階でも、まだ滞納分を完済すれば競売まで進みません。ただし、当然ではありますが滞納分として2~3カ月分の返済額を全て支払う必要があります。

住宅ローン滞納3-4か月目

住宅ローン滞納から3~4カ月経つと、「期限の利益を喪失」する手続きが取られてしまいます。期限の利益とは、債務者は「返済日がくるまでは返済しなくてよい」というもので、これを失うと、住宅ローンの残債を一括返済しなければなりません。

実質的にはこの段階までくると後戻りできなくなることが多いでしょう。

住宅ローン滞納4-5か月目

住宅ローン滞納から4~5カ月経つと代位弁済の手続きが取られます。金融機関は住宅ローンの融資をするとき保証会社を立てるのが一般的です。保証会社は、保証料を得る代わりに住宅ローンが滞納されてしまったときには住宅ローンの残債を一括して引き受けます。

代位弁済とは、保証会社が債務者に代わって住宅ローンの残債を一括返済することで、これにより、代位弁済後は融資を受けた金融機関にではなく、保証会社に対して残債の返済を行います。

住宅ローン滞納6か月目

住宅ローン滞納から6カ月以上経過すると競売の手続きが取られます。

なお、ここまで住宅ローン滞納から競売までおおよその期間をお伝えしていますが、実際にどのくらい経ってから手続きが進められるかは金融機関により異なります。

「競売」にかけられると何が起きる?競売の流れ

競売の手続きが開始されてから実際に競売にかけられ、その後強制退去となるまで、場合によっては1年程度かかることもあります。以下、競売手続きが開始したあとの流れについて見ていきたいと思います。

競売スタートから起こること

競売手続きは、まず債権者が裁判所に競売手続きの申立てを行い、裁判所が競売の開始決定をすると始まります。競売が開始決定すると裁判所から特別送達により「担保不動産競売開始決定通知」が送付されます。

その後、以下のような流れで手続きが進められていきます。

競売開始決定から1~3カ月現況調査
競売開始決定から2~6カ月期間入札通知
競売開始決定から4~10カ月物件一般公開~入札開始
競売開始決定から6~12カ月開札~売却許可決定~代金納付

競売の開始決定がなされると、対象の物件をいくらで競売にかけるかについて裁判所から派遣された執行人と評価人が現況調査を行います。現況調査の結果、裁判所が競売の売却基準価格を決定するとどのような日程で競売を行うかを決める「期間入札通知」が自宅に送付されます。

期間入札通知後は、書面に記載された入札期間の2週間前までに物件が一般公開されます。その後、入札が開始されると、購入希望者による入札がなされ、入札した人の中でもっとも高い金額を提示した人が落札者となります。

競売落札後に起こること

競売により落札者が決まり、買受人が裁判所に代金を納付すると所有権移転登記がなされます。元の所有者はそのまま入居すると不法占拠になるため、他の住居を探す必要があります。

なお、買受人は不法占拠への対策として、競売後すぐに「不動産引渡命令」を申し立てることができます。不動産引渡命令が確定した後は、買受人が裁判所に対して「強制執行の申立て」できるようになります。強制執行されると荷物の運び出しや鍵の交換が行われるため、強制執行日までには退去しておかなければならないでしょう。

競売が終わってから強制執行されるまでの流れは以下のようになっています。

1.競売終了から2週間程度不動産引渡命令の確定~強制執行の申立て
2.競売終了から1~2カ月程度裁判所による明け渡し催告
3.競売終了から2~3カ月程度強制執行

「競売」はデメリットばかり…回避すべき理由とは

ここまでで、住宅ローン滞納から競売、さらに明け渡しの強制執行へと進む流れを見てきました。ローン滞納を放置していると、法律で定められた制度に従って、債務者の意思に関係なく強制的に家が売られてしまうのです。ほかにはどんなデメリットがあるのでしょうか?

市場価格より安く売られてしまう

競売物件の価格は市場価格よりもかなり低く設定されます(通常取引の50~70%程度)。競売物件は種類や品質に関する不適合は契約解除や代金減額が適用されず、買受人にとってはリスクの大きい取引となるからです。

安く売ってしまうということは、売却金をローンの返済に充てても、残債が多く残る、ということになります。引っ越しの時期や費用についても交渉の余地はなく、残債務の返済交渉も対応が厳しいケースが多いようです。

競売が近隣や知人に知られる可能性がある

競売になると、裁判所は物件の詳細な情報や入札期日、基準価格などの情報に加えて外観や室内の写真も、新聞やインターネット、業界紙に広く公開します。また、裁判所から派遣される執行官や、業者、入札予定者などが物件調査に訪れ、視察したり近隣に聞き込みが行われることも多く、自宅が競売にかかっていることが広く知れ渡ってしまう可能性があります。

「競売」を回避するためにできること

このように、債務者にとっても債権者にとってもメリットがないのが競売です。ローンの返済に窮していたとしても、競売を回避するにはどのような手段を取ればよいのでしょうか?

任意売却

まずは任意売却です。住宅ローンを組むときに抵当権を設定することは上述しました。住宅ローンを滞納した後、返済の目処が立たないのであれば売却を検討されるかもしれませんが、抵当権を抹消するには住宅ローンの残債を完済する必要があります。そのため、不動産の売却代金と手持ち資金とを合わせて住宅ローンの残債に足りない場合は、売却自体が不可能となります。

この問題を解決できる可能性があるのが任意売却です。任意売却とは、上述したような不動産を売却しても住宅ローンが残ってしまう場合に、金融機関から抵当権解除の承諾を得て、不動産を売却する方法です。

もちろん、不動産を売却しても残債が残る場合には、任意売却後も返済を続ける必要がありますが、任意売却は競売と異なり、一般的な不動産売却と大きくは変わらない額での売却を目指すことができます。

なお、任意売却は住宅ローンを滞納してから競売開始決定がなされるまでの間に買主を見つける必要があるなど、制約もあるので留意が必要です。

個人再生によるリスケジュール

住宅ローンを滞納したあと競売までの間に取り得る方法として、任意売却とは別に個人再生によるリスケジュールを行う方法もあります。個人再生によるリスケジュールは、民事再生法196条に規定のある「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」に基づいたものです。

この方法により、住宅ローン以外に債務が複数ある場合に、その債務について最大5分の1まで減額を受けられ、減額を受けた債務について原則3年間で返済していきます。

個人再生によるリスケジュールは任意売却や競売とは異なり、家を売却せずに済む点が大きな特徴です。また、個人再生によるリスケジュール後、やはりローンを返済できないという場合には改めて任意売却を選択することも可能です。

よくある質問

不動産の競売に関するよくある質問をまとめました。

住宅ローンの滞納はかろうじて防いでいますが、今後の返済が不安です。

一般的にローン滞納3~6カ月で競売の手続きが始まります。ローン未滞納であれば、取れる手段は増えるので、なるべく早く方針を決めることが大切です。ローンの支払いが厳しいなと感じたら、まずは残債を確認し、他の債務や家計の見直しから始めましょう。通常の売却でローンが完済できそうなら、早めに売るのも1つの手です。詳しくはこちらの記事をご覧ください。

競売の取り下げは可能?

競売の取り下げができるかどうかは債権者との交渉次第です。競売は、住宅ローンが約束通りに返済されない時に裁判所の力を借りて不動産を売却し、債権を回収する手段です。競売の申し立てが行われた後に、任意売却の許可が下りたとしても、確実に買い手が現れるという保証はないため、競売の取り下げは行われず、競売の手続きは並行して進められる可能性はあります。

経済状況を周りに知られずに住み続けることはできる?

任意売却で親族や投資家に自宅を売却し、その買い手と賃貸契約を締結する「リースバック」という手法で“住み続ける”という希望を叶えることが可能な場合があります。リースバックは老後資金の確保など多くの場面で利用されていますが、任意売却におけるリースバックの場合、条件が厳しいことが想定されます。

まとめ

不動産の競売についてお伝えしました。

住宅ローン滞納後、返済の目処が立たずに数カ月経過すると競売されてしまいます。競売は一般的な方法による売却と比べ、安い価格での売却となり、なにより競売情報が公開されるため、親戚や近隣に知られてしまう可能性もあります。こと本記事でご紹介した任意売却や個人再生によるリスケジュールで対処できないか、競売の前に検討してみることをおすすめします。

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逆瀬川 勇造

監修逆瀬川 勇造

【資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。

大学在学中に2級FP技能士資格を取得。
大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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