- 無料査定は仲介前提のサービスで、不動産鑑定士の有料査定とは目的が異なります。売却を検討中なら無料査定が便利です。
- 無料査定は、会社によって査定額に差が出ることも。複数の査定を比較し、適正価格を見極めましょう。
- しつこい営業や低額査定のリスクを避けるため、一括査定を活用しつつ、信頼できる不動産会社を慎重に選びましょう。
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※ページ下部の「売却査定、買取査定サービスの注意点」をご確認いただいたうえ、ご利用ください。
目次
なぜ不動産査定は無料なの?
それにもかかわらず、不動産会社が行う査定は無料です。専門性の高い知識を活用しているのに、なぜ無料で提供されているのでしょうか?
査定が無料な理由
根拠の明示は、法律上の義務であるので、そのために行った価額の査定等に要した費用は、依頼者に請求できないものであること。
また、不動産会社が行う査定は、売却などの仲介(媒介)の依頼を受けるため、または仲介を進める際に依頼者が価格を判断するために活用されるものです。
不動産会社は、査定そのもので報酬を得ることはできませんが、仲介(媒介)の依頼を受けた後、取引が成立すると仲介手数料を収入として得る仕組みになっています。そのため、査定は仲介依頼を獲得するための営業ツールとしての役割もあり、不動産会社ごとに査定の内容やアプローチが異なることがあります。
不動産鑑定士による有料査定との違いって?
不動産鑑定とは、『不動産の鑑定評価に関する法律』に基づいて国家資格を持つ不動産鑑定士または不動産鑑定士補が、土地や建物などの不動産の適正な価格を判断するものです。不動産鑑定に基づく価格は、不動産会社が行う一般的な査定とは異なり、公的な効力を持ちます。
一方で、不動産会社の行う無料査定は公的な効力はなく簡易的なものですが、一般的な仲介で不動産を売却する場合には、無料査定で十分対応できます。

無料査定のデメリットとトラブル5選|対策も解説します!
ここでは、無料査定で起こり得る代表的なデメリットやトラブルを紹介するとともに、その対策についてもあわせて解説します。
1.営業電話がしつこい
どう対策する?
それでもしつこく電話がかかってくる場合には、その不動産会社との取引を避けるのが賢明です。「御社には依頼しません」「今後連絡を控えてください」と明確に断り、必要であれば電話に出ない対応を徹底しましょう。
確かにしつこい営業電話は困ったものですが、不動産の売却を成功させるには不動産会社の担当者とコミュニケーションを取ることも大切なポイントです。査定を依頼したら、電話やメールなど可能な範囲で会話をして、その不動産会社や営業マンが信用できるか量るようにしましょう。

2.高すぎる・安すぎる査定額のリスク
高すぎる査定額のリスク
売却する以上、なるべく高く売りたいと考えるのは当然です。しかし、高すぎる査定額で売り出した場合、全く反応が得られず売却が進まないこともあります。しばらくして不動産会社から価格の値引きを要請され、結局、査定価格より安い価格で売り出すことになったらどうでしょう。このような場合、高い査定額を提示した不動産会社は仲介(媒介)を取ることを目的として査定額を高く見積もり、最初から値引きしてもらうことを想定していた可能性があります。そうなると、当初の売出し期間は無駄になってしまいます。
安すぎる査定額のリスク
一方、安すぎる査定価格で売り出した結果、売り出してすぐに申込みが入ってしまうようなら、明らかに相場より安かった可能性があります。こうした場合、実際に損している可能性が高くなります。
どう対策する?
何社も査定を依頼するのは手間がかかりますが、不動産は金額が大きいものですから、ここでは手間を惜しまないことが大切です。複数の不動産会社に査定を依頼する方法については、最後の章で詳しく解説します。
ただし、自分で調べる場合は、不動産への思い入れはできるだけ排除して客観的に見ることが大切です。自分で調べた相場価格と提案された査定額と大きな差がある場合は、より詳しく根拠の説明を聞いて納得できるものか確認しましょう。
3.不動産会社の査定精度が低い&担当の知識や経験が乏しい
不動産会社の査定では、査定する不動産と類似の不動産の取引事例を根拠に査定することが一般的ですが、すべての取引事例が公表されている訳ではありません。そのため、自社で取り扱った事例の多い不動産会社の方が査定の精度が高くなる傾向があります。たとえば、マンションの仲介を得意とする不動産会社では戸建ての取り扱い事例が少なく、戸建て物件の査定の精度がやや劣ることがあります。
また、査定を担当する不動産会社の担当者個人の知識や経験の差が査定に影響することもあります。担当者の知識や経験は、本人の意欲や取り扱った不動産の件数、種類、難易度などで差が出てきます。その意味では担当者の年齢ではなく、その業務に何年携わったかがポイントになります。
ただし、多くの不動産会社では、査定結果を経験豊富な上司が確認する仕組みが整っており、大きなズレが生じるリスクは低いです。それでも経験豊富な担当者のほうが、根拠が明確で信頼性の高い査定を提示できる可能性が高いです。依頼時には担当者の説明力や実績にも注目することをおすすめします。
どう対策する?
4.囲い込みによるトラブル
囲い込みとは、仲介(媒介)を依頼した不動産会社が依頼者から預かった不動産の仲介を自社で完結させるために行う行為です。その目的は、仲介手数料を媒介の依頼を受けた売主と自社で買主を見つけ、買主からも仲介手数料を受け取る両手数料(いわゆる「両手」)として、仲介手数料収入を増やすためです。

売り物件の情報を公開しない
専任媒介や専属専任媒介では物件情報を指定期間内に公開する義務がありますが、悪質だと実際には公開していないケースもあります。ただし、一般媒介契約であれば、情報公開は任意であるため、違反にはなりません。
他社の問い合わせに嘘をつく
他社からの問い合わせに対し、実際はまだ募集中の物件であるにもかかわらず、「申し込みが入った」「契約予定」などと嘘をつき、問い合わせを断るケースがあります。
どう対策する?
5.対応の悪い不動産会社に依頼をしてしまう
また、査定のときは丁寧な対応だったにも関わらず、いざ仲介を依頼すると態度が変わり、不十分な対応に終始するケースもあります。こうした事態を防ぐためには、どういった不動産会社なのか知った上で依頼をしたいものです。
どう対策する?
そこで、一括査定サイトを利用する方法が有効です。これらのサイトでは、登録されている不動産会社に対して一定の審査を行っているため、信頼性の高い業者と出会いやすくなります。
スマイティの一括査定サービスでは、提携先の「HOME4U」が厳格な基準で不動産会社を選定しています。
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無料査定のリスクを軽減するために。一括査定の6つのメリット
一括査定は、物件の基本情報だけをもとに査定する「机上査定」と呼ばれる方法です。そのため、一括査定後には、気になる査定結果を出してくれた不動産会社2~3社に連絡を取り、さらに詳しく不動産を見てもらって行う「訪問査定」を依頼する必要があります。通常、この訪問査定を経て、媒介(仲介)を依頼する不動産会社を選ぶ流れとなります。

1.複数の不動産会社に依頼する手間がかからない
2.エリアや種類に対応した不動産会社を選べる
自分で依頼先を探す場合は、遠方の物件や特殊な不動産の場合、対応エリアや種類を1つずつ確認する必要がありますが、一括査定ではその手間が省けます。
3.査定結果だけでなく、対応も比較できる
しかも同時に同じ情報で依頼しているので、査定結果だけでなく、その対応の早さや丁寧さなど回答の質も比較することができ、次のステップで依頼する不動産会社を選びやすくなります。
4.不動産会社とのやりとりが不安でも気軽に依頼できる
5.優良な不動産会社を見つけるきっかけになる
このように、自分の知らない信頼できる優良な不動産会社や担当者を見極める機会が増える点も一括査定のメリットです。
6.安心して利用できる一括査定サイトを選べる
選ぶ際は、運営実績や知名度、「プライバシーマーク」の有無などを基準にするのがおすすめです。特に、プライバシーマークを取得してるサイトであれば、個人情報の取り扱いが適切でトラブルリスクが軽減されると判断できます。
まとめ
とくに、初めての売却で不安がある方でも、直接のやり取りなしで気軽に利用できるため、安心して査定を依頼できます。売却活動の第一歩として、ぜひ活用してみてください。
無料査定のリスクを軽減できる「一括査定サービス」。
売却を考えているなら、ここから始めましょう!
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この記事の監修者

公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/AFP/2級FP技能士
不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。横浜国立大学卒業。
神奈川県住宅供給公社を経て、不動産仲介業者に従事した後、2011年に個人事務所として不動産サポートオフィスを開設。自宅購入、不動産投資、賃貸住宅など個人が関わる不動産全般に関する相談・コンサルティングを行う他、不動産業者向けの企業研修や各種不動産セミナー講師、書籍、コラム、記事等の執筆・監修にも取り組んでいる。
主な著書に「貯蓄のチカラ~30歳からのおカネの教科書」(朝日新聞出版)などがある。
査定が無料である理由を裏返すと、不動産会社は仲介(媒介)することで報酬を得るので、仲介の前段階である不動産査定では報酬は発生しないとも言えます。また後述の通り、公的に効力のある不動産価格の判断は不動産鑑定士にのみ認められた独占業務です。法律上、不動産の価格を判断して報酬を得ることができるのは不動産鑑定士だけとされており、この枠組みも不動産会社が行う査定が無料である理由の1つです。