- 売買スケジュールが遅れがちになり、価格交渉もしにくい「囲い込み」は依頼者にとって不利益でしかありません。
- 囲い込みされているのでは…?不安に感じる方は別の不動産業者に問い合わせてチェックするのもひとつの手。
- 一般媒介で複数の会社に仲介を依頼することが囲い込み防止策に。複数業者を比較検討することも忘れずに!
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目次
不動産の囲い込みとは
なぜ囲い込みをするのか?

これは業界用語で「両手仲介」と言い、一方で売主・買主の双方に仲介業者がいる場合は片手仲介と呼ばれています。両手仲介は片方の依頼者の利益に傾きがちであるために、アメリカでは法律で禁止されていますが、日本の宅建業法では許容されています。
レインズなどで積極的な情報開示をしたがらない仲介業者も
囲い込みをしたがる業者は、レインズで積極的に情報開示したがらなかったり、レインズからの問い合わせについて雑な対応をしたりして、何とか利益を囲い込もうとします。その結果、依頼者に不利益が生じることが多いのです。
囲い込み対策と悪質な手口はいたちごっこ
もっともレインズの規則上では、問い合わせや内見希望について正当事由がない限り断ることはできないとされており、違反した場合には是正勧告などを受けることになっています。しかし、囲い込み行為自体があいまいな行為であり、外部からわかりにくいために、悪質な囲い込みの手口はなくなりにくいのです。
囲い込みされるとどうなる?
なかなか売れない
自分の顧客に買い手候補がいるのであればこのような対応も考えられますが、新たに買主を探すのにこういった対応をとられては、業者の都合で売買のスケジュールが伸び伸びになってしまいます。
このような不誠実な業者がすぐに買い手を見つけられるはずもなく、結局はほかの仲介業者に頼らざるをえないことが多いのです。
値下げを要求される
相当待たされた挙句、次に買主が見つかるかどうかが不安な売主にとっては、値下げに応じざるをえないこともありますので、「もっと交渉すればよかった」と後悔することもしばしばです。
「囲い込み」行為は買主にとってもマイナス
両手仲介の場合でも、囲い込みをするような不誠実な業者と関わると、強引な契約条件を飲まされたり、契約を急がされたりしがちです。買主にとっては住宅ローンや買い替えのスケジュールがタイトである場合もあることから、引っ越し費用や住み替え費用の面で不利益を被ることもあります。
もしかして今、囲い込みされてませんか?
とくに、別の不動産業者に確認してもらうのは強力な方法ですね。もし囲い込みをされていたら、仲介業者を変更する旨を伝えれば頼みやすいかもしれません。
「レインズに登録」だけでは不十分!
レインズに登録されていることに合わせて、レインズを通しての問い合わせがどのぐらいあったのかを確認してみるとよいでしょう。
すぐに実践可能できる!囲い込み防止策
一般媒介で複数の会社に依頼する
不動産の売買仲介には、専属専任、専任、一般の3種類がありますが、専属専任、専任の場合にはほかの不動産業者に重ねて仲介を依頼することができなくなります。一般媒介ならば、複数の業者と同時に仲介を依頼することが可能です。
買取保証を付けるのがベストな策なのかよく検証する
資金力のある不動産業者にとっては、仲介よりも買取再販のほうが利益は大きいのです。そのため、囲い込みで両手仲介できなければ買い取って再販すればいいや、という思考が働きやすくなります。
また、仲介業者が土地をみずから買い取った後にデベロッパーやハウスメーカーに売却し、開発後の再販時に専任媒介を受けるという、いわゆる「専任返し」のための買い取りということもあります。この場合には、安値で買い取られやすくなるため、売主にとっては大きな不利益となります。
囲い込みをしないように伝える
誠実な不動産会社の見分け方
大手だから安心というわけではない
不動産業統計集の大手各社の取扱高と仲介手数料収入から導いた「手数料率」を見ると4~5%と両手仲介の割合が高いことが見てとれます。大手であるために、売主・買主両方の情報が多いということもありますが、囲い込みの可能性がある取り引きが混じっていることも否定できません。大手であっても、先に紹介した囲い込み防止策は効果があるでしょう。
口コミなどを調べる
はっきりと囲い込みされたという経験の書き込みはもちろんチェックすべきですが、売買時にトラブルが多いかどうかもチェックしておきたいところです。
複数業者を比較する
複数の業者に相談する時には、一括査定サイトを活用すれば、物件情報を何度も入力する手間を省くことができます。
まとめ
売却中のあなたの不動産に問い合わせがないなら
「囲い込み」の可能性を疑ってみては?
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この記事の監修者

宅地建物取引士/株式会社イーアライアンス 代表取締役
中央大学法学部を卒業後、戸建・アパート・マンション・投資用不動産の売買や、不動産ファンドの販売・運用を手掛ける。アメリカやフランスの海外不動産についても販売仲介業務の経験を持ち、現在は投資ファンドのマネジメントなども行っている。