土地価格の調べ方|売却・相続など目的に合わせた相場の確認方法をわかりやすく解説します

2024.06.20更新

この記事の監修者

吉崎 誠二
吉崎 誠二

不動産エコノミスト/社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

土地価格の調べ方|売却・相続など目的に合わせた相場の確認方法をわかりやすく解説します

土地価格(地価)には4つの評価基準があり、売却や相続など目的に応じて使い分けます。土地価格の調べ方をくわしくご紹介します。

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目次

土地の価格の決め方は?

そもそも、土地の価格はどのように決められているのでしょうか。一般に、相場とは市場で取引される品物の実勢価格であり、土地の価格も需給のバランスで左右されるのが常です。

あなたの土地の正確な相場価格を知るには不動産会社や鑑定士に査定を依頼するのが簡単かつ確実ですが、「売却価格が決まるまでにどういう要因がかかわっているのか」を基礎知識として知っておいて損はないでしょう。

一物六価とは

1つの不動産に対して、6つの価格指標が存在するといわれており、これを「一物六価」と呼びます。6つの指標の内訳は、実勢価格、公示価格、基準値価格、路線価、固定資産税評価額、鑑定評価額です。

一般的な土地を売却する際には、このうちの「実勢価格」が参考になります。このうち実勢価格・鑑定評価額以外の4つは、国や公的機関が発表する公的価格となります(一物四価)。いろいろな地価が設定されている理由は、利用目的が異なるからです。

価格指標は目的によって使い分ける

土地の価格は経済状況や社会環境の影響や、時の相場によって変動します。2021年7月1日時点の都道府県地価調査(基準地価格)によると、 全国の住宅地・商業地を含む全用途平均はコロナウイルスの影響で前年比マイナス0.4%と2年連続で下落に転じています。
表のようにそれぞれの指標によって評価基準日や公表日が違い、評価水準もさまざまです。

税額の算定基準であったり、売買の取引指標であったりと、目的によって使い分けることができます。ここからは目的別に調査方法をご紹介していきます。

1.土地を売るなら「実勢価格」と「公示価格」

おおまかな土地の価格は自分で調べることができます。土地の売却相場を知りたいなら、実際の土地取引価格である実勢価格か、公示価格を参考にするとよいでしょう。

実勢価格(不動産取引価格)の調べ方

土地総合情報システムを利用すれば、エリア別に過去の土地の取引価格を調べることができます。実際に取引された価格なのでそのまま参考にすることができますが、人口動態や直近の開発状況なども加味できると万全です。
1. 土地総合情報システムの「不動産取引価格情報検索」をクリックします。
2. 画面左の条件選択を調べたい時期・種類・地域に合わせて、「この条件で検索」をクリックします。
3. 絞った検索内容での取引価格情報が表示されます。

実際の成約価格に基づいたデータですがエリアによっては情報量が少なく、参考に出来ない場合があります。

公示価格の調べ方

公示価格はエリアごとに定められた標準値の価格(円/m2)を毎年調査して公表されるもので、実勢価格(不動産取引価格)の基準とされます。標準地は住所や広さなども確認できるため、後で解説する土地の特性も考慮すると万全です。
1. 土地総合情報システムの「地価公示都道府県地価調査」をクリックします。
2. 目的の住所がある場合は「検索地域指定(地名入力)へ」をクリック、エリアで検索したい人は都道府県選択>検索地域選択(市区町村)で進みます。
3. 検索条件指定の画面で、地価公示>調査年>(必要であれば)用途区分をクリックして検索を実行します。
4. 検索結果が表示されます。

都道府県が発表している地価調査も合わせて確認できます。ただし調べたい土地の近くに標準値があるとは限らず、また土地の条件によって相場価格は異なることに注意が必要です。

基準地価格とは?

基準地価格は公示価格を補完する意味合いの強いもので、標準地の代わりに基準地が設定されます。価格を推定する際にも公示価格と同じ方法で計算すれば良いでしょう。また、公示地価は1月1日が価格時点、基準地価は7月1日が価格時点のため、中間的な価格のイメージがわかります。

2.相続した土地の相続税を調べるなら「路線価」

相続で取得した土地の相続税を知りたいなら、路線価を参照しましょう。

路線価(相続税評価額)の調べ方

相続税路線価は、その年の1月1日以降の相続税の算定に用いられる指標で、毎年7月に国税庁が発表します。相続税路線価は道路ごとに価格(円/m2)が定められており、土地に面した道路の路線価が参考となります。

たとえば、売りたい土地に面する道路の相続税路線価が7万円で、100m2であれば700万円です。

なお、相続税路線価は公示地価の概ね8割程度とされています。つまり、相続税路線価から土地の売値を推定するには、算出した価格を0.8で割る必要があります。上記例であれば、700万円÷0.8=875万円となります。

3. 土地の税金を知りたいなら「固定資産税評価額」

土地の固定資産税を知りたいときは固定資産税評価額を調べましょう。

固定資産税評価額の調べ方

固定資産税は、固定資産税や都市計画税の算定基準となるもので、3年に1度発表されます。固定資産税評価額は所有者であれば毎年役所から送られてくる納税通知書に記載されていますが、役所で固定資産評価証明書を発行してもらうこともできます。

固定資産税評価額は公示地価の概ね7割程度とされています。たとえば固定資産税評価額が600万円の物件であれば、土地の相場は600万円÷0.7=約857万円と計算することができます。

土地の価格を左右する2つの要因

目的に応じた土地価格の求め方はご理解いただけたかと思いますが、土地にはそれぞれ個別の特徴があり、価格を決める時に大きく影響します。

また、需給のバランスにより土地の価格は変動することも覚えておくべきです。本章では土地の評価を左右する要因を見ていきます。特に土地の特性と流通量に着目するとイメージがしやすいでしょう。

1.土地の特性

土地の価格を決める要因として、土地が個別に持つ特性が挙げられます。例えば、土地の立地や大きさ、形、方角などです。

立地

地価は需要により価格が決まりますので、都市部に近く利便性が良くなれば高く、逆に郊外になると安くなるのが一般的です。学校や医療機関、スーパーマーケットなど、生活利便性に関わる周辺施設が充実していることも価格に反映されやすいでしょう。

また、お墓が近くにあったり、大きな崖の下にあったりするとマイナス要因になるなど、同じエリアでも周辺の状況によって価格が異なることがあります。

大きさ

土地の大きさは、エリアごとに利用しやすい大きさで形成されているのが一般的で、住宅地として使うのであれば20〜30坪が多いエリア、40〜50坪が多いエリア、70〜80坪が多いエリアなどがあり、この広さにより売れにくかったり、坪単価が相場より安くなったりする傾向にあります。

たとえば、40〜50坪が多いエリアで坪単価が20万円、800〜1,000万円程度で売買されるのが一般的なエリアを想定してみましょう。このエリアでは、同エリア内にある60坪の土地で1,200万円は高く感じられるため、坪単価18万円の1,080万円で売却されるといったことが起こります。また、たとえば30坪だと小さいと判断され売れづらくなります。

きれいな長方形や正方形の土地であれば売却しやすいですが、土地が変形していると坪単価は安くなる傾向にあります。また、長方形の土地であっても、間口が狭く一般的な住宅が建てづらいと売りづらくなります。

方角

一般的に、南側に道路がある土地だと陽当たりの関係で同じエリアの中でも高くなる傾向がありますが、北側に道路があると安くなります。

また、方角に関わらず、二方角地や三方角地は人気が高く、価格も高くなる傾向にあります。角地にプラスして、南東角地など陽当たりの良い方角が道路に面しているとさらに価格は高くなる傾向にあります。

接道状況

土地と接している道路の種類や状況も土地の価格査定に大きく関係してきます。道路の種類が公道か私道かも影響を与えます。土地に接しているのが私道だけの場合、私道の所有者の承諾がないと建物が建てられないため土地の評価は下がります。

また、幅4メートル未満の道路に接している土地は、道路の中心線から2m後退した位置からしか工作物が建てられないため(セットバック)、実質的にセットバック部分は土地の価格から除かれることを覚えておきましょう。

2.土地の流通量

土地の価格は売主と買主の思惑のもと決められますが、土地の流通量が多いと売主が強気になり、逆に流通量が少ないと買主が強気になりやすくなります。結果として、土地の流通量が多いと価格は高く、少ないと価格は安くなる傾向にあります。

土地の売り時を考える時には、国立社会保障・人口問題研究所の将来人口予想などを参考にして需要予測を立てるといいでしょう。

一括査定サービスを賢く活用しよう

土地の相場の調べ方、そして土地の価格を変動する要素について解説してきましたが、自力で調べる相場価格というものはあくまでも目安となります。

土地はふたつと同じものはなく、個別の特徴を加味した土地の価格を手っ取り早く調べるには、不動産会社に査定してもらうことが一番の近道と言えます。そして、価格の精度を高めるために一括査定サービスを活用するのといいでしょう。

一括査定サービスは、土地の立地や広さなど土地の情報を入力するだけで、複数の不動産会社に価格査定を依頼することができます。なお、プロとはいえ土地の価格査定は不動産会社により結果が異なります。そのため、ご自身で、取引価格や公示価格など、これまでお伝えした調べ方を把握しておくことが大切なのです。
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土地の相場を知っておくメリット

土地の売却を考えているのであれば、事前に相場を調べておくことが大切です。土地を売却する際には不動産会社を通すことがほとんどで、売却価格も不動産仲介会社と相談した上で決めることになります。

おおよそでも土地の相場を知っておくことで、不動産会社が提示した価格が適正なものかどうかを判断することが可能になるため、先述した一括査定サービスなどを活用しながら自身で相場を調べておくようにしましょう。

相場と売却できる価格には差がある

相場は必ず調べておきたいものですが、必ずしも相場通りの価格で売却できるとは限りません。土地の価格は需要に連動して変動するため、相場より上がったり下がったりすることがあります。

相場と合わせて、土地の市場動向についても不動産会社に尋ねるなどして調べておくとよいでしょう。

査定を受けるときの注意点

上記でも説明した通り、査定額は不動産会社によって異なることが珍しくありません。その時は、不動産会社に査定額の根拠を確認することをおすすめします。

しっかりと査定をしている不動産会社であれば、なぜこの査定価格なのかをきちんと説明してくれるはずです。その内容が、どの不動産会社に仲介を依頼するかの判断材料のひとつになるはずです。

なかには、売却の媒介契約を取るために、あえて高い査定を出す会社もあります。高い査定金額をうのみにして、相場よりも高い公募価格で売り出し始めると、買い手が付かず結果的に想定していた価格よりも低い金額でしか売れなかったという事例もありますので、注意が必要です。

吉崎 誠二
吉崎 誠二

よくある質問

土地の価格に関するよくある質問を集めました。
相場通りの価格で売れても手取り額は少なくなるのはなぜ?
不動産の売買には仲介手数料や登記に関わる費用、売却後の納税などが必要となり、売却額から2割強引かれた残りが手元に残ると考えておきましょう。なるべく手残りを多くするためには、相場よりも高く売却することと同時に、費用や手数料をおさえることも意識して取り組みましょう。
土地の査定額が不動産会社によって違うのはなぜですか?
不動産会社とひとくちに言っても、取り扱う不動産の種類やエリアによって違いがあります。評価基準は一定の指標がありますが、土地の個性と不動産会社の得意不得意などさまざまな要素によって査定額がはじき出されます。査定額の高低だけでなく、売買実績や担当者の熱量なども、判断基準に加えておきましょう。
田舎の土地なので相場の把握が難しい場合は?
地方の土地などで売買の実例が乏しく、実勢価格や公示価格の調査が難しい場合もあるでしょう。まずは一括査定などで査定額をいくつか比較する形で、相場観を持つ方法も考えられます。土地の特性によっては売却方法にもコツがありますので、「田舎の土地売却」に関する記事をご参照ください。

まとめ

本記事では土地価格の調べ方と査定時にチェックされるポイントをお伝えしてきました。不動産の価格は過去の取引データや公示地価、相続税路線価など、価格の参考にしやすいデータがさまざま公表されています。それらデータを活用して自分で土地の価格の相場を調べることはそう難しいことではありません。

事前に自分で相場を調べておき、一括査定サービスで複数の不動産会社の査定を受け、価格の根拠をしっかり聞いた上で判断することが大切です。
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この記事の監修者

吉崎 誠二
吉崎 誠二

不動産エコノミスト/社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

(株)船井総合研究所上席コンサルタント、等を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルなどを行うかたわら、ラジオNIKKEI「吉崎誠二の5時から”誠”論」などテレビ、ラジオのレギュラー番組に出演。また新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は年間多数。

著書:「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社)など11冊。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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