- 空き家を放置すると、高額な管理費用がかかる、税制上の優遇が受けられない、近隣トラブルが起きやすいなど多くのリスクがあります。
- 空き家が売れるか心配な場合、不動産会社が直接買い取る「買取」がおすすめです。成約の確実性や売却期間の短さが特徴です。
- 仲介に比べ買取は売却相場が安くなります。また時間が経つと買取相場も下がるため、自分に合った売却方法を選び早めに動きましょう。
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※ページ下部の「売却査定、買取査定サービスの注意点」をご確認いただいたうえ、ご利用ください。
目次
空き家を放置するとリスクがたくさん!

高額な管理費用がかかる
| 固定資産税・都市計画税 | 年間10万円~20万円程度 |
|---|---|
| 光熱費の基本料金 | 月数千円 |
| 建物の劣化などによる修繕費 | 数十万円以上 |
| 管理の外部委託費 | 月1~2万円ほど |
また、空き家の管理を怠ると予想以上の費用がかかることがあります。とくに台風や豪雨後の雨漏り被害は、放置すると修繕費が倍増する可能性もあるので注意が必要です。
税制上の優遇が受けられなくなる
| 小規模住宅用地(200㎡以下の部分) | 一般住宅用地(200㎡を超える部分) | |
|---|---|---|
| 固定資産税の課税標準 | 6分の1に減額 | 3分の1に減額 |
たとえば、200m2の土地に建つ空き家が特定空家に指定された場合、固定資産税が年間数万円から十数万円へと大幅に増額されることもあります。
近隣トラブルの原因になる
手入れされていない家屋は害虫やネズミが繁殖しやすい環境となり、近隣に被害をもたらします。また、管理が行き届いていない空き家の敷地は、不法投棄の対象となることが多いです。
さらに深刻な問題として、長期間放置された家屋は不法占拠されるリスクや、放火や犯罪行為の場所として使われることがあります。そして、老朽化が進んだ建物は台風や地震などで倒壊するリスクが高まり、近隣の家屋や通行人に危害を与える可能性もあるでしょう。
空き家が売れるか不安なら、買取がおすすめ
空き家の買取とは?仲介との違い

売却期間が短く(最短数週間~1か月程度)成約の確実性が高いのが特徴となります。また売主のメリットとして、契約不適合責任が免除されるケースも多く見られます。ただし、価格は市場価格の70~80%程度と低くなることが多くなります。
一方、仲介は不動産会社が売主と買主をマッチングさせる方法です。市場価格に近い金額で売却できる反面、売却までに数か月以上かかることもあり、買主が見つからないリスクや、契約不適合責任を負う必要が基本的にはあります。
空き家の買取に向いているのはどんな物件?
地方の物件
まずは仲介での想定販売期間を確認して、長期間かかるようなら買取も視野に入れたほうがよいでしょう。
所有者が複数人いる物件
いつ売れるか分からない仲介では申告期限に間に合わない可能性もありますが、買取を選べば申告期限に間に合うよう準備が進められます。
仲介では売れにくい条件の物件
●立地条件が良くない
●再建築不可の土地にある建物
●事故物件
●接道義務を満たしていない など
※リビンマッチ不動産買取ページへ進みます
空き家の買取手順は?

2. 現地調査・査定
3. 買取価格の交渉
4. 売買契約の締結
5. 決済・引き渡し
ここまで最短1週間、通常は1か月程度で完了します。
仲介と比較すると、「買主を探す」「内見対応」「価格交渉」「住宅ローン審査」などのプロセスが省略されるため、手続きが大幅に簡略化されます。
空き家の買取相場は低過ぎる?
空き家を放置し続けると買取相場は下がる
国土交通省の「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」によると、木造一戸建て住宅の場合、築年数が経過するにつれて価値は以下のように減少する傾向です。

築10年:新築価格の約40%
築15年:新築価格の約20~30%
築20年以上:新築価格の約10%
※全国平均のデータのため、都心部の下落値とは異なります。
「いつか売ろう」と思って放置していると売れる時期を逃し、結果的に損をするケースも少なくありません。
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空き家を買取するメリット
契約不適合責任を負わなくて済む
不動産会社による「買取」では、契約時に契約不適合責任を免除する特約(免責特約)を付けるのが一般的であるため、売主は引き渡し後のトラブルリスクを大きく軽減できます。
売主が修繕やリフォーム、解体をしなくてよい
買取であれば現状のままで売却できるため、リフォーム費用(数十万円~数百万円)や解体費用(木造住宅で100万円~300万円程度)などの初期投資が不要です。
仲介手数料が発生しない
売主自身で高く買ってくれる買取業者を探すことは難易度が高くなります。仲介手数料を支払ってでも仲介業者に依頼をして、仲介手数料の支払い以上に高く買ってくれる買取業者を探すことも選択肢に入れるほうが得策です。
人に知られず売却活動ができる
スピーディーに物件を売ることができる
内見や交渉の手間がない
空き家を買取するデメリット
必ず買い取ってもらえるとは限らない
仲介での売却価格より売値が下がる
実際にどれくらいの差額が生じるのか確認するためには、一度一括査定で仲介会社に査定を依頼するのもよいでしょう。買取と仲介の両方の査定額を比較することで、より適切な判断ができます。
とくに高額な物件の場合は、この価格差が大きくなる傾向があるため、慎重に検討することをおすすめします。
仲介で売却した方が高く売れたのに…。
そんな後悔をしないために、仲介での査定額も確認しましょう!
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空き家の買取を成功させるポイント
適切な業者選びや税制優遇の活用、査定価格の比較検討など、以下のポイントをしっかりと理解し実践することで、満足のいく買取結果を得られるでしょう。
ポイント1:売りたいエリアに強い買取業者を選ぶ
※リビンマッチ不動産買取ページへ進みます
ポイント2:節税できる特例を活用する
主な特例は以下のとおりです。
相続空き家の3,000万円特別控除
対象となるのは、被相続人が一人で住んでいた旧耐震基準(1981年5月31日以前に建築)の区分所有建築物以外の住宅で、引渡しの翌年2月15日までに耐震改修を行うか、建物を解体して更地にすることが必要です。(買主が取り壊しなどを行う場合には売買契約書にその旨を記載)。
譲渡は相続開始から3年を経過する年の12月31日までに行う必要があります。
マイホーム売却時の軽減税率の特例
空き家でも、住まなくなってから3年を経過する年の年末までに売却すれば適用できます。
取得費の特例
これらの制度は要件が細かく、年によって内容が変わることもあるため、売却前に必ず税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
ポイント3:査定価格を見積もり、比較検討する
また、査定額の根拠や買取後の活用方法を確認することも大切です。査定額に納得がいかない場合は交渉の余地もあるため、複数の業者から査定を受けておくと有利です。
まとめ
ただし、買取価格は一般的な市場価格よりも低くなる傾向があるため、「価格」よりも「スピード」や「安心感」を重視したいかどうか、自分の優先順位を明確にしてから判断することが欠かせません。
また、空き家は放置するほど価値が下がるという現実もあります。「売却するかどうか」で迷い続けるよりも、「いつ、どのように売るか」を早めに検討しておくことが、損をしないための第一歩です。
自分にとって最適な売却方法を選ぶことで、空き家の悩みを解消し、大切な資産を有効に活かしましょう。
買取と仲介、どちらで売るか迷ってしまう…。
最適な売却方法を知りたい方は、不動産のプロに相談するのもひとつの手です!
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この記事の監修者
グローバルトラスト不動産株式会社 代表取締役/宅地建物取引士
三菱UFJ不動産販売、ソニー不動産(現SRE不動産)で主に居住用不動産の売買仲介を経験。その後、「透明性の高い不動産取引の仕組みをもっと世の中に広め、依頼を受けた顧客の利益を最大限追及する」ことを基本理念とし、2017年にグローバルトラスト不動産株式会社を創業する。
著書の「初めてでも安心!失敗しない家の売り方・買い方」はAmazonにてベストセラー3冠獲得。2か月後に増刷も決定。
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