有利な資金調達の極意を
実践不動産投資家に学びましょう!
目次

監修安藤 新之助
株式会社サクセスアーキテクト 代表取締役。高校卒業後、通算20年以上住宅業界に携わり、2008年不動産投資を開始。当時の年収400万円から7年で資産10億円と家賃収入1億円を達成し、42歳でサラリーマン生活を卒業しセミリタイア。現在12棟195室を保有する実践不動産投資家としてwebコラム執筆やTV、新聞などのメディアに多数出演しながら、2法人を運営し不動産賃貸業ならびに不動産賃貸経営コンサルタントとして活動中。「NOをYESに変える不動産投資最強融資術」(ぱる出版)を執筆。
不動産投資の成否は有利なローンを組めるかどうかがカギ

少しでも有利な条件でローンを組み、物件を購入することが成功するための重要なポイントです。
不動産投資はローン利用がおすすめ
レバレッジ効果
自己資金を温存し、ローンをフル活用できれば複数棟の不動産を取得する近道にもなります。
団信による生命保険効果
そのまま物件を保有し、毎月家賃収入を得るもよし、売却して現金化するもよし、団信は最高のスペックをもった生命保険といっても過言ではありません。
金融機関との取引実績になる
ただしローンにはリスクもある
審査の難易度が高い
空室や金利上昇がキャッシュフローを圧迫する
万が一の有事に備え、空室リスク、金利上昇リスクも視野にいれて、どこまで融資額を許容できるかをシミュレーションすることが大切です。
売りたくても売れなくなる場合がある
求められる金額を支払い、金融機関の担保を外さない限り物件は売ることはできないので、常に金銭的に余裕をもった運営が必要です。
借入額が大きくなりすぎるとほかの金融機関でローンを組めなくなる可能性もある
融資にともなう諸費用に注意する
また、金融機関の規約によってはローンの繰り上げ返済や売却時の一括返済をする際にその返済額の金額の数パーセントの手数料として支払う必要があります。
有利なローンとは
金利は低いほど良い
融資期間は長いほど良い
希望の融資額が取れる
プロパーローンの利用
不動産投資ローンの審査基準

個人評価
上場企業、地元優良企業に勤務し安定した収入がある。年収は600万以上で勤続年数3年以上が望ましい。
・健康状態
心身ともに健康であり、原則、団体信用生命に加入できる。
・信用情報
キャッシングやリボ払いなど金融事故がないこと。私生活、見た目が派手でなく、アポイントメント時間、書類等の提出期限を守る。言動や経歴などに嘘、偽りがないかどうか。
物件評価
収益力は重要な返済原資の裏付けとなる。運用経費を差し引いた後の返済原資がしっかり確保できることで破綻リスクを回避することが可能。
・積算評価
金融機関は物件を担保にとり、万が一貸出先が返済できなくなった時に売却して返済金に充当させるため、積算評価が確保できれば融資に取り組みやすくなる。
・融資エリア
金融機関の融資可能な営業エリア内に物件があることが融資の条件。金融機関によって全国対応可能なケースもあるが、大半の金融機関において営業エリアからの外か内かで融資獲得の可否が決まる。
・物件の構造、築年数
金融機関によって、物件の構造や築年数で返済年数や融資の可否が決まる。
例:鉄筋コンクリートの場合 法定耐用年数(47年)―築年数=融資可能返済期間
(審査難易度別)融資金融機関
※下記は目安であり、個人の属性や物件の評価により異なります
金利 | 借入額 | 返済期間 | エリア | 審査難易度 | |
---|---|---|---|---|---|
ノンバンク | 2.9~4.8% | 5億以内 | 35年以内 | 全国 | 低 |
地方銀行 | 1~4.8% | 10億以内 | 35年以内 | 全国 | 中 |
信金 信組 | 2~6% | 10億以内 | 30年以内 | 営業区域 | 中 |
政府系金融機関 | 1.51~2.8% | 4800万以内 | 10年以内 | 全国 | 中 |
都市銀行 | 1%台 | 3億以内 | 30年以内 | 営業区域 | 高 |
不動産投資ローンの審査前に確認すべき大前提

最低年収ラインは400万円
融資可能額は年収の10~20倍
頭金を入れるか入れないかは別として自己資金は必要
銀行へのアポなし訪問はNG
物件の収益性と積算評価どちらが大事か
審査通過で最も大事なことは「借りたら返せるか」

金融機関はお客様から預かった大切な預金を貸出し運用して収益を上げています。貸したお金が回収できなければ大損害を被ってしまいます。借りたものはきちんと返すことができる人間であることを、いかにアピールするかを解説します。
きちんと返せる人を面談時にアピールする
誠実な対応はきちんと期日に返済できる人であろう安心材料になります。いくら属性が良く、物件のスペックが良くても、最後は融資を受ける人の人間性であるとみています。
靴は綺麗なものにした方がよいです。靴が汚い人に対しての信用度は低く、融資の土俵にあげない担当者も。

賃貸事業に取り組む姿勢が肝心
主張を裏付けするプレゼン資料を書こう
・なぜ不動産投資を始めたいと思ったのか…動機
・なぜこの物件を選んだのか…立地、収益性など
・購入するにあたりどの程度自己資金が用意できるか…頭金、諸費用
・購入後きちんと返済できるかどうか…CFシミュレーション
・利益はどの程度見込んでいるか…収支計画
・購入後の管理運営はどのように想定しているか…管理会社の選定など
・万が一運営に行き詰まり、返済に苦戦する場面になった際の対策…資産背景
など、物件を購入するにあたってどのように運営をし、支払いを継続していけるかをプレゼン資料として作成することで融資獲得が有利になります。
不動産投資ローンの申し込みと手続きの流れ

2.アポイント
3.面談
4.融資申し込み
5.支店内審査
6.本部審査
7.融資承認
8.金銭消費貸借契約
9.融資実行
不動産業者などから紹介を受け、金融機関にアポイントを取ったのち、担当者と面談を行います。融資審査の申込を受けた担当者は上席に稟議を上げます。支店内で取り組むか否かの協議を行い、支店長決済を取った後、本部審査にあげます。本部審査で事前承認を得られたのち、本申込みを行い、本部承認を得て金銭消費貸借契約の流れになります。その後、引き渡し日に融資実行となります。期間として一般的に1~1.5カ月ほど時間を要します。
承認が得られたら大丈夫ということはなく、虚偽が発覚したり瑕疵があったりした場合には承認取り消しとなる場合があります。
住宅ローンで投資物件を購入するなど資金使途が違う場合、契約違反で一括返済を求められるので注意しましょう。

不動産投資ローンの必要書類
✅ | 身分証明書 |
---|---|
✅ | 所得証明書 |
✅ | 納税証明書 |
✅ | 勤務先の会社概要・職歴書・資格証 |
✅ | 資産背景一覧 |
✅ | 物件概要書 |
✅ | 家賃のレントロール |
✅ | 建物図面 |
✅ | 登記簿謄本・公図・固定資産税評価証明など |
✅ | 建築確認済証・検査済証 |
✅ | 不動産売買契約書・重要事項説明書 |
まとめ

融資を獲得するためには、「融資をしても大丈夫な人」と貸手から思ってもらえることが重要です。属性が良くても融資を受けられない方もいれば、属性が低くても融資を受けられる方もいます。貸手の立場に立って融資されるにふさわしい人物になる努力が必要です。
有利な資金調達の極意を
実践不動産投資家に学びましょう!

監修安藤 新之助
株式会社サクセスアーキテクト 代表取締役。高校卒業後、通算20年以上住宅業界に携わり、2008年不動産投資を開始。当時の年収400万円から7年で資産10億円と家賃収入1億円を達成し、42歳でサラリーマン生活を卒業しセミリタイア。現在12棟195室を保有する実践不動産投資家としてwebコラム執筆やTV、新聞などのメディアに多数出演しながら、2法人を運営し不動産賃貸業ならびに不動産賃貸経営コンサルタントとして活動中。「NOをYESに変える不動産投資最強融資術」(ぱる出版)を執筆。
貸手として償却しない土地を担保があることを好みます。土地の資産性が高ければ融資に追い風となります。