不動産の個人間売買は難しい?個人間売買のメリット・デメリットをご紹介

  • 公開日:
  • 2019年12月10日
  • 更新日:
  • 2019年12月10日
不動産の個人間売買は難しい?個人間売買のメリット・デメリットをご紹介
一般的な不動産の売買には、不動産会社が仲介に入るものですが、親子間、親族間、知人や友人、隣人との不動産売買で考えられるのが、個人間売買です。不動産会社が仲介に入らない分、仲介手数料など大幅なコストカットも可能ですが、一方気になるのは、取引上の難しさです。そんな、不動産の個人間売買をするべきかどうかお悩みの方に、不動産の個人間売買のメリット・デメリットを、詳しくお伝えします。

家族や兄弟間で行われることが多い個人間売買。
不動産会社は本当に必要ないでしょうか?

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目次

不動産の個人間売買とは

仲介の不動産会社を入れずに、個人である売主と買主だけで不動産取引を行うことを、個人間売買といいます。まずは、不動産の個人間売買と、一般的な仲介による売買の違いについて見ていきましょう。

どんな人がするもの?

不動産の個人間売買は、主として親子や兄弟姉妹、親族、友人といった親しい間柄において行われます。

・所有地を隣人に売却する
・貸している土地を借主に売却する
・借地権者に相手の家が建っている底地を売却する

など、取引の相手方が既に決まっている場合にも個人間売買によって取引されることがあります。このほか、最近ではインターネットサイトを介して知り合った相手との個人間売買も行われています。

一般的な不動産会社仲介での売買とは

一般的な不動産売買は、宅地建物取引業の免許を取得している不動産会社の仲介によって行われます。不動産売買における仲介業務は、以下のような流れで行われます。不動産会社はまず、売主から相談を受けた物件の「査定」を行います。この時、売主は複数の不動産会社に査定を依頼することができます。

次に、売主と不動産会社との間で「媒介契約」を締結します。媒介契約には次の3つの種類がありますから、売主の意向や物件に合わせて契約のタイプを選択します。

・一般媒介契約
ほかの不動産会社にも並行して仲介を依頼することができます。
・専任媒介契約
ほかの不動産会社に平行して仲介を依頼することはできませんが、親戚や友人・知人など自分で探した相手(自己発見)であれば売買契約を結ぶことは可能です。
・専属専任媒介契約
ほかの不動産会社に仲介を依頼することも、自分で探した相手と売買契約を結ぶこともできません。媒介契約が成立したら、不動産会社は物件広告を作る、必要に応じて指定流通機構(レインズ)に登録する、インターネットに掲載するなどの「広告宣伝」を行います。

問い合わせがあれば資料を送り、「物件案内」をして詳細を説明します。購入希望者との価格交渉を行い、正式に購入の申し込みがあれば売主と買主との間で「売買契約」の締結を行います。売買契約にあたっては、不動産会社が契約書を作成し、契約締結時には宅地建物取引士による「重要事項説明」が行われます。

仲介による取引が成立したところで、売主および買主は不動産会社に仲介手数料を支払います。以下が、宅地建物取引業法によって定められた仲介手数料の上限額です。

取引額200万円以下の部分取引額の5%以内
取引額200万円を超え400万円以下の部分取引額の4%以内
取引額400万円を超える部分取引額の3%以内

個人間売買のメリット

不動産会社が仲介に入ることでスムーズに取引を行うことができる不動産売買ですが、それでは仲介を入れずに個人間で取引を行う理由は何なのでしょうか。仲介による売買と比較しながら、個人間売買のメリットについてご説明していきます。

1.金銭的なメリット

個人間売買を選択するもっとも大きな理由が、この金銭的なメリットでしょう。例えば、個人間売買であれば不動産会社に仲介手数料を支払う必要がありません。仲介手数料が発生しないことでどれだけの費用を節約できるのか、確認してみましょう。

仲介手数料が不要

宅地建物取引業法で定められた仲介手数料について上述しましたが、実際にどれくらいの金額になるのでしょうか。売買価格2,000万円の土地の仲介手数料を実際に計算してみましょう。

(1)200万円以下の部分(取引額の5%以内)200万円×5%=10万円
(2)200万円超400万円以下の部分(取引額の4%以内)200万円×4%=8万円
(3)400万円超の部分(取引額の3%以内)1,600万円×3%=48万円
(1)+(2)+(3)=66万円

仲介手数料は課税対象ですから、消費税を加算します。

66万円+66万円×10%=72万6千円

なお、以下の式を使って計算することもできます。
(売買価格×3%+6万円)+消費税

2,000万円×3%+6万円=66万円、消費税を加算すると、72万6千円になります。

仲介による売買の場合、上記のとおり消費税込みで72万6千円を売主・買主の双方が不動産会社へ支払うことになります。この金額を節約できるのは、魅力のひとつといえます。

2.心理的なメリット

個人間売買は、売主と買主が親子間や親族間などお互いをよく知る間柄であり、形式的に金銭を授受する取引であれば、大きな問題が発生することもなくスムーズに進むでしょう。

むしろ、この場合は不動産会社を間に入れない方が、心理的な負担も少ないと考えられます。ただし、金銭の授受があった場合でも、それが時価(通常の取引価額または相続税評価額)を大幅に下回る金額だった場合、時価と売買価格の差額に対し贈与税が課せられる可能性もありますので、売買を行う前に税理士等専門家へのご相談をおすすめします。

住宅ローンが組みづらい

住宅ローンの審査を受ける際、必要書類として「売買契約書」と「重要事項説明書」の提出を求められることが多いです。いずれも個人で作成できないものではありませんが、「重要事項説明書」に関してはとくに瑕疵(かし)の有無を判断し、物件を評価する上での重要な書類ですから、宅地建物取引士の責任において記名・押印のされていないものは正式書類と認められない可能性が高いです。

このほか、

・売主と買主の共謀による住宅ローンの不正利用
・売買契約書の不備による契約上のトラブル

このようなリスクを防止する意味でも、個人間売買では住宅ローンの審査に通りづらくなっているのです。

売買契約書の作成が難しい

宅地建物取引業法において、不動産売買の際には当事者に交付するための「売買契約書」と「重要事項説明書」を作成し、宅地建物取引士が記名・押印して重要事項説明を行うことが義務付けられています。ただし、これはあくまでも宅地建物取引業者に対して課された義務であり、個人間売買においてはこのような義務はありません。民法上は「口約束」でも契約は成立することになっており、契約書がなくても取引を行うことは可能なのです。

しかし、何百万円、何千万円という金銭の授受が発生する不動産売買を、親しい間柄とはいえ口約束だけで行うのは大変危険です。「言った」「言わない」による後々のトラブルを避けるためにも、取り決めの内容はしっかりと書面に記しておく必要があるでしょう。売買契約書には、引き渡し前に天災などで物件が滅失・毀損した場合の危険負担や、瑕疵担保責任、住宅ローンの借り入れができなかった場合のローン特約についてなど重要なポイントがいくつもあります。個人で作成するには、かなりの手間と時間を要することになるでしょう。

瑕疵担保責任

不動産取引において、何かとトラブルの発生しやすいのが「瑕疵担保責任」の問題です。「瑕疵」というのは品質における欠陥や不具合のことで、一般的な注意を払っていても発見できない瑕疵のことを「隠れた瑕疵」といいます。

新築住宅では、品確法(=住宅の品質確保の促進等に関する法律)によって、購入した不動産に「隠れた瑕疵」があったと認められた場合、売主は引き渡し後10年間「瑕疵担保責任」を負うと定められています。中古住宅や土地の場合、民法により売主は“瑕疵を発見した時から1年間”責任を負うとされていますが、これは引き渡し後何十年たっても瑕疵担保責任を負い続けるということであり、売主の負担があまりにも大きすぎると言われています。そのため、売主が個人である場合の取引においては、瑕疵担保について「責任を負わない」「引き渡し後○カ月間は責任を負う」などの特約をつけることも可能となっています。

何も知らずに売買契約が成立してしまうと、売主は瑕疵担保に関して甚大な負担を負うことになってしまいます。双方でしっかりと話し合い、お互いが納得のいく取り決めを行いましょう。

価格交渉等、当事者間のトラブルの可能性

親族や友人、知人という親しい間柄であるからこそ起こりやすいのが、個人間売買における当事者間のトラブルです。

例えば仲介による取引の場合、不動産会社がきちんと査定を行った上で売買価格を設定します。価格交渉の際にも「値引きできる範囲」はある程度決まっていますから、不動産会社はその範囲内で売主・買主双方の意向を確認しつつ、話をまとめてくれます。それに対し、個人間売買では双方が直接話し合って、価格そのほかの条件を決定します。

ところが、1人の売主に対して複数の見込み客(買主)がいる仲介による取引とは違い、買主が既に決まっている個人間売買においては売主側に優位性がないため、協議が難航しがちです。売主側に専門知識がないことも、協議が難航する理由の1つと言えるでしょう。

個人間売買時の必要書類と必要経費

不動産の個人間売買を行う上で準備すべき必要書類にはどのようなものがあるのでしょうか。また、必要経費としてどのような費用がどれだけかかるのか、順番にご説明していきます。

必要書類

不動産売買の必要書類は、売主側で用意するものがほとんどです。

・ 登記簿謄本(抄本)
不動産の権利関係がわかる書類です。建物が建っている場合には土地と建物の両方をそろえておきます。管轄の法務局で取得できます。

・ 公図
土地の境界や、建物が建っている場合にはその位置関係のわかる書類です。管轄の法務局で取得できます。

・固定資産評価証明書
土地や建物など固定資産の評価額を証明する書類で、固定資産税の日割り計算を行うのに必要です。各市町村の窓口で取得できます。

以下は、売主が保管している書類です。

・登記済証または登記識別情報
これらが、一般的に「権利証」といわれているものです。

・確定測量図
土地の境界を確定した測量図です。確定測量図がない場合でも境界標(敷地の境界点を示す標識)があれば問題はありませんが、確定測量図も境界標もなく、境界が明確でない場合には、注意が必要です。仲介による取引であれば不動産会社から確定測量の実施を求められますが、個人間売買では境界が明確でない場合でも取引は行えます。しかし、後々のトラブルを避けるためにも、売主の責任において土地の境界明示はきちんと行っておくべきでしょう。

・不動産取得時の書類
購入時の書類としては「売買契約書」と「重要事項説明書」があります。「請負契約書」「確認済証」「検査済証」「設計図書」など家屋を新築した時の書類が残っていれば、それらも準備しておきます。

・必要に応じて添付する書類
地盤調査や耐震診断、住宅性能評価、そのほか調査関係を行っている場合には、各報告書を添付してあげるとよいでしょう。家屋を売却する場合であれば設備の使用説明書や保証書関係のファイルを、マンションであれば管理規約などを一式まとめて用意しておきます。

このほか、売買契約書を作成する場合や、登記を司法書士に依頼する場合には、売買契約書や委任状に売主の実印を押印する必要があります。実印と印鑑証明書を用意しましょう。取引相手によっては、身分証明書の提示を求められることもあるでしょう。また、買主が売買代金を現金で支払う場合には、売主は領収証を忘れずに準備しましょう。

必要経費

次に個人間売買にかかる費用についてです。

・印紙税
売買契約書を作成したら、売主・買主双方が収入印紙を貼付する必要があります。印紙税の金額は以下のとおりです。

500万円超1,000万円以下の土地10,000円
1,000万円超5,000万円以下の土地20,000円

ただし、2020年3月31日までの間に作成される契約書については、以下の軽減措置が適用されます。

500万円超1,000万円以下の土地5,000円
1,000万円超5,000万円以下の土地10,000円

・登録免許税
所有権移転登記の登録免許税は、買主側が支払います。売買による所有権移転登記の税率は通常2%で、2021年末までの間に登記をすると1.5%の軽減税率が適用されます。不動産の固定資産税評価額に、この税率を掛けた金額が所有権移転登記の登録免許税です。

売主については、土地を売却するにあたり抵当権を抹消する必要がある場合のみ登録免許税が発生します。抵当権抹消登記の登録免許税額は、不動産1個につき1,000円です。

・司法書士報酬
登記を司法書士に依頼する場合、司法書士報酬を支払う必要があります。司法書士報酬には法律上の決まりはありませんので、司法書士がおのおので金額を設定しています。所有権移転登記に関しては2万円から10万円超とかなり幅がありますが、大体4万円前後が平均となっています。抵当権抹消登記については大体8千円から3万円の間で、1万5千円前後の場合が多いようです。

まとめ

不動産の個人間売買を行うことは簡単ではありませんが、不可能なことではありません。しかし、仲介手数料を節約できること以外には、あまりメリットがあるとは言えず、手間や時間がかかる、無用なトラブルを招きやすい、住宅ローンを組みづらいなど、デメリットの方が多い印象です。

例に挙げた仲介手数料はあくまでも「上限額」です。既に取引の相手が決まっているのであれば、仲介手数料をできるだけ抑えてもらうよう不動産会社に交渉することも可能でしょう。後々のリスクを排除し、スムーズに取引を行うためにも、不動産売買は不動産会社の仲介で行う方がよいでしょう。その際、一括査定のサービスを利用して、複数社の中からより相談しやすい不動産会社を選択することをおすすめします。

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いしわた さとみ

監修いしわた さとみ

【資格】宅地建物取引士/2級建築士/既存住宅状況調査技術者/ホームステージャー

建築設計事務所、不動産会社、建設会社等での勤務を経て、現在は不動産・住宅・建設ライター、住宅営業、建設CADオペレーターとして活動。実家は建築屋。主婦で3児の母。

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