専門家に聞く!急な転勤で家を売るなら仲介と買取どっちが得?期限別の最適解

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この記事の監修者

桝谷 浩太
桝谷 浩太

グローバルトラスト不動産株式会社 代表取締役/宅地建物取引士

専門家に聞く!急な転勤で家を売るなら仲介と買取どっちが得?期限別の最適解

【40代男性からのお悩み相談】
大阪府茨木市の築10年一戸建てを所有しています。営業所統廃合で1時間通勤の転勤が決定し、早朝・深夜勤務のため住み替えが必要になりました。仲介は高く売れるけど時間がかかる、買取は早いけど安くなると聞いて迷っています。住宅ローン返済もあり、できるだけ早く高く売るにはどうするのがベストでしょうか?

※本記事の相談は、実際にアンケートで募集した悩みを、要約・編集したものです。

【私が回答します!】 「急な転勤で時間がない、でも損はしたくない」多くの方が直面するお悩みです。この記事では、転勤時に最適な売却方法、仲介・買取・買取保証のメリット・デメリット、期限別の最適戦略を専門家の視点でわかりやすく解説します。

桝谷 浩太
桝谷 浩太

目次

転勤時の家の売却判断は「スピード・価格・住宅ローン残債」で決める

「時間がない」「家族も不安」「ローンが重い」──転勤時の住まいの売却判断で焦りを感じるのは当然です。だからこそ、感情だけで動かず、実際に優先すべきは次の3つです。

1.スピード(いつまでに売らないといけないか)

転勤日程や引っ越し時期から逆算し、どこまで時間をかけられるかを明確にします。限られた時間しかない場合は、価格を調整して早期成約を目指す、買取を検討するなど、別の選択肢も視野に入れるべきです。

2.売却価格より「手残り額」

「いくらで売れるか」よりも「いくら手元に残るか」の視点が大切です。市場相場を参考にしつつ、住宅ローンの残債(住宅ローンがどれくらい残っているか)と売却額の差額を冷静に確認しましょう。

その際、仲介手数料や二重ローン期間の負担など、かかる費用も考慮に入れましょう。

3.住宅ローン残債を完済できるか?

転勤先での家賃負担との両立が可能か、売却すれば完済できるのかをシミュレーションし、家計全体の負担を見極めます。

住宅ローンが残っている場合の注意

売却価格 < 残債:自己資金で補填することを検討しましょう
売却価格 > 残債 :完済後に次の住まい購入へ進みやすい
転勤時は「高く売る」ことよりも、住宅ローン完済と次の生活の安定が最優先です。状況を整理し、ご家族が安心して新生活を迎えられるよう選択をしていきましょう。

海外転勤など、転勤の期間が限定されている場合には定期賃貸として貸し出す方法もあります。ただし現在の借入銀行への事前相談が必須で、賃貸に貸し出すリスクや毎月の住宅ローン返済額と貸し出す賃料も考慮しなければならないので慎重な判断が必要です。

桝谷 浩太
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仲介・買取・買取保証付き仲介の違いを徹底比較

不動産の売却方法は大きく 「仲介」「買取」「買取保証付き仲介」 の3種類。それぞれで 価格・期間・手間・リスク が大きく異なります。

仲介買取買取保証付き仲介
売却価格相場の95~105%相場の70~90%仲介価格で売れなければ保証価格で売れる
期間の目安2~6か月最短1~3週間仲介期間+保証期間(目安3~6か月)
手数料仲介手数料あり原則なし仲介手数料あり(買取の場合なし)
手間広告写真・内覧対応が必要手間ほぼゼロ仲介同様の対応が必要
適した人高く売りたいとにかく早く売りたい価格とスピードの両方

転勤期限別|家を売るおすすめ戦略

売却の成否を大きく左右するのが「いつまでに売りたいのか」という期限です。転勤・買い替え・資金計画など、状況によって最適な方法は変わります。期限に応じた戦略を選ぶことで、「高値」「スピード」「家計の安定」をバランス良く実現できます。

ここでは、失敗しないための 期限別ベスト戦略をシンプルに整理します。

1.3か月以上の余裕がある ➡ 高値狙いの「仲介一択」

最も高値を狙える方法です。複数社への査定依頼で相場感をつかみつつ、広告戦略・価格調整・内覧対策を組み合わせることで、相場の95〜105%での成約を目指せます。時間に余裕があるほど、販売計画の精度も高まりやすくなります。

2.1〜3か月以内で売りたい ➡ 仲介+買取の二段構えが最適

現実的で成功率が高いのが 「仲介 → 期限が迫ったら買取」 の二段構えの方法です。

実は転勤時の、最も失敗しない戦略といえます。「なるべく高く」「でも間に合わせたい」というニーズに最適です。

3.1か月未満・即売却したい ➡ 買取or買取保証付き仲介

買取なら内覧対応ゼロで、最短1〜3週間で資金化でき、引っ越し期限が迫るケースでも手間がかかりません。買取保証付き仲介なら、まず通常の仲介で売りに出し、売れなければ保証価格で確実に売却できます。家賃や二重ローン(※)の負担が重い人に向いています。
(※)二重ローン…売却した家のローンと新居のローンの両方を払うこと

買取保証付き仲介で注意すべき点は、仲介で依頼した不動産会社の買取り価格が妥当な価格設定になっているかどうか慎重に判断する必要があります。依頼した仲介会社の買取り価格だけではなく、買取専門の不動産会社の査定も合わせて確認するようにしましょう。

桝谷 浩太
桝谷 浩太

茨木市の市場データを用いた損益シミュレーション

転勤時の売却判断では、「いくらで売れるか」だけでなく、売却までにかかる総コストを含めて考えることが重要です。ここでは、大阪府茨木市の中古戸建市場データをもとに、仲介と買取の損益を具体的な計算根拠付きで比較してみましょう。
茨木市の中古戸建 市場データ(2024~2025)
・平均売却額:5,530万円
・平均築年数:33年
・買取相場:仲介価格の75〜90%
※国土交通省「不動産情報ライブラリ」などの公開データを参考に整理
今回のケースでは、仲介で売却した場合の想定成約価格を4,500万円としてシミュレーションします。

【A】仲介で売却した場合の損益シミュレーション

計算の前提
・想定売却期間:4か月
・成約額:4,500万円
・仲介手数料:4,500万円 × 3% + 6万円 + 消費税 ≒ 約155万円
・持ち家のローン負担:月約11万円 × 4か月 = 44万円

仲介売却の総支出=222万円
・仲介手数料:約155万円
・持ち家のローン負担:44万円
・印紙代、抵当権抹消登記費用など:3万円
・引っ越し費:20万円
最終手残り額
4,500万円ー222万円
➡4,238万円

【B】買取で売却した場合の損益シミュレーション

計算の前提
・想定売却期間:14日
・買取価格:4,500万円 × 85% = 3,825万円
・仲介手数料:なし
・持ち家のローン負担:なし(売却までの期間が短いため、実質的な追加負担が発生しない想定)

買取売却の総支出=23万円
・印紙代、抵当権抹消登記費用など:3万円
・引っ越し費:20万円
最終手残り額
3,825万円ー23万円
➡3,802万円
遠方の場合は契約手続きのための移動費用も考慮に入れましょう。

このシミュレーションでは、仲介の最終手残りは約4,238万円、買取の最終手残りは約3,802万円となりました。

金額だけを見ると仲介が有利ですが、売却が1か月延びるだけで、持ち家のローン負担として約11万円の追加コストが発生します。

転勤期日が迫っている場合は、「高く売れるか」ではなく「いつまでに売り切れるか」を基準に判断することが、結果的に最も合理的な選択となるでしょう。

「仲介 vs 買取」の最終判断は総支出で比較する

売却戦略を締めくくる「最終結論」として強調したいのは、売却額だけで判断してはいけないという点です。転勤後には、家賃・引越し費用・二重ローンなど、目に見えない支出が積み重なります。転勤先で家賃負担が発生するケースの場合、「1か月早く売るだけで、家賃+ローン計30万円が浮く」ということも珍しくありません。

つまり、仲介で高く売るのが必ず得とは限らず、逆に買取で早期に現金化するほうが「トータルで得」となる場合もあります。最終判断は、
①売却方法の選択(仲介 or 買取)
②売却タイミング
③転勤後の支出管理
この3つのポイントで進めることが重要です。

転勤後の生活まで含めた「総支出」で比較することで、後悔のない売却判断ができます。

まとめ

転勤時の不動産売却は、「スピード・価格・ローン残債」を軸に、仲介・買取・買取保証付き仲介の特徴を比較し、期限に合わせた最適戦略を選ぶことが重要です。

また、売却額だけでなく、転勤後の家賃や二重ローン、引越し費用を含めた「総支出」で判断することで、最も損失の少ない選択ができます。家計とスケジュールに合った方法を選び、安心して新生活へ進みましょう。

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桝谷 浩太
桝谷 浩太

グローバルトラスト不動産株式会社 代表取締役/宅地建物取引士

三菱UFJ不動産販売、ソニー不動産(現SRE不動産)で主に居住用不動産の売買仲介を経験。その後、「透明性の高い不動産取引の仕組みをもっと世の中に広め、依頼を受けた顧客の利益を最大限追及する」ことを基本理念とし、2017年にグローバルトラスト不動産株式会社を創業する。

著書の「初めてでも安心!失敗しない家の売り方・買い方」はAmazonにてベストセラー3冠獲得。2か月後に増刷も決定。

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