20代から始める不動産投資|失敗しないコツとおすすめの方法を紹介します

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この記事の監修者

八木エミリー
八木エミリー

投資家/証券外務員一種/2級FP技能士

20代から始める不動産投資|失敗しないコツとおすすめの方法を紹介します

不動産投資をしたいと考えている20代の方に向けて、不動産投資の概要と魅力、注意しておきたい点についてご説明します。

この記事のポイント
  • 20代であれば、日本政策金融公庫の新規開業資金など、若年者向けの融資や補助金の利用ができる場合も。
  • 勤続年数や年収などを理由に融資審査で難色を示される可能性があるため、できる限り預貯金などで自己資金を確保しておくことが大切です。
  • 不動産クラウドファンディングやREITなど少額から始められる不動産投資を検討してもよいでしょう。

目次

20代から不動産投資を始めるメリット

20代から投資を始めているという方は少なくないと思いますが、不動産投資には抵抗感があるという方もあるかもしれません。しかし、不動産投資ローン借り入れ可能額判定サービスを提供する株式会社MFSの調査によると、コロナ禍前に比べて20代のサービスの利用割合が増加しています。
その理由として、同調査では「コロナ禍で企業の業績にも影響が出ている中、とくに残業代などで影響の出やすい若者において、第二の収入源として不動産投資に目を向ける方が増えたこと」があると考察しています。

20代にも関心が広がっている不動産投資。ここでは、20代から不動産投資を始めるメリットについてご説明します。

長期で資産形成をしやすい

不動産投資というと、アパート経営やワンルームマンション投資など、現物不動産投資を思い浮かべる方が多いでしょう。そのほかにも、REITや不動産クラウドファンディングなどの小口投資など、不動産を活用した投資方法にはさまざまなものがあります。

現物不動産投資をする際には、より長くアパートローンなどの投資用融資を受けられた方が無理のない資金計画を立てることができます。また、小口投資で資産運用をする場合、小額から積立投資を行って目標額を目指していくためには時間も要します。

20代から不動産投資を行う場合、アパートローンの融資期間を長期間設定にしやすいですし、小口投資の積立期間も長く設定できます。そのため、無理なく資産を増やしていきやすいといえます。

応援やアドバイスが受けやすい

若さゆえ社会的信用は低いかもしれません。しかし、若いからこそ、周りで不動産投資を行っている方から応援やアドバイスも得られやすいのもメリットの1つかもしれません。

大家の会やオンラインサロンなどのコミュニティに参加して、先輩大家さんからのアドバイスをいただくのも良い方法です。

八木エミリー
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団体信用生命保険に加入しやすい

20代は持病のある方も少なく、団体信用生命保険に加入しやすいため、万が一死亡・高度障害となった場合には、アパートローンの返済が免除され、家族に資産を残すことができます。

団信は死亡・高度障害がメインのため、がん特約等がついていない限りはそれらの生命保険に代わりにはなりません。「生命保険の代わりになる」と安易に謳っている業者もありますが、自分に必要な保険はどんなものなのか、しっかりプランニングすることが必要です。

八木エミリー
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若者向け融資が得られる

日本政策金融公庫の新規開業資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)など、若年者向けの融資や補助金の利用ができる場合があります。

不動産投資を20代で始める際の注意点は?

不動産投資を20代で始めることはメリットばかりではありません。以下のように注意しておきたい点もあります。

審査の難易度が高くなる傾向にある

現物不動産投資をする際、少なくとも数百万円をこえる初期費用が必要になるため、一般的にはアパートローンなどの融資を受ける必要があります。融資審査では、家賃設定の妥当性や賃貸ニーズ、予測キャッシュフロー表など投資計画の妥当性が確認されるだけではありません。

空室が生じるなど計画が予測どおりにいかない場合に資金の不足分をカバーできる収入や資産があるかどうかについても確認されます。

20代の場合、勤続年数や年収、資産状況によっては融資審査において難色を示される可能性もあります。できる限り預貯金などで自己資金を確保しておくとともに、融資可能な金額や無理のない投資金額について、あらかじめ把握しておくことも大切なことです。

情報収集はネットに頼りすぎない

現物不動産投資をする際には、必ず現地へ足を運んでから物件の決定や契約を行いましょう。ネットでさまざまな情報を得られる便利な世の中にはなりました。

しかし、ネットの情報ではとても優良物件に見えても、その周辺環境や治安、細かな点を実際に現地で見てみるとイメージが大きく異なるという物件もあります。小口投資であったとしてもできる限り、現地に足を運ぶという姿勢は大切にしておいた方がよいでしょう。

短期間での成功を望まない

現物不動産投資にしても、小口投資にしても、若い時期から投資を始めるアドバンテージである「時間」を味方に付けて、長期運用を基本に考えてみましょう。長期運用の中で資産に余裕が生まれてきたら、その資産の一部を短期勝負の投資に振り向けることもできます。「若いからこそ、慌てない!」スタンスを大切にしておきましょう。

現実的な数字でシミュレーションをする

現物不動産投資の場合、周辺類似物件の家賃相場を調べて家賃収入を想定してみましょう。また、同時に経常的に必要な支出にはどのようなものがあるのか、いくらくらいかかるのかを確認しておくことも大切です。

そのうえで、実際に毎月の収支・支出を現実的な数字を用いてシミュレーションをします。現物不動産投資はリスクの見通しが立てやすい投資方法ともいわれます。そのため、計画段階からでリスクに備えて、起こりうる支出準備も含めたシミュレーションをしておくことが大切です。

20代でも始めやすい不動産投資とは?

20代でも始めやすい不動産投資には以下のようなものがあります。各投資をするうえで気を付けておきたいポイントについて解説をします。

不動産クラウドファンディング

不動産クラウドファンディングでは、事業者がインターネットを通じて投資家から不動産購入の資金を募ります。事業者が集めた資金をもとに購入し、不動産を活用して得られた家賃収入や売却益を投資家に分配金として還元する仕組みになっています。

不動産クラウドファンディングの事業者は、国土交通省の定める要件を満たして「不動産特定共同事業法」に基づく免許を取得している事業者です。だからといって必ずしも経営状態が良好とは限らない点には注意が必要です。

事業者が行う不動産投資事業がうまくいかない場合には、分配金が得られない可能性もあります。事業者が倒産すれば、出資金は戻ってきません。原則として途中解約もできないため、不動産クラウドファンディングに投資する際には、信頼できる事業者であるか見極めることが必要です。

REIT(J-REIT)

REITとは投資家から集めた資金で不動産への投資を行い賃貸料収入や売却益を投資家に分配する金融商品(不動産投資信託)のことを指します。 とくに、日本の国内法に則ったREITを「日本版REIT(J-REIT)」といいます。

不動産クラウドファンディングは出資なので、その権利の売買には制限があります。一方、REITは市場で売買が可能です。REITの銘柄ごとに運用不動産は異なり、投資不動産の種類によっては値動きが激しい銘柄もあります。元本割れの可能性もある金融商品であると認識した姿勢で投資する必要があります。

ワンルームマンション投資

ワンルームマンション投資は、現物不動産投資のなかでも物件取得価格が比較的少額に抑えられるので、20代でも始めやすいでしょう。しかし、空室が続くとたちまちキャッシュフローが悪化してしまう可能性もあります。

そうならないためにも、余裕を持った資金計画を立てておくことが大切です。また周辺の賃貸ニーズや家賃相場を確認し、実際に家賃収入が見込める物件であるかどうかの見極めも重要なポイントになります。実際に、物件周辺を歩くなど、投資に適した物件かどうかを自分の目で確かめておきましょう。

20代で不動産投資を始める前にやっておきたいこと

20代で不動産投資を始める前にやっておきたいことについてご説明します。

積極的に不動産投資について学ぶ

現物不動産投資にしても、小口投資にしても、不動産投資でのリスクや長期的な資産形成の仕方についての基礎知識を積極的、主体的に学ぶことが重要です。学ぶ機会は多岐に亘ります。

ネットの情報のみならず、書籍を読み、セミナーなどに参加して、生きた情報を得るとともに人脈も広げていきましょう。その際には、投資金額の多寡にかかわらず、自分で資産を育てていく意識を持ちましょう。その意識を有しているか否かによって、得られるものの濃さは大きく変わってきます。
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本業に支障が出ない投資を選ぶ

本業がある場合には、本業への支障が出ない投資を選ぶという視点も大切にしておきましょう。そのためにも、投資にどれくらい時間を割けるのか、生活リズムの再点検も必要です。そのうえで、投資の管理をどこまで自分自身で行うのか、委託できる部分はないのか、コストバランスはどうかなど、実際に投資を始める前に検討しておきましょう。

自己資金を確保する

以前、現物不動産投資を自己資金ゼロでできると勧められた結果、想定していた収益をあげることができず、借金だけ残ってしまったという事案が多発して社会問題になったこともありました。不動産投資に限らず、投資は余裕のある資金計画を持つことが大切です。

また、投資がうまくいかない時に、カバーできる資産があると落ち着いて事態に対処できるでしょう。まずは投資のための資金作りをコツコツと行なっていきましょう。自己資金があると、アパートローンなどの融資も受けやすくなりますし、小口投資をする際にも分散投資がしやすくなります。

まとめ

20代から投資を始めることの圧倒的なアドバンテージは「時間」です。時間を味方に付けて、無理のない余裕を持った投資計画を検討できるチャンスは、年を重ねれば重ねるほど少なくなっていきます。短期勝負の投機は、余裕資金があれば何歳でもできます。焦る必要はありません。時間をかけてじっくりと投資への準備を進めて、大きく資産を育てていきましょう。

20代から不動産投資を始めれば
時間を味方に長期の資産形成が可能です!

この記事の監修者

八木エミリー
八木エミリー

投資家/証券外務員一種/2級FP技能士

新卒時に野村證券入社。新人時に営業成績東海地方1位を獲得。2016年より不動産を購入。現在7棟を所有。2019年より独立系ファイナンシャルアドバイザーとして主に富裕層向けに資産活用のアドバイスを行うほか、一部上場企業の社員向けセミナー講師としても活躍。オンラインサロン「em会」にて金融知識の啓蒙に務める傍ら、地域活性事業など活動も行う。東京駅に近いバイリンガルスクール「WONDER KIDS BILINGUAL PREP SCHOOL」オーナー。「元証券ウーマンが不動産投資で7億円」など執筆。

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