【不動産投資】未公開物件はお得? 怪しい?未公開の理由と注意点

2024.02.05更新

この記事の監修者

吉崎 誠二

吉崎 誠二

不動産エコノミスト/社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

【不動産投資】未公開物件はお得? 怪しい?未公開の理由と注意点

世の中には不動産情報サイトに公開されていない未公開物件が多数存在します。未公開物件情報を入手するためのポイントと検討する際の注意点を紹介します。

未公開物件の購入は下調べが非常に大切です。

目次

不動産投資における未公開物件とは?

未公開物件(非公開物件)とは、主に不動産情報サイトやレインズに掲載されていない物件をいいます。

不動産業界で厳密な定義があるわけではありませんが、プロの不動産業者間でも物件情報が共有されていないような物件は、未公開物件として取り扱われています。

中古物件を売却する場合、仲介業者との間で、物件売却依頼契約(=媒介契約)を結びます。媒介契約は、一般媒介契約、専任媒介契約、専任専属媒介契約の3パターンあり、このうち一般媒介契約以外は、複数の仲介業者に売却依頼できない契約となっています。また、専任媒介契約は7日以内に、専任専属媒介契約では5日以内にレインズへ登録することが義務化されています。

このルールを守っているとすれば、未公開物件は、一般媒介契約の売り出し物件、もしくは専属媒介契約や専任専属媒介契約での売り出し物件のうち、レインズ登録までの期間(7日あるいは5日)以内の物件ということになります。

企業が所有する不動産などでは、公に売却している情報の流出を防ぐため、これまでの関係性から媒介契約を結ばずに仲介業者が売却活動を行う例もあり、これも未公開物件となりえます。

吉崎 誠二
吉崎 誠二

未公開(非公開)である理由

未公開になっている理由は売主の都合・物件の特性・業者の都合などさまざまです。未公開物件は掘り出し物が多いイメージがありますが、必ずしもそうではありません。

未公開物件だからといってすぐに飛び付くのではなく、なぜ未公開なのか理由を探ることが先決です。

【売主都合】近隣に知られたくないから

まず、未公開物件の中には、資金繰りやトラブル・心理的瑕疵などの理由がある場合で、売主が未公開(非公開)を希望している物件があります。

所有物件を売り出していること、そして物件が売却されて大金が手に入りそうだということを周りに知られたくないために、意図的に未公開のまま売却を進めることは少なくありません。

【売主都合】信頼のできる業者にだけまかせたいから

資産家であれば、保有資産の取り扱いについて信頼できる相談先を持っているものです。売却の際には、まずは信頼できる不動産業者にまかせるのが一般的です。

不動産業者と専任媒介契約、もしくは専属選任媒介契約を締結すれば、レインズに登録する義務があります。レインズとは宅建業法に基づく不動産流通システムネットワークで、宅建業者のみがアクセスできる不動産情報サイトが日々更新されています。

いつも相談している業者に売却を依頼する時には、依頼時にいちいち専任契約を締結しないため、情報は未公開のままのことが多いのです。

【物件特性】一般公開のメリットがないから

物件の立地がよく、すぐにでも買い手が付きそうな場合には、一般公開をする必要がありません。このような人気物件は、公開される前に買主が決まってしまいます。いわば掘り出し物の物件で、このような物件情報はぜひいち早く手に入れたいものです。

【業者都合】自社で買主を見つけたいから

すぐに買い手が見つかりそうな優良物件や、既存の顧客が提示する条件に合致している物件の場合には、あえて一般媒介契約にしてレインズへの登録義務を免れる売り方をする不動産業者もいます。

業界用語でいわゆる「囲い込み」といわれる手法で、売主・買主双方から仲介手数料を受け取りたいがために、意図的に物件を未公開のままにしてみずから買主を探そうとします。すぐに見つかればよいのですが、余計な時間がかかったり強引な条件交渉をされたりすることがあるので、注意が必要です。

【業者都合】会員のみに情報公開したいから

購入意欲が高い自社の顧客にだけ物件情報を公開してサービスの価値を高めようとする販売手法もあります。情報を取得するためには、アプリやホームページでの会員登録が必要です。

この手法は買主にとって未公開情報にアクセスできるメリットがあるほか、売主にとっても素性がしっかりしている会員のみに情報が公開されるという安心感があります。

不動産投資で未公開物件を選ぶメリット

不動産投資において、未公開物件であることは今までにその物件を検討した投資家が少ないことを意味します。よい物件から先に売れてしまうことを考えれば、未公開であるほうがよい物件に出会える確率が高いといえるでしょう。

また、売主と直接交渉できれば、仲介手数料が不要となることもあります。

ただし、契約書の作成などの各種手続きを自分で行う必要があり、かなり高リスクなので、士業などの専門家や仲介業者に依頼する方が安心です。

吉崎 誠二
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希少価値の高い物件がある

プロの不動産投資家は、一般に公開されている物件を検討することを嫌います。すでに投資を見送った検討客が多い物件であれば、価格面、法律的制約、物件自体の不具合など、何かしら投資に不適合な理由が見つかることが多くなるからです。

未公開物件を中心に物件を検討することで、投資に適した希少価値の高い物件を見つけやすくなります。

ライバルが少ない

公開済みの物件においても、中には投資に適した物件があります。しかし、買付証明書を提出しても価格競争になってしまい買えずじまいになってしまうケースを多く見かけます。公開であるがゆえに検討客も多いのです。

一方で、未公開物件はライバルが少ないため、スピード感を持って検討・決断することで購入できる確率が高まります。

仲介手数料を節約できる場合がある

未公開物件の中には、不動産会社が売主(自社物件)である物件があります。この場合には、仲介手数料を支払わなくてもよいケースがあります。

不動産会社がみずから開発した新築案件や、不動産投資会社がみずから運用している物件の売却情報が金融機関や顧問税理士からの紹介などでキャッチできることがあり、中には利回りがよい好条件の物件もあります。

不動産投資で未公開物件を選ぶデメリット

未公開物件には確かに掘り出し物の物件が含まれていることがありますが、特別な事情からあえて未公開物件として売り出されているものもあります。未公開物件だからといってよい物件ばかりではないということは肝に銘じておかなければなりません。

また、物件情報の取得が難しく、よい物件に巡り合っても検討の時間が少ないこともデメリットになりえます。

優良物件ではない場合がある

前述で紹介したように、未公開物件とされている理由はさまざまです。売主や業者が何か特殊な理由から未公開にしているだけかもしれません。

不動産業者はいかにもよい物件を持ってきたかのような説明をするかもしれませんが、ほかの物件と同じように厳しい目で検討する必要があります。

相場価格よりも高い場合がある

とくに不動産会社が売主の物件の場合、物件の仕入価格に利益を上乗せして売り出している場合があるために、相対取引(仲介業者を通じての売買)価格よりも高い場合があります。

単に売り出し価格が高いだけではなく、新築物件を不動産業者が取得している場合は、新築時の家賃が据え置きされているために家賃が高めに設定されていることもあります。この場合には、価格が相場と同等でも割高な案件として評価しなければなりません。

購入をじっくり検討する時間がない

未公開物件であるからといって自分だけに公開されている物件とは限りません。とくに未公開物件は不動産投資のプロを中心にクローズドな中で物件情報が共有されるため、本当によい物件であれば即断即決で購入客が決まってしまいます。

また、一般公開まで後2日ですと検討を急かされたり、ほかにも検討者がいると仲介業者から迫られたりとじっくり検討できる時間がないケースも多く見られます。

問い合わせをしないと開示してもらえない場合がある

そもそも未公開物件は、誰もが得られる物件情報ではありません。いくつか物件を購入するなどして不動産業者と信頼関係を築いたうえで初めて情報が得られるものです。

また、不動産業者と日常的にコミュニケーションし、情報を得やすくする環境づくりも大切です。その意味で、物件情報の取得に手間がかかる点は、ある意味デメリットといえるかもしれません。

未公開物件の探し方

物件を何度も売買しているような不動産投資に積極的な投資家であれば、未公開物件の情報を取得しやすいといえますが、一般の不動産投資家ならば、未公開物件に触れるための環境づくりを日常的に行っていく必要があります。

また、よい情報を手に入れるためには、みずから物件情報を取りに行く努力が求められます。

不動産会社に直接問い合わせる

不動産会社に直接問い合わせてみるのは、原始的でありながらもっとも着実な方法です。メールで問い合わせてみるよりも直接電話で問い合わせたほうがよいでしょう。

時間があれば面談してみて、情報が出た時にすぐに連絡してもらえるように関係を作っておくことが大切です。

信頼できる担当者を見つける

不動産業者にとっては、物件の所有者と買主はどちらも大切なお客さまです。物件を購入したいというお客さまであれば、長期的によい関係をお互いに築いておきたいと思っているものです。

信頼できて、しかも気の合う不動産業者の担当者はなかなか見つからないものですが、たとえば不動産投資セミナーなどの勉強会や不動産投資家が集まるコミュニティーには積極的に参加して情報交換し、担当者を紹介してもらうという方法もあります。よい担当者を見つけるのはよい物件を見つけることと同じぐらい優先度が高い事項です。

ネットで専用サイトに登録する

最近では、一般的な不動産情報サイトに売り出し物件を公開するのではなく、登録された会員のみに公開しているケースもあります。会員登録に審査がある場合がありますが、審査条件が厳しいほど厳選された会員のみの物件情報となり、希少性が高まります。

どのような情報が手に入るのか、一度複数のサイトを見てみてもよいでしょう。
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まとめ

不動産投資のプロの中には未公開物件しか投資の検討をしないという人もいるぐらい、未公開物件には希少性があり、よい物件に出会える確率が高くなります。しかし、飛び付く前に未公開物件である理由をきちんと聞いておくことは大切です。売主や仲介業者の特別な都合で未公開物件とされているだけかもしれないからです。

未公開物件の情報を手に入れるためには、積極的に情報収集する行動力と情報が手に入りやすいようにする環境づくりが大切です。物件担当者との人間関係も重要になってきますので、日ごろから不動産業者とはよい関係を築いておきましょう。

未公開物件の購入は下調べが非常に大切です。

この記事の監修者

吉崎 誠二

吉崎 誠二

不動産エコノミスト/社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長

(株)船井総合研究所上席コンサルタント、等を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルなどを行うかたわら、ラジオNIKKEI「吉崎誠二の5時から”誠”論」などテレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は年間多数。著書:「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社)など11冊。

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