相続税対策としてアパート経営がおすすめされる理由

  • 公開日:
  • 2019年02月15日
  • 更新日:
  • 2019年02月15日
相続税対策としてアパート経営がおすすめされる理由
土地の相続税対策には、一般的にアパート経営が有効と言われています。この記事では、相続税対策としてアパート経営を考えている方に、アパート経営の仕組みとおすすめされる理由について、注意すべき点とあわせてわかりやすくご紹介いたします。

「相続税対策におすすめされる理由」を理解することも大切ですが
注意すべき点にもしっかりと向き合うことが大切です。

目次

土地の相続税について

相続人は、相続放棄を行わない限り、相続によって被相続の全ての財産や権利、義務を受け継ぎます。相続税が課税されるのは、現金だけでなく、株券や債券などの有価証券、土地や建物などの不動産、金や銀などの貴金属といった金銭に見積もることのできるもの全てです。

現金以外の資産は、どのくらいの価値があるのか評価額を算出して相続税額を決定します。特に土地を相続した場合は、評価額が高くなりやすく、それに合わせて納税額も大きくなる可能性が高いと言えます。土地として相続しても、相続税の納付は原則現金です。現金が不足している場合には土地の売却を検討する必要があるため、土地の相続税対策は早めに行っておく方が良いでしょう。

税率が高い相続税

東京国税局が発表したデータによると、平成26年までの課税割合は7%台で推移していましたが、平成27年以降は12%台となっています。

また、課税割合の増加に合わせて平成27年以降は1人当たりの相続税額の平均も上昇しており、平成27年度は2,364万円、平成28年度は2,473万円となっています。課税割合と1人当たりの相続税額が上昇した背景には、平成27年の相続税改正が影響しています。相続税改正の詳細を平成28年の相続税申告状況とともに見ていきましょう。

相続税改正と、基礎控除額の引き下げ

相続税改正で、平成27年1月1日以降は新しい相続税のルールが適用されています。主な改正点は税率の引き上げと基礎控除の引き下げです。税率の改正点は以下の通りです。

1億円超~2億円以下40%→40%
2億円超~3億円以下40%→45%
3億円超~6億円以下50%→50%
6億円超50%→55%

改正前は相続人の取得金額が1億円超~3億円以下、3億円超に分類されており、それぞれ40%と50%の税率が適用されていました。しかし、改正後はさらに細分化され、2億円超~3億円以下、6億円超の人はそれぞれ5%の税率アップとなりました。

また、改正前の基礎控除額は5,000万円+(1,000万円×相続人の数)でしたが、改正後は3,000万円+(600万円×相続人の数)と引き下げられました。平成27年に課税割合と相続税額が大幅に増えたのは、税率の引き上げよりも基礎控除額の引き下げの影響が大きいでしょう。

平成28年の相続税申告状況

国税庁が発表した全国の平成28年の相続税申告状況を見ると、相続税改正と基礎控除額の引き下げがあった平成26年から平成27年にかけては大幅な課税割合と相続税額の増加が見られましたが、平成27年から平成28年は微増でした。

平成28年の課税割合は8.1%と前年より0.1ポイントの増加、相続人1人当たりの税額は1,764万円と前年より6万円増加しています。平成28年の相続財産の金額の構成比は、土地が前年と変わらず38.0%であるのに対して、現金・預貯金等が31.2%と前年より0.5ポイントの増加、有価証券は14.4%と前年より0.5ポイントの減少となっています。相続税額を抑えるには、構成比の高い土地に対してどんな対策を行うかが重要でしょう。

アパート経営が相続税対策に効果があると言われる理由

”アパート経営は相続税対策に効果的である”ということを耳にしたことがある人も多いと思います。具体的にどう効果的なのでしょうか?期待される効果は以下の4つです。

・土地建物は現金に比べて評価額が低い
・小規模用住宅用地の減額の特例
・金融機関からの借入で債務控除が適用
・定期的な賃料収入が生まれる

それぞれの相続税対策における効果について詳しく見ていきましょう。

1.土地建物は現金に比べて評価額が低い

現金を相続する場合には評価額が100%となるため、相続した現金の全額が相続税の対象となります。土地建物を相続する場合には評価額が現金のように100%ではなく、低く評価されるため、土地建物として相続する方が相続税額を抑えることができます。

どのくらい相続税額を抑えることができるのか見ていきましょう。

路線価(相続税評価額)とは

土地の価格の評価方法には、売買取引価格や地価公示など、複数の評価方法がありますが、相続や贈与の場合には路線価で行うように決まっています。路線価とは、道路に面した標準的な宅地1㎡当たりの土地の評価額のことで、国税庁が毎年8月頃に発表しています。土地の面積に路線価をかけることで、土地の相続税額を算出することができます。

土地:評価額2割減

現金として相続する場合には、評価額は100%になりますが、土地として相続する場合には、評価額が2割減となります。これは、路線価の目安が、全国の標準的な土地の価格を調査・公表する指標である地価公示価格の8割の額とされているためです。そのため、現金で相続するよりも土地として相続した方が相続税額を抑えることができます。

建物:評価額は3~4割減

建物として相続する場合には、土地として相続する場合よりも評価額が減少します。建物は、固定資産税評価額を使用しますが、固定資産税評価額が建築費の6~7割程度になるため、建物の評価額は3~4割減となります。評価額の減額が建物の方が大きいことを考えると、土地として相続するよりも建物として相続した方が相続税額を抑えることができます。

2.小規模住宅用地の減額の特例

小規模宅地等の特例とは、亡くなった人が居住していた土地や事業に使用していた土地であれば、一定の要件を満たすことで80%または50%評価額を減らすことができる特例のことです。被相続人と相続人が生計を共にしていた親族であることのほか、土地の上に建物が建っていることを前提とするなどの条件が挙げられます。小規模住宅用地の減額の特例は、居住用か事業用かなどの用途によって特例が適用される最大面積や最大割合が異なるので、適用を希望する際は事前に確認しましょう。

土地の分割について

相続した土地が角地などの理由で、路線価の異なる道路に接している場合は、誤った土地の分割方法を選択すると、相続人同士で評価額に大きな差が生じることになります。土地の分割を行う際には、土地が接する路線価の金額などに考慮しながら、双方の評価額が平等になるような分割方法を選択しましょう。

3.金融機関からの借入で債務控除が適用

債務控除とは、相続税額を決定する際にプラスの財産からマイナスの財産を差し引くことです。アパートを建てる際に必要となる費用を、アパートローンなどを利用して調達した場合は、借入金がマイナス資産となるため相続対象の財産から控除されます。相続税対策の効果が期待できるでしょう。

4.定期的な賃料収入が生まれる

アパート経営の効果は、節税に関するものだけではありません。アパート経営を行うことで、定期的な家賃収入が生まれます。万が一の事態になった場合でも、残された家族はアパート経営で生じる賃料収入によってしばらく安定した生活を過ごす、ということも期待できるでしょう。

賃貸経営の中でもなぜアパート経営なのか

賃貸経営と言っても、アパート経営だけでなく戸建て経営やマンション経営もありますが、なぜアパート経営なのでしょうか?アパート経営をおすすめする理由は以下の通りです。

・郊外でも土地によっては需要がある
・ローコストで建てることができる
・マンション経営よりも実質利回りが良い

それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。

1.郊外でも土地によっては需要がある

マンションとアパートを比較すると、マンションはアクセスの良い都心での需要が高いと言えますが、アパートの需要は都心だけに限られません。特に子供のいる家庭では、生活環境を重視して閑静な住宅街を選択するケースも多いため、郊外でもある程度需要が期待できるでしょう。

2.ローコストで建てることができる

アパートは、マンションよりも低層であるため、木造もしくは軽量鉄骨造であるのが一般的です。コストのかかる鉄筋コンクリート造と比べると、ローコストでアパートを建てることができます。

3.マンション経営よりも実質利回りが良い

ローコストで建てることができる、郊外の土地でも問題ないということは、アパート経営を始める際の初期投資を抑えることにつながります。初期投資の少ないもしくは家賃収入の多い物件が、実質利回りの高い条件であるため、家賃収入が同じマンションとアパートがあった場合は、初期投資を抑えられるアパート経営の実質利回りの方が良いと言えるでしょう。

相続税対策としてのアパート経営の注意点

アパート経営には相続税対策が期待できると言っても、アパート経営は資産運用の1つであるということを忘れてはいけません。具体的にどのような点に注意すればいいのかについて詳しく見ていきましょう。

事業であることを意識する

ローンを契約してアパート経営を始めたものの、空室が多くて家賃収入が得られなければ、契約したローンの返済だけが残ってしまいます。せっかく相続税を抑えることができても、返済に追われて破綻してしまっては意味がありません。事業として取り組むこと、そして、儲けを意識するなど経営に力を入れる必要があります。

実質利回りを計算する

実質利回りは、(空室を考慮した家賃収入-諸経費)÷初期投資で求めることができます。諸経費には修繕費用などが含まれますが、築年数が経過するとこの割合が増えるため、実質利回りが下がっていないかを定期的に確認することが重要です。

収入による所得税や住民税の負担も考える

得られる家賃収入が多くなりすぎると、収入に対して課税される所得税や住民税の負担が大きくなります。経費を引いた年間の家賃収入が1,800万円超~4,000万円では所得税と住民税を合算して50%、4,000万円超では55%と半分以上税金として徴収されるため、相続税のほか所得税や住民税の負担についても考えるようにしましょう。

今後も相続税が増税される可能性はある

平成27年の相続税改正によって、課税割合と相続税額の両方が上昇しましたが、高齢化を迎えるにあたって税収を増やす目的でさらに相続税が増税される可能性があります。そうなった場合は、今まで以上に相続税対策が重要になってくるため、早めに対策を練っておくようにしましょう。

まとめ

平成27年の相続税改正では、税率が引き上げられただけではなく基礎控除が引き下げられたため、平成27年の課税割合と相続税額は大幅に上昇しました。現金として相続した場合は、評価額が100%となってしまうため、相続税額が大きくなってしまいますが、土地や建物として相続した場合は、評価額が減少するため、節税効果が期待できます。

アパート経営は大幅な相続税対策につながりますが、アパート経営が資産運用である以上、空室のリスクなどと隣り合わせであるため、相続税対策だけでアパート経営を行うのではなく、経営にも力を入れていきましょう。

「相続税対策におすすめされる理由」を理解することも大切ですが
注意すべき点にもしっかりと向き合うことが大切です。

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矢野 翔一

監修矢野 翔一

【資格】宅地建物取引士、管理業務主任者、2級ファイナンシャルプランナー技能士(AFP)

有限会社アローフィールド代表取締役社長
不動産投資(アパート経営2棟)、株式投資、学習塾経営を行いながら、自身の経験と保有資格の知識を生かしながらライターとしても活動しています。

※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。

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