土地活用で太陽光発電はやめとけと言われる理由|6つのデメリットを解説します

2024.05.23更新

この記事の監修者

秋津 智幸

秋津 智幸

公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/AFP/2級FP技能士

土地活用で太陽光発電はやめとけと言われる理由|6つのデメリットを解説します

土地活用として太陽光発電を選択することは間違っているのでしょうか。デメリットとともに解説していきます。

この記事のポイント
  • 手間のかからない土地活用として人気があった太陽光発電ですが、FIT制度の改正で新規設置が難しくなっています。
  • 発電装置の初期費用は年々安くなっていますが、売電価格も下がっているため利回りも大きくは望めないでしょう。
  • 自家用や環境対策、災害対策としては有効です。マンション経営などと同時に検討するならアリでしょう。

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目次

太陽光発電の仕組み

太陽光発電とは、太陽光を電気エネルギーに変換するパネルなどのシステム一式を使った発電です。住宅の屋根の上に載せたり、周りに遮るものがなければ土地に架台を付けて設置したりすることができます。

太陽光という自然エネルギーを使うことから、電力会社による主な発電方法である火力発電や原子力発電とは違って、自然にやさしいという特徴があります。

太陽光発電の2つの経営方式

太陽光発電の経営方式には自営方式と土地を貸す方式の2種類ありますが、それぞれどのような特徴があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

自営方式

自営方式は、土地の所有者が自己負担で太陽光発電設備を設置する運営方式です。太陽光発電は初期費用がアパート経営などと比べて比較的少ないという特徴があります。

ただし、以前はFIT(固定買取制度)の発電量の小さいものでも発電した電気をすべて固定金額で買い取ってもらえる(全量買取)がありましたが、現在は個人が現実的に参入できるものとしては、発電した電気は原則自用として使用した残りの部分のみ買い取ってもらえるもの(余剰買取)へ制度が変更になってしまっています。

従って、未利用の土地で太陽光発電の経営を行うことは難しくなりましたが、現在のFIT制度でも発電した電気を自用で使用し、残った電力を買い取ってもらうことは可能です。

土地を貸す方式

土地を貸す方式は、太陽光発電の事業者に土地を貸す運営方式ですが、FIT制度の変更によって市街地近郊で土地を借りる太陽光事業者はほとんどいなくってしまいました。そのため、まずこの方式では土地活用としては難しくなってしまいました。

太陽光発電の初期費用・予算について

太陽光発電の初期費用や予算についてはどのように考えるとよいのでしょうか。

イニシャルコスト

太陽光発電システムのイニシャルコストは、パネルや電力を変換するパワーコンディショナーのほか、工事費用や架台などの費用が挙げられます。太陽光発電システムの導入費用は、設備の規模によって大きく異なりますが、全体的に年を追うごとに安くなってきています。

例えば、以前は10kwの発電量を持つシステムを導入するのに400万円かかっていましたが、今では安ければ200万円程度で導入可能です。

なお、基本的には発電量=パネルの枚数によって設備の費用が変わり、またパネルの他、パワーコンディショナーをどのメーカーの、どの商品を選ぶか、蓄電池を設置するかによっても変わります。

あまりに安いシステムだと、設置してから5年くらいで発電量が下がったり、故障したりするケースも珍しくありません。15年間の発電保証や機器保証が付いているなど、保証の期間や内容もよく吟味した上で利用するメーカーを決めるようにしましょう。

ランニングコスト

太陽光発電システムではランニングコストはあまりかかりません。ただ、年に1階程度パネルの清掃を行うだけでも発電量が変わってくる場合もありますので、清掃を専門業者に任せる場合はその費用がかかります。また推奨では4年に1回の定期点検となっており、点検の相場は1回2万円程度です。

そのほか、故障や修理した場合には別途費用がかかります。

太陽光発電はやめとけ!と言われる6つのデメリット

太陽光発電はアパート・マンション経営とは異なり、集客などの手間がかからない土地活用の1つとされてきましたが、「太陽光発電はやめておけ」といった意見が主流です。一体なぜなのでしょうか。

ここでは太陽光発電のデメリットを解説していきます。

【デメリット①】FIT制度の改正で余剰買取になった

以前は、認定された発電量の範囲内であれば、太陽光発電設備で発電した電力をすべて買い取ってもらうことが可能でしたが、現在は制度が変わり、「10kw未満」や「10kw以上50kw未満」の発電設備で発電した電力は、30%以上自家消費し、残った電力のみ買い取ってもらえる余剰買取制になっています。

つまり、発電量を増やせば、それだけ自家消費しなければならない電力も増え、30%以上消費できなければ電力を買い取ってもらえません。一般家庭やアパートなどで消費される電力には限界があり、その消費電力が30%以上となる程度の発電量では余剰電力を売ってもそれほど大きな売電収入にはならないため、投資としてはそれほど魅力がなくなってしまいました。

FIT(固定価格買い取り)制度とは

政府は、現在も再生可能エネルギーの拡大を目指すにあたり、FIT(固定価格買い取り)制度を設けています。認定された太陽光発電システムを設置し要件を満たした場合、一定期間、一定価格で発電した電気を電力会社に買い取ってもらえるという制度です。

大きくは10kw未満(住宅用)と10kw以上(事業用)に分かれています。

さらに10kw以上の事業用は、地上設置型と屋根設置型に区分され、それぞれ10kw以上50kw未満と50kw以上に分かれています。たとえば2024年だと住宅用の10kw未満で1kwあたり16円、地上設置型の10kw以上50kw未満だと10円+消費税といったように固定価格に違いがあります。 また、住宅用の10kw未満は固定買取期間が10年なのに対し、事業用の10kw以上50kw未満は20年となっています。

買取期間満了後も引き続き電力を売電したい場合は、東京電力や関西電力などの小売電気事業者に対し売電することが可能です。ただし、買取期間満了までに、いずれかの小売電気事業者へ申込みの上、買取契約を締結しておく必要があります。

なお、買取単価は各事業者によって異なり、売電できる事業者は経済産業省のページで確認することが可能です。

土地活用という面では、空いている土地に地上設置型の太陽光発電設備を設置して売電収入を得ることを期待しますが、制度の変更で10kw以上の地上設置型太陽光発電でも、FITの認定を受けるには自家消費が前提で、発電容量(規模)が大きくなるほど自家消費自体が難しく、FITの認定を受けること現実的ではありません。

秋津 智幸
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FIT制度の補完的な制度として、10kW以上の事業用、特に高圧以上の大きな設備については、FIP制度というものが新設されています。FIP制度は、FIT制度より複雑で、一定の買取価格水準は保証されますが、FITより割安で、市場での取引結果が買取価格に反映される仕組みになっています。

秋津 智幸
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【デメリット②】利回りが年々低下している

前述したFITによる売電価格は年々低下しています。太陽光発電システムの導入費用が年を追うごとに安くなってきていることはすでにお伝えしましたが、実際のところ導入費用が安くなる速度と、FITの固定価格が安くなる速度を比べると、FITの固定価格が安くなる速度の方が早く、発電設備の設置時期によって利回りは年々低下しています。

個人がFITを利用できる現実的な設備であれば、すでに余剰売電しか買い取ってもらえない状況であるため、さらに利回りは低くなり、太陽光発電で多くの収益を得ることは難しいでしょう。

【デメリット③】発電設備の設置費用が見合わない

発電設備には、ソーラーパネルやパワーコンディショナーがあり、その設置には相応の費用がかかります。どのくらいの発電量の設備かによって、パネルの枚数も変わり、設置できる面積やパネルの発電容量をによってもその費用は変わります。

前述のように余剰買取では、売電できる電力量も限られ、FITの買い取り単価も下がっているため、設備のコストが以前よりも下がっているとはいえ、投資に対するリターンとしての期待値は小さく、投資資金の回収が売電金額では非常に難しいといえます。

【デメリット④】日照の変化もあり、発電量は安定しない

太陽光発電は、太陽光を電気エネルギーに変換するシステムですから、当然のことながら雨の日や雪の日、曇りの日には発電量が少なくなります。

そのため、一般的に6〜7月の梅雨の時期や、日照量が減り、積雪する11〜2月は発電量が減り、逆に日照量の多い月には発電量が増えます。月によっては見込んだ発電量にならないことも珍しくありません。

【デメリット⑤】災害リスクがある

太陽光発電設備は屋外に設置されるため、暴風雨などの災害で設備が破損し、稼働しなくなるリスクが比較的高いものです。とくに台風などの暴風時にはソーラーパネルは飛ばされやすく、また、太陽光発電設備は電気設備であるため、水や雷にも弱く、パワーコンディショナーや配線の漏電や過電流などで稼働しなくなることもよくあります。

また、台風時などに飛散したパネルが近隣に被害を与え、その損害賠償が発生する可能性もあります。

【デメリット⑥】節税効果はない

太陽光発電は建築物ではないため、アパート・マンションを建てたときのような固定資産税や都市計画税の軽減措置や、相続税の評価減といった税務上の特例の恩恵を受けることはできません。節税効果を期待する場合は、ほかの土地活用を選択する必要があります。

太陽光発電の設置例

現在の太陽光発電を取り巻く状況から、個人が住宅用の太陽光発電設備を設置した場合について、簡単な例を挙げてみていきましょう。

シミュレーション例

太陽光発電は、設置する場所(立地、方位、角度)や設備(ソーラーパネルの容量や枚数など)で大きく発電能力が異なってきます。また、自家消費が前提であるため、自家消費の電力量(どれだけ自家消費するか)も影響してきます。

これらについて、以下のような条件を設定して、簡易的にシミュレーションしてみます。
<設置条件>
立地都内でもやや郊外の住宅地
設置場所住宅家屋の屋根
(南向き、設置可能面積50m2)
設備ソーラーパネル(270w)20枚
(=発電容量5Kw)
パワーコンディショナー変換効率95%
設置前の毎月の電気代従量電灯B 15,000円/月
(年間:180,000円)
設置費1,300,000円
太陽光発電では、季節の日照時間や天候によって大きく左右されますが、それらを踏まえて簡易的にシミュレーションした場合、一例として以下のようになります。
年間発電量6,082kwh
太陽光発電設備導入後の年間電気代108,953円
年間売電金額69,826円
このシミュレーションでは、一般家庭が一部(約30%)を自家消費し、残りを売電して収入を得るものですが、自家消費のため、設置場所は屋根に設置されるのが一般的です。自家消費分の電気代は節約でき、その節約代と売電した収入を合わせたものが最終的な節約額となります。

この例では、年間18万円だった電気代が10万8,953円となり、約7万1千円の節約に加え、6万9,826円の売電収入があるので、およそ14万円程度年間で節約できたとなります。

投資として見ると

現在、個人が設置する場合、屋根に設置することが一般的となっており、すでに土地活用とは言えない状況ですが、投資として見た場合、住宅用のFITは10年間買取金額が固定されますので、単純に年間14万円の節約ができるなら、10年間で140万円のリターンがあったとみることができます。例の設置費は130万円としていますので、利回りは10.76%になり、10年間で設置費は回収できる計算です。

太陽光発電を検討するなら、現状ではこのような考え方で設置の検討が必要になります。

太陽光発電やらなきゃよかった…となる前に

FIT制度の改正で、太陽光発電が土地活用の有効な手段だったのは、少し前の話となってしまいました。現在でも要件を満たせばFIT価格で売電することができ、収入を得ることができますが、買取金額も下がり、自家消費前提の余剰買取となってしまいましたので、空いた土地に太陽光発電設備を設置して売電収入で収益を得るという純粋な土地活用としての太陽光発電は難しいものになっています。

もし、太陽光発電を活用して収益を得るという土地活用の提案があったら、疑ってみる必要があります。土地活用として、太陽光発電で収益を得るつもりで始めてしまうと思ったような収益は得られず、やらなければよかったとなりかねません。

太陽光発電に興味がある場合は、実際にどれだけの収益がえられるのか、現在ならどれだけ節約になるのか、自分でも調べてみるようにしましょう。

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まとめ

土地活用に太陽光発電が適したものか、現状についてお伝えしてきました。確かに太陽光発電は、以前は集客の必要もなく手間もほとんどかからない土地活用方法でした。しかし、節税効果がないほか、FIT制度の改正で、土地活用には不向きなものになってしまったというのが現状です。

太陽光発電については、土地活用の手段としてではなく、高騰している電気代の節約や温暖化対策、災害時の電力確保など別の目的で導入を検討すべきものになっています。これらの目的であれば、十分設置する価値がありますが、土地活用法としては検討から外していいと思われます。

FIT制度の変更で、太陽光発電の環境が変化しています。
土地活用として検討中の人は必読です!

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秋津 智幸

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公認不動産コンサルティングマスター/宅地建物取引士/AFP/2級FP技能士

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。横浜国立大学卒業。神奈川県住宅供給公社を経て、不動産仲介業者に従事した後、2011年に個人事務所として不動産サポートオフィスを開設。自宅購入、不動産投資、賃貸住宅など個人が関わる不動産全般に関する相談・コンサルティングを行う他、不動産業者向けの企業研修や各種不動産セミナー講師、書籍、コラム、記事等の執筆・監修にも取り組んでいる。主な著書に「貯蓄のチカラ~30歳からのおカネの教科書」(朝日新聞出版)などがある。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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