【ワンルームマンション投資はやめとけ?おすすめ?】損する人・得する人の違い

2024.02.09更新

この記事の監修者

寺岡 孝

寺岡 孝

【資格】不動産投資アドバイザー(RIA)/相続診断士/貸家経営アドバイザー/住宅ローンアドバイザー

【ワンルームマンション投資はやめとけ?おすすめ?】損する人・得する人の違い

初期費用が過少で始められるワンルームマンション投資。損をする人と得をする人がいますが、なぜなのでしょうか。

この記事のポイント
  • ワンルームマンション投資で損をする人は、不動産会社の言いなりになっている人です!
  • 不動産に関する法律やフィナンシャルの知識を備えることで得をする確率が上がります。
  • 自分で考えて行動するためには知識が必要不可欠。積極的に学びましょう。

目次

ワンルーム投資は損?得?

知り合いなどにワンルームマンション投資を勧められたりして興味をもった人が、ネットで検索するとワンルーム投資は「やめとけ」と「おすすめ」という二極化の検索結果が出て来てきます。本当のところはどうなのでしょうか。

この記事ではワンルームマンション投資(=ワンルーム投資)とはどういったものなのかという概要をお伝えし、損か得かを事例を交えながら解説していきます。

ワンルームマンション投資とは

ワンルームマンション投資は1Kや1Rといった単身用の分譲マンション1戸を購入して第三者に貸し出しし、その賃料を得るという単純なものです。

しかしながら、分譲マンションでは管理費や修繕積立金、固定資産税がコストとしてかかります。したがって、賃料収入からこうしたコストを差引いた部分が儲けになります。これがワンルームマンション投資の簡単な概要です。

損する人がやりがちなワンルーム投資の失敗事例

ところが、分譲マンションの購入にはローンを組むケースが大半ですから、ローンの返済金が先ほどのコストにプラスされます。

そうなると賃料よりもコストの方が少ないのであればいいのですが、コストの方が賃料よりも多くなり、儲からない状態に陥ってしまいます。こうなると投資としては芳しくない状態になります。

これは損する人がやりがちな失敗例の1つですが、ここからはやりがちな失敗例をいくつかご紹介しましょう。

家賃保証で失敗

事例1
10年間家賃保証、と言われ安心して新築のワンルームマンションを投資用に購入したが、当初保証されていた家賃が3年後に1万5000円も減額に!管理費も入れると毎月赤字で困っています。

新築に限らずワンルームマンションを不動産業者が販売する場合には、必ずと言っていいほどサブリース契約で家賃保証が付いています。

家賃保証は空室でも家賃が入るので安心で聞こえがいいですが、大抵の家賃保証付きサブリース契約では2年毎に賃料の見直しをする旨が謳われています。事例のように当初の賃料が下がると収支は赤字となってしまいます。

この事例では「確かに10年間の家賃保証はするけど、当初の家賃を10年間保証するとは契約書のどこにも書いていない」という常套句的な不動産業者の返答が聞こえてきます。

また、なぜ不動産業者は家賃保証をするのでしょうか。それは、ワンルームマンションを買いやすくさせるもので、「家賃保証だから空室があっても必ず家賃は入ります」とセールスされます。

また、ローンを組む場合も家賃保証の物件であれば、一定の家賃収入が必ず入るのでローン審査は通りやすくなります。

とくに、駅から遠い物件や立地が芳しくない物件であれば余計に家賃保証を付けてワンルームマンションを販売します。そうしないと条件の悪いワンルームマンションは売れませんし、買ってもらえないからです。

寺岡 孝
寺岡 孝
この事例では物件を契約する前に家賃保証の契約はどうなっているのかを確認しなかったために失敗してしまったわけです。

賃料の見直しは5年間しないとか現賃料の数パーセントまでしか賃料の値下げをしないなどといった特約などを盛り込んだ契約にすべきだったかと思われます。

節税対策に失敗

事例2
毎月赤字でも損益通算で節税対策になるよ、と勧められた1R投資。結局それほどの節税効果はない気がする・・・。

一般的には不動産投資で得たいわゆる不動産所得は、確定申告の際に会社等の給与収入と合算できます。

不動産所得を得た場合、建物の減価償却費や賃貸の管理委託料、固定資産税、建物分のローンの利息などが経費として計上できます。

たとえば、給与収入450万円の人がワンルームマンションを保有したとしましょう。保有したワンルームマンションの賃料収入が年間で200万円あった場合、仮に経費として400万円かかったのであれば、不動産収入は200万円―400万円=▲200万円となり、収支的には200万円の赤字となります。

この赤字になった不動産収入を給与収入と合算することで全体の所得が給与収入自体よりもマイナスになるので、当然ながら所得税や住民税は安くなります。

つまり、総所得は450万円(給与収入)+▲200万円(不動産収入)=250万円(合算所得合計)となり、損益通算した250万円に対して所得税や住民税が課税されますので、単なる給与収入のみの時よりは税金は安くなります。

こうした一連の流れを不動産業者は節税と称し、セールスの常套句として使っています。ただ、年収400万円から500万円程度では給与収入自体がそれほど多くないため、所得税や住民税も高い方ではありません。

したがって、節税できるといってももともとの税金が少ないので結果的にはそれほど節税にはならないということになります。

不動産収入の損益通算による節税の効果が高く見込める人は、少なくとも年収が1,000万円程度ないと難しいといえます。

運用目的を見失って失敗

事例3
ワンルームマンション投資を始めたはいいが、当初の見込みより利益が出ずに目的を見失ってしまう・・・。

ワンルームマンションを購入してうまく利益が出ると思っている方は多いかと思います。なぜそう思うかというと、購入する際に物件を勧める不動産業者の上手い話に引っかかっている場合が多く見られるからです。

ワンルームマンション投資では収入は家賃だけでわかりやすいのですが、この家賃収入を得るためにマンションを維持するコストがかかります。

管理費や修繕積立金、管理委託料は不動産業者が必ず説明していますが、固定資産税とか不意に出る修繕費や入居者の入れ替え時に係る修繕費用は加味されていません。

したがって、賃料よりも管理費などの維持コストが安ければ儲かりますが、維持コストが賃料を上回ると儲からないという結果になります。

この状態でさらに修繕費や固定資産税が維持コストで計上されてしまうと大幅な赤字となり、運用どころかまったく儲からない物件で保有の意味合いがなくなってしまいます。

したがって、購入前にはちゃんとした収支計算をした上で買うか買わないかの判断をするべきでしょう。

不動産会社に言われるまま購入して失敗

事例4
「今が買い時!」と不動産の言われるままに購入して、自分の知識がない状態で始めて利益が上手く出なくて困っている。

不動産業者の言いなりでワンルームマンションを買ってしまうと、失敗するケースが多いものです。不動産業者はお客さんに投資物件を買わせる際には、物件現場を「見せない」、いろいろ「考えさせない」、誰にも「相談させない」という手法を取る場合もあります。

いい話しか聞いていないので、物件を買って数か月から1年程度は儲からないということには気づきにくいのです。

月日が経過するにしたがって儲からない実態が如実に現れ、その際に第三者などに相談すると大抵は「時すでに遅し」で利益はまったく出ず、自己資金を毎月持ち出ししながらワンルームマンション投資をすることになります。

購入前には不動産業者の言いなりにならず、自分自身でいろいろと調べておくことが重要です。

ワンルームマンション投資はローンを利用すれば初期費用が数万円で始められるので、手軽にでき、しかも低金利時代では比較的利回りが良い投資先と勧めてきます。しかしながら、手軽な分、大きな落とし穴がいくつもあります。この失敗事例は落とし穴の参考事例ですから、注視しておく必要があります。

寺岡 孝
寺岡 孝

得する人はどこが違う?ワンルーム投資の成功事例

今までワンルームマンション投資で失敗した事例をみてきましたが、成功した事例にはどういったものがあるのでしょうか。

エリア選びに成功

物件を購入する際に自分自身で土地勘のある場所を選ぶとうまくいくケースがあります。

長年住んだ場所であれば最寄り駅までの距離や買い物や病院などの日常生活の利便性などが把握できますし、賃料の相場感もわかります。こうしたエリアで物件購入をすればうまくいく可能性が高いといえます。

利回りの高い物件を現金購入して規模拡大に成功

キャッシュの運用で利回りの高いワンルームマンションを購入した場合、ローン返済がない分、収益が上がりやすくなります。

購入時に使用した自己資金の回収が短期間でできれば、次の物件購入の足掛かりになります。うまく運用ができキャッシュ自体が増えれば、次の物件購入には借入金を増やして規模の拡大も可能でしょう。

相続税の減額に成功

相続税の軽減の手法の1つにワンルームマンションを購入する方法があります。預貯金など相続財産の評価額が高いものを評価額が低い不動産に変えて相続税を軽減する方法は節税の王道とも言えるでしょう。

昨今の都心のタワーマンション人気は相続税対策として財産の圧縮を行う道具として利用されています。たとえば、キャッシュで1億円を持っていると財産評価は1億円の100%評価になりますが、1億円のキャッシュでタワーマンションを買うと財産評価は数割減額となり、メリットは大きいのです。

また、マンションをいくつか保有していれば、相続の際に相続人がケンカしないようにそれぞれのマンションを均等に子どもらに渡すことが可能です。もらった子どもらは賃料収入もあり、場合によっては売却してキャピタルゲインを得るということも可能です。

間違った思い込みが「損」を生む原因になる

不動産投資では間違った思い込みや簡単にできるといった甘い認識で始めると、しまった!となりがちです。ここでは正しい認識を見ながら、不動産投資を始めるかどうかの指標を見ていきましょう。

節税になる→【✕】所得税の節税効果は小さい

よく言われるのが不動産投資をすれば節税ができますという触れ込みで不動産投資に誘われるケースがあります。

確かに不動産投資で不動産所得を得れば、給与収入との損益通算で所得税の節税は可能です。しかしながら、節税できると言っても源泉徴収税に記載されている金額が節税の上限で、一般的はそれ以下の金額でしか節税はできないと認識しておく必要があります。

たとえば、年収が400万円台ではある意味、所得税が減税されているため税額自体は高くありません。ところが年収が1,000万円を超えるような場合には源泉徴収税として100~200万円という場合もあり、そういった人にとっては不動産投資を使って節税するメリットはあります。

ただ、不動産収入を得る経費は保有年数が経過するほど経費算入が難しくなり、減税効果が薄れるのが通常です。

こうした背景から節税効果のある人はごく限られた人にしかなく、一般的な500万円程度の給与所得者ではそれほど節税の効果は期待できないでしょう。

都心のワンルームは手堅い→【△】需要の変化に注意

不動産業者は都心のワンルームマンションは賃料も入居者も期待できるので手堅い不動産投資だと言ってきます。しかしながら、単身の入居者の需要が半永久的にあるかと言えばそうではありません。

コロナの影響で都心の単身用賃貸需要はかなり減少し、大きな影響を受けた物件を多く見かけました。リモートワークの一般化で転勤などの需要も減少している点を鑑みると常に需要の変化は注視しておく必要があります。

最近では1Kや1Rよりも1LDKやファミリータイプの需要が増えている傾向にあります。また、都心から離れた郊外でのファミリータイプの賃貸需要は増加傾向にあるようです。

将来の年金対策になる→【△】立地や築年数によってはお荷物に

不動産業者は将来の年金になると言ってワンルームマンションを勧めてきますが、どうなのでしょうか。

RCマンションの法定耐用年数は47年と言われていますが、果たしてその年数まで建物が持つのかはだれにもわかりません。たとえば、ローン返済が35年間あったとすれば、保有36年目から丸々家賃収入が毎月手元に入ると想定しますが、現実はそう甘くはないでしょう。

当然ながら賃料は下落しますし、建物の経年劣化に伴う補修の費用負担も大きくなるとマンションの維持コストが高くついてしまい、結果的には賃料の半分程度しか手残りがないというケースも考えられます。

したがって、年金替わりとは言ってもそうはならない場合もあることは想定しておくべきです。築年数や立地によっては入居者も決まらず、売るに売れないという将来もあり得る話です。

ワンルームマンション投資にはメリット・デメリットがあります。不動産業者はメリットしか強調しませんので本当のところはどうなっているか、疑問を持ちながらどれが正しいものなのかを見極める必要があります。

寺岡 孝
寺岡 孝

ワンルーム投資で成功するための条件5つ

ワンルームマンション投資で成功するための条件とはどういったものなのでしょうか。最後に成功する条件を5つあげてみました。

【条件1】信頼できる不動産会社を選ぶ

成功する条件の1つ目は信頼できる不動産会社を選択することが重要です。ことさら不動産投資物件を取り扱う不動産会社は顧客目線で応じない場合もありますので、注意が必要です。

信頼のおける不動産会社であれば自分に取って不利益な情報も提供してもらえます。「この物件は買わない方がいい」とか「条件が悪いから交渉します」など、顧客目線での仕事ができる会社・人を選ぶようにしましょう。

【条件2】ほったらかしにしない

不動産投資の物件では入居者の審査や家賃の入金管理など、購入した不動産会社などに外部委託する場合が大半ですが、自分自身でもこういった内容を確認することが必要です。賃貸管理をきちんと行うことで不動産会社の言いなりにはならず、自分が不動産会社をコントロールするように努めることです。

「不動産投資に味方はいない」と思って自ら勉強して情報を取りに行くようにしましょう。

【条件3】長期的なプランを持つ

不動産投資で重要なポイントは出口をどう取るかにあります。適宜適正に物件を見直しして、収支が悪い物件は他の物件と入れ替え、つまり資産の入れ替えをする必要もあります。

また、保有年数をどのくらいに設定しれ長期計画を立てておくことも重要でしょう。

【条件4】不動産投資について積極的に学ぶ

不動産投資には幅広い知識や見識が必要です。不動産に関係する民法や宅建業法、消費者契約法といった法律の知識や金利やローンの仕組みなどのフィナンシャルの知識、加えて、建物に関係する建築の知識や建築基準法などの建築にまつわる法律の知識が必要です。

できる限り知っていた方が不動産会社との交渉などにも有利になりますので、積極的に学びましょう。
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【条件5】自己資金に余裕を持つ

不動産投資はローンの借入金で行うケースが多いのですが、長期返済でローンを組むとなかなか元金が減りません。いざ、物件を売却して出口を取ろうと思っても市況よりもローンの残債の方が上回ることになります。そうなると売却時にはローン完済ができない、もしくは自己資金の補填をしないと売却できないという結果になります。

したがって、自己資金はできるだけ多く持っておく方が不動産投資には有利でしょう。自己資金10万円でワンルームマンション投資ができますなどと謳う広告をよく目にしますが、フルローンを組むといざという時に自己資金を補填しないとローン完済できません。

売るに売れないというような状況にならないように自己資金の確保は必要です。

不動産投資で何かを判断する際、その判断を業者に任せてはいけません。物件購入などを決断する前は必ず第三者に相談したり、物件概要がよくわからないものについては購入を控えたり、自身で考え行動するようにしましょう。

寺岡 孝
寺岡 孝

まとめ

ワンルームマンション投資は「やめろ」と聞くことが多いのですが本当のところはどうなっているのか、失敗事例を見ながら考えてみました。ワンルームマンション投資は損か得か、勘違いや思い込みに気づいていただければと思います。

ワンルームマンション投資における正しい知識やメリット・デメリットを理解して、損することなく得して上手に投資をするようにしましょう。

ワンルームマンション投資はアリかナシか。
よくある失敗事例を踏まえて考えよう!

この記事の監修者

寺岡 孝

寺岡 孝

【資格】不動産投資アドバイザー(RIA)/相続診断士/貸家経営アドバイザー/住宅ローンアドバイザー

アネシスプランニング株式会社 代表取締役。住宅コンサルタント、住宅セカンドオピニオン。大手ハウスメーカーに勤務後、2006年に同社を設立。個人住宅・賃貸住宅の建築や不動産売却・購入、ファイナンスなどのあらゆる場面において、お客様を主体とする中立的なアドバイスおよびサポートを行い、3000件以上の相談を受けている。WEBメディアに不動産投資についてのコラムを多数寄稿。著書に「不動産投資は出口戦略が9割」「不動産投資の曲がり角 で、どうする?」(クロスメディア・パブリッシング)などがある。

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