不動産投資の成功事例は参考にならない?成功者に共通するマインドをヒントに勝率を高める方法

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この記事の監修者

安藤 新之助
安藤 新之助

不動産投資家/株式会社サクセスアーキテクト 代表取締役

不動産投資の成功事例は参考にならない?成功者に共通するマインドをヒントに勝率を高める方法

なぜ成功する人と失敗してしまう人との間に差が生じるのか。この記事では不動産投資失敗の原因と、成功へ導く方法を解説します。

この記事のポイント
  • 不動産投資で成功する=キャッシュを得て手元に残すこと。キャッシュフローとキャピタルゲインが鍵!
  • 不動産投資の成功事例を真似てもうまくはいきません。成功事例を参考にアレンジしていく柔軟な姿勢が大切です。
  • 常に新鮮な情報を求めてアンテナを張っておくこと、自ら行動に移し情報の裏付けをとるまで追求することが不動産投資成功につながります。

目次

不動産投資の成功とは

「不動産投資で成功する」とは、それぞれの不動産の特性を把握しそれを活かしながら、入居者、利用される方々に安心で快適な居住空間を提供し、対価としてキャッシュを得て手元に残すこと。うまく運営すれば、不動産投資家として成功の実績と豊かな資産、キャッシュが手に入ります。

さらにサラリーマンの属性を活かすことで金融機関からの融資を獲得し、レバレッジを効かせることも可能です。

一方、チャレンジするものの運営に失敗すればリスクを被る恐れがあります。不動産投資にまつわる情報収集と、知識を得るための努力を惜しまない気持ちを持つことが大切です。

まずは不動産投資でキャッシュをうまく手元に残す方法を2つの側面から解説します。

安定した運用益(キャッシュフロー)を得る

家賃収入から毎月かかる運営諸経費(管理費、修繕費、水道光熱費、固定資産税等)+借入金返済などを引いたものがキャッシュフローとして手元に残ります。キャッシュフローを厚くするためには以下のポイントに着目します。
1安定した入居率が獲得できる物件
入居率90%以上が目安。需要の高いエリアで取得
2物件の利回りが高い物件
都心部より郊外、地方の物件がねらい目
3運営諸経費が少なく見込める物件
築浅物件。中古であれば外壁、屋上防水、共用部、水回り設備などのメンテナンスが行き届いた物件
4返済期間が長く取れる物件
築古物件よりも築浅な物件(築10~15年以内が目安)
5返済期間の長く取れるローン商品の選択
おもに地方銀行、ネット銀行、ノンバンク系
上記の5点に着目することでキャッシュフローを厚くすることが期待できます。

売却によるキャピタルゲインを得る

物件の購入価格より、高く売却することたとえば5,000万円で購入した物件を6,000万円で売却した場合、差額の1,000万円がキャピタルゲインとなります。取引事例の推移を調査し、右肩上がりのエリアの物件を購入することでキャピタルゲインが期待できます。

また、建物がある場合、毎年経費計上した減価償却分も売却益となります。

不動産投資の成功例

では実際に不動産投資で成功を収めている方々の事例を、タイプ別に見ていきましょう。

30代Tさん 男性 会社員の場合

プロフィール既婚、家族は妻・幼稚園生のこども2人、
未上場中堅企業勤務年収500万円、預貯金1,000万円
投資の目的現在の勤務先の昇給は見込めないので、収益の柱を増やしたい
投資手法一棟中古RCマンション
物件価格5,600万円
借入額5,300万円
融資条件返済期間25年 金利2%
表面利回り10%
年間
キャッシュフロー
約200万円

成功の理由

奥様から不動産投資に対して理解が得られたことと、地道に貯めた預貯金が地元の金融機関に評価されたのが勝因。最初の物件にもかかわらず2%台の低金利かつ、満額に近い融資が組めたことでキャッシュストックができ、2棟目も同年内に購入できました。

入居状況もほぼ満室稼働。管理会社と定期的に仲介店にあいさつに回ることで営業さんとの関係も良好です。年間キャッシュフロー1,000万円を目指しています。

入居率は不動産投資の成績に直結します。 管理会社、仲介店と良好な関係構築に向けての意識が評価できます。 入居率がよければ金融機関の評価も上がり、次の融資獲得に有利になりますから今の活動を継続してください。

安藤 新之助
安藤 新之助

40代Mさん 男性 開業医の場合

プロフィール既婚、家族は妻・小学生のこども1人、
開業医 年収3,000万円、預貯金5,000万円
投資の目的節税、資産運用
投資手法中古ファミリー向け区分マンション
物件価格3,500万円
借入額3,500万円
融資条件返済期間35年 金利1.5%
表面利回り9%
年間キャッシュフロー約120万円

成功の理由

私生活では金銭面的に困っていないが、ポートフォリオに不動産を組入れました。キャッシュフローはあまり望めないが立地がよく、資産性、流動性も高く短期売却でも売却益に期待できます。すでに購入価格より市場相場の方が上回っています。

リノベーション済みの案件だったので改装費がかからなかったのも将来のコスト減につながったと思います。

個人事業の場合、保有期間5年超もしくは以下で譲渡所得税率に約2倍の違いがでます。(短期39% 長期20%) 売却のタイミングが重要なので不動産コンサルタントや税理士の専門家の意見をとりいれましょう。

安藤 新之助
安藤 新之助

50代Yさん 男性 会社経営の場合

プロフィール既婚、家族は妻と成人したこども3人、
会社経営
投資の目的資産運用、相続対策
投資手法新築木造アパート
物件価格3億円
借入額3億2,000万円
融資条件返済期間35年 金利1%
表面利回り8%
年間キャッシュフロー約1,000万円

成功の理由

知人から航空需要に伴う開発が見込まれる近隣地域の土地を安く仕入れる事ができました。融資も諸費用含めた借り入れに成功。

建設業者も信頼できるパートナーであり、高級感のあるおしゃれな建物を作ってもらえ、空室に困ることはなく満室経営ができています

将来、相続が発生した時に妻子に負担をかけないようにしなければいけないので、物件選定だけでなく、安心して任せられる管理会社を選ぶようにしています。

1社に偏らず複数の管理会社と取引をし、競合同士の良い緊張感とリスクヘッジが目的です。

不動産投資の成功例を丸ごと真似てもうまくいかない

書籍やセミナー動画などを見て不動産投資で成功している投資家に憧れてチャレンジするもうまくいかなかったというのもよくある話です。

成功事例を真に受けて、それを夢見て物件を契約したものの悪徳業者に騙されてしまい破産してしまったなど、最悪な事態に陥ってしまうケースも実在します。

ではなぜ、成功事例をまねて試みるも上手くいかないのか。理由を解説していきましょう。

【理由1】目的や目標、属性や資産により投資手法は異なる

すでに成功されている方とご自身の環境は残念ながらまったく同じではなく、プロセスも同じように期待できるわけではありません。

住んでいる場所、勤務先も違えばライフスタイルも違います。言い換えればメジャーリーグのイチローや大谷翔平とまったく同じ行動をしても同じプロセスは得られないことと同じです。 

不動産投資で成功を手にするためには成功している方の思考、取り組み手法を学ぶこと、そして自分の得意分野、投資環境に合わせてアレンジしていく柔軟な姿勢が大切です。

そうすることで自分のオリジナルな不動産投資手法が形成され、成功につながる可能性が大きくなります。

【理由2】不動産には同じものはふたつとない

建物の仕様は同じものができても、立地が同じものはありません。また建物を作るのは現場の職人さんらの手によるものであり、作り手によってしっかりできているものもあれば、手抜き工事であったりもします。

選んだ物件が前者であればよいのですが、目利きが伴わず後者を購入してしまうと、後に建物のトラブルなどで大きく出費を伴い、成功へほど遠いものとなってしまう恐れがあります。

すなわち、良い結果につなげるためには物件のリサーチ力と再生力が必要なのです。ご自身が素人であり、リサーチに自信がなくとも、信頼できる不動産コンサルタントやリフォーム業者を味方につけることで、利益をもたらしてくれる物件、購入に値しない物件を見分ける方法も有効です。

【理由3】不動産投資を取り巻く状況は刻一刻と変化する

不動産の流通だけでなく建築資材の価格や融資環境など常に変化しています。その時々の環境により、不動産の購入までの難易度や購入後のキャッシュフローに影響してきます。

たとえば融資に積極的かつ低金利にシフトした金融機関もあればその逆もあります。建築資材も仕入れ先によって部材をお値打ちに仕入れることもできれば、同じものでも高値でないと購入できないケースもあります。

ポイントとして情報は常に同じでないことと意識付けをし、常に新鮮な情報を求めてアンテナを張っておくことと、自ら行動に移し情報の裏付けをとるまで追求する心構えが必須です。

成功者に共通するマインドとは

成功するためには今日までの自分のままでは今まで以上の成長は望めません。成功者に共通したマインドは何かを知り、取り入れ、行動に移すことは、成功を収めるための道を切り開くきっかけに繋がります。

そうすることであなた自身の不動産投資プロセスが生まれ、成功までのオリジナルストーリーが誕生するのではないでしょうか。

成功者に学ぶためにはいったん自分を新入社員時代と同じまっさらな気持ちになるようリセットすることがポイントです。その気になれば誰でも得られる成功マインドとは何かをご紹介します。

コツコツと地道な努力ができる

「継続は力なり」日々の学びが将来必ず役立つときが来ます。書籍、セミナーなどに参加し、情報収集することをお勧めします。新鮮な情報はマインドを高め成功へ向けて加速させます。

とくにセミナー終了後の懇親会などを通じて知り合った同じ志を持つ仲間との出会い、交流は、将来の良きパートナーとなり宝物となります。

活動を継続し実践に移すことで自分の強みがどこで活かせるか自然に見えてきます。強みを自分だけに活かすのではなく、仲間同士で個々の強みを共有することが、成長に向けての最強のレバレッジとなります。

安藤 新之助
安藤 新之助

マインドを高め継続する工夫をする

マインドを一時的に上げるのは容易な反面、マインドを継続することはとても大変です。

ダイエットに挑むも3日坊主で終わってしまう事例は良くある話です。不動産投資を志すも気が付いたら、物件探しや資料請求も先延ばしの繰り返しみたいなことになっていたなんて珍しくありません。

そうならないために継続するための独自のルールを作ることが有効です。そのルールによってマインドを継続することが可能となります。たとえば、「月に3回セミナー、懇親会に参加する」や「メルマガ登録し朝夕3記事以上読む」など有効なルールです。

具体的には、あらかじめセミナー予約を入れることで、当日までにセミナーに関する情報収集に意識が向いてマインドを保つための意識づけに繋がります。

また、メルマガは定期的に配信されるので都度、マインドのスイッチが入り継続を可能にしてくれるのでおすすめです。

素早く行動できる

良い情報や、気になる物件があったら即座に行動する事がとても重要です。事例として、需要のある地域かつ、利回り相場が8%のエリアで10%の物件情報が出ることもあります。

こんな時は即座に現地視察に向かい、購入の意思決定、買付を入れるか否かを決断する行動力が必須です。

とくに不動産投資で良い物件は争奪戦になります。成功している人は、物件を購入する、しないの約8割を十数秒~数分で判断します。残りの2割は現地をみて最終ジャッジを下します。土地勘のある投資家ですと、資料を見ただけで購入を決めてしまいます。

そんな争奪戦の中で行動に移さず2~3日考えていたらどうでしょうか?永久に物件を購入する事は不可能といっても過言ではありません。

成功者はその時、その一瞬の為に準備をしています。たとえば、不動産業者の担当者と常日頃、情報交換することはもちろんセミナーや投資家仲間とのコミュニティに参加するなど、素早く情報を手にする環境づくりが大切です。

度胸がある

不動産投資は数百万から数億の支払いや借金を背負う決断を求められる業種です。前述しましたが、好条件の物件であれば1日と待ってくれることはありません。

成功者は何故、そのような高額な支払いや借金を背負う事に耐えられる度胸があるのでしょうか…。それは、常日頃、勉強し実践しながら知識、知恵、行動から得た結果を蓄積し、自分が求める物件のイメージがしっかりできているからです。

したがって、高額でも購入に伴う心の準備ができており、物件を目の前にして購入に迷うことはありません。

例1:購入条件 東京目黒区自由が丘で物件価格3億以内、表利回り7%以上、単身仕様、築20年以内であれば即座に現地視察し買付を入れる。 

例2:資金調達 金融機関は○○銀行と○○銀行に事前に上記エリア予算以内であれば積極的に取り組む旨の与信を確認済み。購入に向けて後ろ盾があるので自信をもって交渉できる。

成功者は日々の行動の積み重ねにより、物件に対する目利き、高額な借金背負っても動揺しない情報をもって挑んでいます。こんなチャンスはまたとない、という危機感をもつことで、チャンスをものにするための努力に気持ちが入ります。

まとめ

成功するためには真似ることも大切ですが、真似るだけで成功が手に入るというような甘い考えを持つと失敗に終わってしまう可能性が高くなります。 何故ならそこに成功者が歩んできた詳細なプロセスが抜けているからです。

ただ表向きの行動や手法を真似るだけではなく、それをもとに行動に移し自分を成功に導くオリジナルルール、思考の軸を形成してくことが成功するポイントです。

それを形成するためには成功事例収集だけでなく、失敗事例も合わせて情報を収集、分析することがとても重要です。成功者ほど、現状に満足せず、常にリスクを想定し学びに積極的です。セミナー会場に足を運ぶと何故この人がここにいるの?と思うような著名な不動産投資家や本の著者が多く参加しています。

その行動力、探求心を持ち合わせた結果が成功に結び付くのです。
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成功者の話は慎重に聞き分けて、
自分のオリジナルな投資プロセスに取り入れていきましょう!

この記事の監修者

安藤 新之助
安藤 新之助

不動産投資家/株式会社サクセスアーキテクト 代表取締役

高校卒業後、通算20年以上住宅業界に携わり、2008年不動産投資を開始。当時の年収400万円から7年で資産10億円と家賃収入1億円を達成し、42歳でサラリーマン生活を卒業しセミリタイア。

現在14棟214室を保有する実践不動産投資家としてwebコラム執筆やTV、新聞などのメディアに多数出演しながら、3法人を運営し不動産賃貸業ならびに不動産賃貸経営コンサルタントとして活動中。

「NOをYESに変える不動産投資最強融資術」(ぱる出版)を執筆。 

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。