これからも需要が見込める土地活用「医療施設経営」のメリット・デメリット

  • 公開日:
  • 2019年12月05日
  • 更新日:
  • 2019年12月05日
これからも需要が見込める土地活用「医療施設経営」のメリット・デメリット
昨今、そしてこれからの将来「高齢化社会」は暮らしのキーワードのひとつとなっていくことは想像に難くないでしょう。土地活用という視点で見ても、介護施設経営と同様に需要が見込めるのが医療施設経営です。医療施設は地域の資産価値を高め、社会的貢献度が高いことが大きな魅力であり、地域住民と密接な関係を結ぶ傾向もあるため、長期的に安定した土地活用としても期待ができます。この記事では土地活用としての「医療施設経営」を検討し始めた方にメリット・デメリット、そして押さえておきたいことを分かりやすくご紹介します。

地域への貢献度が高い医療施設経営。
メリット・デメリットを理解した上で専門業者に相談してみましょう。

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目次

高齢化社会と医療施設

少子高齢化が進み、社会保障や医療に関する社会問題が今後ますます拡大すると考えられています。日本の高齢化における現状と今後の見通しについて、医療分野での問題点も交えてご説明していきます。

患者の数は減ることはない

日本の高齢化率は2007年に21%を超え、超高齢社会と呼ばれるようになりました。2019年現在、高齢化率は28%を超えています。懸念されるのが、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)になることで生じると考えられている「2025年問題」。なかでも社会保障費や医療費の負担増、医師や看護師などの人材不足、病院や診療所の減少といった介護や医療に関わる影響は多大なものになると予想されています。

世界的にもトップクラスといわれる長寿大国、日本。2025年問題の後には団塊ジュニア世代が高齢者となり、さらなる高齢化が進むと言われています。長いスパンで見て患者の数が増えることはあっても、減少することはないでしょう。

医療施設の数は増減を繰り返している

医療施設の数は長期的に見ると緩やかな上昇傾向にあるものの、2018年の「医療施設(静態・動態)調査・病院報告」(厚生労働省) によると、前年に比べて40施設が減少しています。診療所はトータルで634施設の増ですが、増えているのは入院施設のない無床診療所のみ。有床診療所は268施設減少しています。

貸す人・使う人の需要を検討する

人口の推移を見る限り、医療施設の減少が患者数の減少によるものとは考えにくいです。診療所では医師の高齢化により患者が離れていくことも珍しくありませんし、治療方針や立地が時代の流れに合わなくなっていることも考えられます。

どの年齢層の患者をターゲットとするか。診療科目は専門分野に特化していくのか、総合的に診療を行うのか。患者だけでなく、予防医学の観点から地域全体に働きかけていく方法もあるでしょう。長く生き残るためには、時代の流れをくんだ医療施設経営を計画することが重要です。

医療施設は2種類に分けられる

医療施設は規模や目的に応じて「病院」と「診療所」に区分されています。この2つの医療施設の違いや特徴について解説します。

外来向け初期医療をする「診療所」

入院用のベッドが19床以内、あるいはベッドのない医療施設を「診療所」といい、そのなかでもベッドのある診療所は「有床診療所」、ベッドのない診療所は「無床診療所」に区分されます。

「クリニック」や「医院」と名のついた医療施設もありますが、「クリニック」「医院」は単なる呼称であり、それらを総称して「診療所」と言います。2019年5月末の時点で、全国の診療所は102,299施設。そのうち、有床診療所が6,730施設、無床診療所が95,569施設、歯科診療所が68,483施設となっています。

診療所では、風邪などの軽い病気やけが、継続した治療や経過観察の必要な慢性疾患の診療を行います。

入院や専門医療ができる「病院」

20床以上の入院施設がある医療施設を「病院」と言います。

病院では、短期間で重症化するおそれのある急性疾患や命にかかわる病気、大がかりな手術や精密検査などを行います。急性疾患で病院の治療を受けたり、手術を受けたりした場合でも、症状が落ち着いたら診療所へ移って療養するか、もしくは通院治療を行います。

医療施設は特殊建築物扱いになる

特殊建築物とは不特定多数の者が利用する施設で、火災発生のおそれがあり周辺環境への配慮を必要とする建物のことを言います。階数や床面積が所定の条件に該当する場合には、建築基準法に基づいて耐火や防火の措置を行う必要があります。病院と有床診療所は特殊建築物に分類されますが、無床診療所は特殊建築物には含まれません。

特殊建築物の建築にあたり、床面積が100m2を超える時は建築確認が必要です。無床診療所は特殊建築物ではありませんが、構造に対し面積や階数、高さ、軒高が所定の条件に当てはまる場合、もしくは都市計画区域内そのほかの指定の区域内に建築するものにあっては建築確認を行います。

診療所を開業するにあたっては、以下の届け出が必要です。

〈保健所への届出〉
・診療所開設届(個人の場合)
・診療用エックス線装置備付届(設置する場合)
・診療所使用許可申請書(有床診療所の場合)

〈地方厚生局〉
・保険医療機関指定申請書(個人の場合)
・基本診療料の施設基準等に係る届出書
・特掲診療料の施設基準に係る届出書

このほか、健康保険および厚生年金保険の加入は管轄の社会保険事務所で、労働保険の加入は労働基準監督署と公共職業安定所で手続きを行います。税務署では、開業届や所得税の青色申告承認申請書などの開業にかかわる申請を行います。

診療科目ごとの必要面積の目安

診療の方針や内容、導入する医療機器などによって必要面積は変わります。
診療科目必要面積備考
内科30~50坪内視鏡がある場合は40坪以上
心療内科25~35坪デイケア併設の場合は40坪以上
小児科30~45坪隔離室を設ける場合は35坪以上
整形外科50~70坪リハビリ室だけで10坪以上必要
眼科30~60坪手術室ありの場合は50坪以上
耳鼻咽喉科25~45坪
皮膚科25~40坪レーザー治療ありの場合30坪以上
婦人科30~40坪不妊治療ありの場合50坪以上
脳外科30~50坪MRI、CTなしの場合は25坪~
なお、病床については患者1人当たり6.4m2が基準とされています。有床診療所を計画の際には参考にしてください。

医療施設の立地条件

建物を建築するにあたり、その土地の用途地域によって建築制限を受けることがあります。医療施設の用途地域による制限について調べてみましょう。

用途地域による制限

用途地域とは、住宅地、商業地域、工業地帯などに区分した市街地の利用を定めるものです。用途地域によって、建てられる建物と建てられない建物があります。病院は第1種・2種低層住居専用地域と工業地域、工業専用地域には建築することができません。診療所には用途地域の制限がなく、どこの地域にでも建築できます。

所有地の用途地域を調べたい時は、自治体に電話をして住所を伝えると電話口で教えてくれます。自治体のWebサイトに用途地域マップが出ている場合もありますから、確認してみてください。

医療施設経営が向いている立地

医療施設の立地条件は、来院する患者数に直接影響します。医療施設に向いている立地について考えてみましょう。

人通り・車通りがある

交通の便がよいことは、もちろん重要なポイントの1つです。しかし、それ以上に大切なのは“認知されやすい”立地であるということ。

来院患者の多い診療所の共通点は、「大通りに面している」ことではないでしょうか。大通りから一本入った路地裏などでは、広く認知されることはできません。従って、費用をかけて看板を出したり、広告を出したりという宣伝活動が必要となるのです。駅やバス停、スーパー、ショッピングモールのそばなど不特定多数が行き来する場所なら認知もされやすいですし、落ち着いた住宅地であっても学校や図書館、公民館のような公共施設のそばなら人目に止まりやすいでしょう。

近隣に住宅が多い

住宅地は、診療所の立地に最適です。とくに小さな子どもの来院が多い小児科や耳鼻咽喉科、皮膚科、高齢者が集まる内科などは、多くの患者を獲得できるはずです。住宅地での賃貸経営を検討していたが、次々と建売住宅が建ち、賃貸住宅が乱立し、すでに飽和状態で参入できずにいるという方にも、診療所経営はおすすめです。

医療施設経営が向いていない立地

それでは反対に、医療施設の経営に向いていない立地というのはどのような立地なのでしょうか。順番に見ていきましょう。

墓地・葬儀場が近い

病院ほどの重病患者はいないとしても、訪れる人は体に何らかの不調を抱えており、それによって心身が不安定になっている方がほとんどです。従って、墓地や葬儀場といった「死」を連想させる施設が近隣にあるというのは、診療所の立地として好ましくありません。

医療機関が近隣に多い

同じ診療科目の医療施設が近隣に集中していると、どうしても患者の奪い合いになってしまいます。収入減少による医療施設の倒産は、このような競争に負けたのが原因とも考えられます。クリニックモールの近くの立地も、同じ理由でおすすめできません。

医療施設経営の始め方

「所有地で診療所を経営したい」

このように考えたとしても、そう都合よく「この地域で開業したい」という医師と出会えるものではありません。まずは、医療施設の開業専門のコンサルティング会社に相談しましょう。開業を考えている医師もコンサルティング会社を利用しているケースが多いため、何らかの情報を得ることができるでしょう。ハウスメーカーのなかにも医療施設の開設支援を行っている会社があります。数社に声をかけて、気に入った会社に支援を依頼するとよいでしょう。

医療施設の経営方法は3種類

所有地を活用して医療施設の経営を行うには、3つの方法があります。

1.土地を貸す方式
2.土地と建物を貸す方式
3.リフォームして貸す方式

それぞれの特徴やメリット、デメリットについて説明していきます。

1.土地を貸す方式

借地契約を交わして土地を貸し、診療所は医師が自身の名義で建築します。賃料は国土交通省の不動産鑑定評価基準を参考に設定します。

(1)積算法
土地の基礎価格に期待利回りを乗じ、必要諸経費等を加算して賃料を求めます。

地代=更地価格×期待利回り+必要諸経費

基礎価格とは更地価格のことで、期待利回りは1回分の地代で土地購入額に対して得られるリターン割合の期待値のことです。必要諸経費等は、減価償却費や維持管理費、公租公課などの合計です。

(2)賃貸事例比較法
近隣で類似の取り引きが行われている場合に実際の賃料を相場として、個別の要因を加味しながら賃料を設定します。

(3)収益分析法
一般的な経営に基づく総収益を分析して、その土地が一定期間に生み出す純利益を試算し、これに必要諸経費等を加算して賃料を求めます。

なお、期間満了後は更地で土地の返却を受けます。

2.土地と建物を貸す方式

土地所有者が更地に診療所を建築し、土地と建物を一括で貸す「建て貸し」といわれる賃貸借契約です。建築費で初期投資が高額になる反面、土地だけを貸す場合に比べて賃料を高く設定できます。リースバック方式では医師が土地所有者に「建設協力金」を預け、土地所有者が「建設協力金」と自己資金で診療所を建築します。土地所有者は土地と建築した建物を医師に貸し、建設協力金の返済額を差し引いた残りの賃料を受け取ります。

3.リフォームして貸す方式

所有地に賃貸物件が建っている場合、その空きテナントを診療所として使用できるようリフォームし、医師と賃貸契約を結びます。土地代が高額な都市部では、テナントを利用する開業医が多く見られます。新築に比べて初期投資の負担が小さく、リフォームにかかった費用は家賃に上乗せして回収できるため、比較的ハードルの低い経営方式です。

ただし、医師にとっても開業や移転のハードルが低く、撤退される可能性の最も高い方式とも言えます。

医療施設経営のメリット

医療施設を経営することには、利回りのよさ以外にどのようなメリットがあるのでしょうか。順番に見ていきたいと思います。

地域貢献度が非常に高い

これから「2025年問題」を迎える超高齢社会の現代において、医院施設の経営は立派な社会貢献の1つと言えるでしょう。今や医療施設は高齢者のコミュニティーの場でもあります。人々の健康を守り、高齢者を見守る中核として、地域の活性化や資産価値の向上にも寄与できます。

また、このような形で地域や社会に貢献することが、土地所有者の社会的信用にもつながります。

初期費用は安く済む

賃貸住宅に比べて診療所は建築コストが安く済みます。アパートやマンションは、各戸にキッチンや浴室、洗面などの衛生機器を設置する必要があり、その分配管も複雑になるため、坪単価が高くなるのです。

開業を検討している医師の立場から見ても、目の前にすでに建物があり、思い立った時にすぐ開業できるというのはありがたいことでしょう。

節税効果が期待できる

自分で使用している土地に比べて貸家建付地は利用が制限されるため、相続税評価額を安く評価することができます。貸家建付地(かしやたてつけち)とは自己で所有している土地に建物を建て、第三者に貸している土地のこと。つまり、賃貸物件の立っている土地のことです。

貸家建付地の評価額は以下の計算式で算出します。

自用地としての価額-自用地としての価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合
※自用地とは自分で自由に利用できる土地のことを指します。

(1)借地権割合は路線価図や評価倍率表で確認します。
(2)借家権割合はすべて30%(2019年現在)。
(3)満室状態を100%とした入居の割合のこと。賃貸割合が高いと評価額が下がるので、相続税を抑えるためにはできるだけ空室を減らし、賃貸割合を高い状態にします。

実際に評価額を算定してみましょう。自用地の評価額が5,000万円、借地権割合70%と仮定します。

(自用地の評価額)5,000万円-(自用地の評価額)5,000万円×(借地権割合)70%×(借家権割合)30%×(賃貸割合)100%=(貸家建付地の評価額)3,950万円

自用地よりも貸家建付地の方が、相続性評価額が1,050万円安くなりました。また、小規模宅地等の特例に該当する場合には、評価額を50%あるいは80%に減額することができます。このほか、減価償却期間を短縮することでも節税が期待できます。

長期的な安定収入が期待できる

今後の日本において、医療施設は流行に左右されることのない、誰もが生きている限り必要とするものです。適切に経営していく限り、少なくともこの先40年は患者が減ることもなく、安定した経営を続けることができるでしょう。

医療施設経営のデメリット

当然ながら、医療施設経営も良いことばかりではありません。土地活用においてリスクやデメリットは重要なポイントですから、しっかり確認しておきましょう。

流動性が低い

医療施設は地域のコミュニティーの1つであり、経営がうまくいくほど地域住人との関係は強固になります。そうなると、その土地を活用して別のビジネスを始めたいと思っても、簡単に契約終了とはいきません。だからこそ長期的に安定収入を得やすいのですが、短期間で効率的に土地を運用したい方には不向きと言えるのかもしれません。

転用が難しい

特殊な施設だけに、一度医師に撤退されてしまうと次の借り手を見つけるのは至難の業です。万が一のことも考え、建物の設計の際にはできるだけ幅広い診療科目に対応できるような、可能であれば診療所以外のテナントとしても利用できるような無難な設計としたいところです。撤退のリスクを避けるため、事前調査は慎重に行いましょう。

まとめ

このように医療施設の経営は賃貸住宅経営に比べて初期費用を抑えられ、さまざまな付加価値のある土地活用と言えます。しかし、医療施設経営の成否は所有地の立地にかかっているといっても過言ではなく、場合によっては別の土地活用を検討した方がよいこともあるでしょう。

まずは土地活用のプロに相談してみてください。あなたの土地に最も適した土地活用を提案してくれるはずです。複数の会社に話を聞くことで、より多彩な提案を受けることができますから、「土地活用プラン一括請求」の利用をおすすめします。

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いしわた さとみ

監修いしわた さとみ

【資格】宅地建物取引士/2級建築士/既存住宅状況調査技術者/ホームステージャー

建築設計事務所、不動産会社、建設会社等での勤務を経て、現在は不動産・住宅・建設ライター、住宅営業、建設CADオペレーターとして活動。実家は建築屋。主婦で3児の母。

※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。

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