1件目が好調であっても慎重にリスク管理をしながら何かあった時にリカバーできるような成功を目指しましょう。
目次
2件目を所有する(複数所有する)メリット
【メリット①】収益が増える
【メリット②】資産が増える
【メリット③】リスク分散できる
エリアを分けて複数物件を所有していれば自然災害リスクの軽減にもつながりますし、複数物件を所有していれば稼働部屋数も増えるため、退去中や退去にともなう修繕期間中の家賃収入減をほかの物件の家賃収入でカバーすることもできます。
【メリット④】節税効果が上がる
「貸間、アパートについては、貸与することのできる独立した室数がおおむね10室以上であること」または「独立家屋の貸付については、おおむね5棟以上であること」といった条件のいずれかを満たした場合、事業規模とみなされます。
不動産投資が事業規模とみなされると、最大65万円の青色申告特別控除の適用を受けられるため、大きな節税効果が期待できます。
【メリット⑤】有利な融資を引ける可能性がある
より有利な条件を引き出すための交渉材料を得るために、ほかの金融機関にも合わせて相談されてみてもよいでしょう。
【メリット⑥】大家の経験が活かせる
それらの大家さんとしての経験すべてが2件目以降の運用にも生かすことができます。油断は禁物ですが、新たな投資商品にチャレンジするよりも、失敗しにくいといえるでしょう。
2件目を所有する(複数所有する)際の注意点
時間と労力の確保
もちろん、1件目で培った経験によって、軽減できる部分もあります。また、当初は自分で行おうと思っていた管理業務も、複数物件を所有するのであれば、管理会社に委託したいと考えるかもしれません。
複数物件の運用をするための時間と労力を確保するためにも、余裕のある投資計画を立て、キャッシュフローに問題がないかを確認することが大切です。その投資計画は、金融機関からどれくらいの融資を受けられるかによっても大きく変わります。
しかし1件目の実績によっては、信用が落ちている可能性もあります。現在所有している物件の運用状況を良好に保っておくことが、複数物件を所有するためにも重要なことであると心得ておきましょう。
1件目の成功で油断しない
そのうえで、金融機関から余裕のある融資を受けるためには、1件目の物件取得をした際のローンの残債をチェックしておくことも大切です。1件目の運用が好調で、ローン返済も順調に進んでいても、ローン残債が物件の担保価値を上回っている状態であると、金融機関から「債務超過」と言われて融資を受けられない可能性もあります。
物件の担保価値とローンの残債を比較し、融資を受けられるタイミングを確認しておくことも大切です。
不動産価値下落に注意する
物件を複数所有するということは、流動性リスクも高まります。出口戦略に、売却を考えている場合には不動産の価格動向にアンテナをはっておくことも大切です。
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2件目を検討するベストタイミングとは
1件目の経営が安定し残債が減ってきた時
不動産価値が下落している場合、担保評価が低くなっている可能性があるので、現在の担保価値よりもローン残債が下回っているかどうかを確認してみましょう。
1件目がデッドクロスを迎える時
デッドクロスとは、減価償却費をローンの元金返済額が上回ってしまっている状態のことを指します。減価償却費は、実際にお金がでていかない経費です。一方で、ローンの元金返済額は実際にお金がでていくものの、経費にならないものです。
元利均等返済のローンの場合、当初返済額において経費にできる金利割合が、経費にできない元本割合よりも多くなります。さらに減価償却費も経費に充てられるため、税務上の収益を押し下げることができます。
しかし、減価償却ができる期間には限りがあり、かつローンが後半に近づくにつれ、返済額において経費にできない元本割合の方が、経費にできる金利割合を上回るようになります。結果として、税務上の収益を押し下げることができないので、納税負担が増える上、経費にならない元金返済額は残るため、キャッシュフロー上では苦しい状態になってしまいます。
そのようなタイミングで新しく投資不動産を取得すれば、減価償却費や金利といった経費を増やして、キャッシュフローの改善を図ることができます。
1件目購入時の拡大戦略に沿って
2件目の物件を選ぶ時に考えておきたいこと
投資の目標を明確にする
いつまで不動産投資を継続するのか、何件まで物件を所有するのか、資産所有の目標額はいくらか、出口戦略はどう考えるのかなど、ライフプランに沿った大まかなプランを考えておき、行き当たりばったりの不動産投資にならないようにしましょう。
不動産投資は、ほかの投資に比べて見通しの立てやすい投資方法でもあります。本格的に不動産投資を広げていく前に、投資の目標や基準といった方向性を考えておくことで、諸所の決断においてブレることなく投資を継続することができるでしょう。
物件リスクを分散させる
エリアを分散させるといっても、あくまでも自分の知見があるエリアがよいでしょう。まったく知見のないエリアであれば、どのような賃貸ニーズがあるかを想定することもできません。
自己資金をできるだけストックする
物件取得用ではなく、購入後の運用に充てる自己資金のため、購入時にはその点も踏まえてシミュレーションできると良いです。

まとめ
キャッシュフローや資産状況、ローン返済などを確認しながら、みずからの描いたプランに基づいて、リスク管理をしながら計画的に不動産投資を進めていくことが求められます。
2件目の取得を考えるのであれば、事業主としての責任を持ち、1件目の成功に油断することなく、さらなる不動産投資の成功を目指していきましょう。
1件目が好調であっても慎重にリスク管理をしながら何かあった時にリカバーできるような成功を目指しましょう。
この記事の監修者

八木エミリー
【資格】証券外務員一種/2級FP技能士
新卒時に野村證券に入社、投資の勉強を始める。新人時にして営業成績東海地方1位を獲得。2016年より不動産を購入。現在では7棟を所有。2019年より独立系ファイナンシャルアドバイザーとして活動し主に富裕層向けに資産活用のアドバイスを行うほか、一部上場企業の社員向けセミナー講師としても活躍。またオンラインサロン「em会」を主宰し、金融知識の啓蒙に務める傍ら、地域活性事業や障害児支援など活動の幅を広げている。「今からはじめれば、よゆうで1億ためられます!」(ビジネス社)など執筆。
できればデッドクロスを迎える前に別物件で収益を立てられるよう、計画を持って進めていけるとなお良いと思います。