【後悔する前に…】マンション投資の5つの失敗事例から学ぶ成功の秘訣

2024.03.13更新

この記事の監修者

アユカワタカヲ

アユカワタカヲ

【資格】宅地建物取引士/AFP/J-REC公認 不動産コンサルタントなど

【後悔する前に…】マンション投資の5つの失敗事例から学ぶ成功の秘訣

これからマンション投資を始めたいけど失敗を心配されている方に、リスクや回避の方法などについて事例を挙げながらご紹介します。

この記事のポイント
  • マンション投資は危険なものではなく、知識がないまま始めることが危険なのです!
  • どの物件を購入すべきか?たくさんの不動産会社をまわりながら判断していきましょう。
  • マンション投資はチーム戦。信頼できる不動産会社など仲間を見つけることが成功への近道です。

目次

マンション投資を始めたら後悔する?!

最近、マンション投資の広告が掲載されたり、本がたくさん発売されたりしていますが、具体的なリスクについて踏み込んだところまで書かれたものは多くありません。また、マンション投資セミナーに参加しても、リスクについて深く聞くことができない場合もあります。

実際、マンション投資で失敗している人はいますが、成功している人がいるのも事実です。成功者と失敗者の違いはなにかといえば、「マンション投資のリスクの対処法」を知っているかどうか、ということ。

トラブルが発生しても「そのリスクがいつか起こることを想定し、対処法を準備している」人は、リスクを克服して投資を安定させます。一方で、それを知らない人は、お手上げ状態になってしまいます。

少々不安にさせてしまったかもしれませんが、マンション投資は、株やFXなどの投資と違いリスクを回避するための手を打つことができ、「やり方」を間違えなければ誰が始めても確実に収入を得ることが可能な投資法です。いずれのリスクも理解し、心の余裕を持って対処することで、充分に克服することが可能になります。

マンション投資とは

マンション投資とは、金融機関から多額の融資を受けておこなう規模の大きな投資です。マンションの一室やアパート1棟といった不動産物件を購入し、第三者に貸し出して家賃収入を得る仕組みとなっています。定期的な家賃収入(インカムゲイン)のほか、不動産売却時の売却益(キャピタルゲイン)を得られることもあります。

マンション投資で失敗するとはどういうこと?

マンション投資をする上で失敗とは、何をさすのか。「長期的に見て赤字になった」「思うような節税対策ができなかった」などさまざまありますが、根本的な失敗の原因は「買う物件を間違えた」ということに尽きるでしょう。

物件を購入する場合は自分にとって良い物件を買わなければいけませんが、なぜ間違って買ってしまうのか。それは「目標が定まってないから」です。

自分の目標がしっかり定まっていれば、その目標を達成するための正しい物件を購入することができるでしょう。しかし、目標が定まっていない場合は正しくない物件の購入につながる可能性が高くなり失敗することになってしまうのです。

では、「目標」とは何をさすのでしょうか?それは、「何年後にいくらの家賃収入が欲しいか?」という質問に答えられるかどうかです。以下、目標ごとに具体例を挙げていきます。

目標①「5年後に毎月5万円のキャッシュフローが欲しい」

こういう方は、区分マンションを購入することで達成できるでしょう。5年かけて残債を減らして、5年後に月々5万円のキャッシュフローを得て、年金の足しにするというイメージになります。

こういう方が一棟ものの物件を購入すると、高額の収入を得るメリットもありますが、失敗のリスクも高まるので当初の目標とは違ったということになってしまいます。

目標➁「1年後に毎月20万円のキャッシュフローが欲しい」

こういう方は、一棟ものマンションが必要になります。この段階で新築のワンルームマンションを購入するのは間違いです。そのため、マンション投資に関する知識を学んで、1年後に一棟もののマンションを買うことで、毎月20万円のキャッシュフローを得ることができます。

目標③「10年後にFIREを達成したい」

こういう方は、かなりアグレッシブにマンション投資をやっていかなければいけません。どんどん知識を増やして、どんどん一棟ものの物件を購入して10年後のセミリタイアを目指しましょう。

つまり、「どんな目標に向かって、どんな物件を買うか」。何も考えずに物件を購入すると、当初、思い描いていたこととは違った結果になり、「マンション投資に失敗した」ということになります。

マンション投資の5つの失敗事例と原因

それでは、マンション投資の失敗事例としてどんなものがあるのか?その事例と原因を紹介していきます。

失敗事例①「新築の物件を購入したのに利益を得ることができなかった」

新築区分マンションは、「綺麗で安心」「フルローンだから始めやすい」「やってる人も多い」という理由で、始める方も多いと思います。ところが、数年後に「失敗した」「利益が得られない」と気づく方は後を絶ちません。

もちろん新築の方が物件のスペックもいいですし、住む人も新築の方が綺麗でいいですよね。ですが、新築は金額が高いんです。

我々はマンション投資をやっていく上では、できるだけ初期費用を抑えることが大切で、その結果高い投資効率の運用ができるようになります。

また、新築物件は購入した時点で物件価格がグッとさがります。購入当時は新築ということで、高額な家賃をつけることもできますが、ひとたび退去が出れば高確率で家賃は下落

そして、築1年と築10年では物件価格はそこまで差がありません。そのため、新築マンション投資で失敗してしまう人が後を絶たないのです。なお、初心者の方は築浅の中古物件の方が失敗するリスクが下がります。

失敗事例②「初めて行った不動産セミナーで物件を購入して理想と違っていた」

初めて行った不動産投資セミナーで、営業マンの言葉に促されてそのまま物件を購入。ところが、しばらくして自分が思い描いた計画とまったく違う事態になってしまったという方も多く見られます。不動産投資セミナーに1度しか参加していないにも関わらず、その場で物件を購入するということはとても危険です。

もちろん、セミナーを開催している不動産会社はそれぞれいい会社だとは思いますが、不動産会社は自社が持っている物件を売りたいわけです。

当然ながら、新築区分を販売している会社は新築区分を、中古ワンルームマンションを販売している会社は中古ワンルームマンションを、一棟ものを販売する会社は一棟ものの物件を勧めます。そのため、たくさんの不動産会社をまわり、自分にとって「どの物件が適しているのか」ということを判断しましょう。

失敗事例③「思っていた節税効果が得られなかった」

マンション投資をする際によく目にするのが「節税効果がある」という言葉。その言葉を鵜呑みにして、思ったよりも節税効果を得ることができなかったという方は少なくありません。

なぜ、そのようなことが起きてしまうのか。実は、マンション投資で高い節税効果を実現するためには、「減価償却期間が短く、減価償却費がとれる物件を購入すること」「所得税率が高い人が購入すること」という条件が必須になります。

課税所得が900万円を超えてくると所得税・住民税率は約33%となり、譲渡税率との差が大きくなるため節税目的でマンション投資をする意味が出てくるのです。

たとえば、年収3,000万円の方が、数年ごとに1棟ずつ新築マンションを購入すれば、節税対策になりますが、年収900万円以下のサラリーマンの方は、所得税・住民税率と譲渡税率の差を大きくできないため、実際に減らせる税金額とマンション投資をすることのリスクが見合っていません。

そのため、そういう方は節税目的でのマンション投資は考えない方がいいでしょう。

失敗事例④「何もせずにほったらかしていたら収入が得られなかった」

マンション投資をする際に、よく見かける謳い文句が「何もしなくても収入が入ってくる」という言葉。確かに、中古のワンルームマンションはほったらかしにできます。ところが、20年、30年のローン組んで賃貸経営をする間は必ず何かが起きます。新型コロナウイルスの蔓延が良い例でしょう。

たとえば、大学の近くにある物件で、毎年4月になると入居希望者が殺到する人気物件だったのにも関わらず、新型コロナの影響でリモート授業になり入居希望者がいなくなってしまったり、地方でなかなか入居者が決まらない物件だったのにも関わらず、ネット環境などを整備することで、在宅ワークをする方に人気の物件になったりなど。

マンション投資を始めるということは賃貸経営を始めるということです。常に入居者を確保しておくためには、世の中の動きにアンテナを張り巡らせておかなければなりません。

失敗事例⑤「地方物件を現地に行かずに購入したら利益を得ることができなかった」

たとえば、まったく土地勘のない三重県内の物件を購入したとしましょう。購入から数年経っているにもかかわらず、一度も実際に物件を見たことがない。

ただ利回りがいいからそのままにしていたら、8部屋中4部屋が空室のままで、思ったよりも利益を得ることができなかった…というケース。

確かに、地方の物件は利回りが高い傾向にあります。上記例の場合、仮に利回りが高いということで収支がプラスになっていたとしても、実際に物件を見に行き、空室対策をすればさらに利益を得られる可能性があります。

また、現在の入居者がいつまで入居してくれるかも分かりません。自分の物件の魅力を現地に行って確認しなければ、現状でプラスになっていても想定通りの利益を得られず、失敗してしまう可能性が高まってしまうのです。

マンション投資の成功の秘訣|失敗を防ぐポイント

マンション投資をするうえで失敗しないためのポイントは3つあります。

【ポイント1】目標を明確にする

あなたのマンション投資における目標を立ててください。目標とは具体的な数字です。その具体的な数字から、あなた自身の投資ストーリーを組み立て、一歩一歩確実に前に進んでください。

今後日本の経済状況が変わることも、あなた自身の生活環境が変わることもあるでしょう。その都度、その投資ストーリーを見直し、時代とご自身にあった一歩を踏みしめてください。決して立ち止まってはいけません。1日1センチでもいいので貪欲に目標までの道を進んでいきましょう。

マンション投資で月額50万円の不労収入を得たい、月額100万円を得て脱サラしたい。そういった具体的な目標数字を定めることで、失敗しないマンション投資をすることができます。

【ポイント2】チームを作る!

マンション投資は個人戦だと思われがちですが、実はチーム戦です。まず最大のチームメイトは、「奥様」「ご主人」「恋人」です。あなたの身近な方に、マンション投資を理解してもらい、一緒に戦うつもりで臨みましょう。

「妻には内緒で不動産を購入した」「旦那に内緒で資産〇億円」という方がいらっしゃいますが、私はお勧めしません。今後、あなたの大切な方に連帯保証人になってもらう可能性もあります。

1人で考えるのではなく常に2人で考えていけば、1人では気づけないことにも気づけるでしょう。それだけでも大きなリスクヘッジです。

また、不動産業者はあなたの最大のパートナーであり、分身です。物件を探したり、売主との価格交渉を代行してくれたりする最強の代理人です。あなたにとって最強の担当者を、1人でも多く見つけましょう。

彼らの存在があなたにキャッシュフローをもたらすのです。利益を独占しようという考えを持たず、Win-Winの関係をめざしてください。

【ポイント3】積極的に学ぶ

マンション投資にあたっては、学ぶ事が非常に大切です。区分マンションであれば、まったく知識がなくても運次第でうまく行く場合もあるでしょう。しかし、今後時間が経って、投資規模が大きくなるにつれて知識が要求されます。

少しずつで構わないので、不動産の知識を増やしていってください。マンション投資の最大のリスクヘッジは「知識」です。「知識」があれば、トラブルを解消していくことができます。

たとえば、宅地建物取引士の知識。資格を取れとまでは言いませんが、ある程度の宅建の知識を持っていたほうがいいでしょう。知識を持つことで、業者と対等に会話ができるようになります。

また、ファイナンスの知識も必要です。ファイナンシャルプランナー3級程度の知識はあった方がいいでしょう。いずれ法人化した場合は経理の知識も必要になり、財務諸表を読む必要性が出てきます。

もちろん、初心者の方はいますぐに、これらのことを学ぶ必要はありません。ゆっくりご自身のペースで吸収するようにしてください。何より、勉強しようという気持ちを持つことが大切です。

マンション投資のいいところは、「習うより慣れろ」ということが可能な点。実際に物件を手にして、実体験の中で知識をつけていくことができるのです。
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マンション投資初心者におすすめの物件は中古区分マンション

マンション投資にはさまざまな物件があります。「中古区分マンション」「新築区分マンション」「新築一棟マンション」「中古一棟マンション」。

その他にも「戸建て」「海外不動産投資」などです。結論から言うと、なかでも「中古区分マンション」がおすすめです。その理由を5つ説明します。

知識・自己資金がなくても始められる

今は、中古区分マンションのセミナーなどがたくさん開かれています。その不動産投資セミナーに参加すれば、まったく知識や自己資金がなくても簡単に始めることが可能です。

最初は毎月数千円のキャッシュフローだが、将来家賃収入をしっかり得られる

たとえば、都内の中古区分マンションを購入するとキャッシュフローは数千円、固定資産税を払ったらほとんど利益はゼロ、もしくはマイナスになるケースもあるでしょう。しかし、徐々に残債が減っていき、最終的には毎月の家賃がそのまま全部入ってきます。

生命保険の代わりになる

マンション投資で金融機関から融資を受けると、団体信用生命保険に入らなければなりません。これは、もしもあなたが亡くなった場合、ローンの残債が精算されるという保険です。その時あなたの遺族は残債のない中古区分マンションを得ることができます。 

空室リスクを抑えられる

マンション投資の最大のリスクは空室です。空室が発生すると、当然ですが家賃収入を得ることができません。では、なぜ中古区分マンションだと空室リスクを抑えられるのか。

それは「いいロケーションの物件を手に入れやすい」ためです。一棟ものでいいロケーションの物件を購入しようとすると、購入費用は高額になります。

一方、中古区分マンションであれば、価格を抑えて購入することが可能です。いいロケーションの物件を手に入れることができれば、それだけ空室リスクを抑えることが可能になります。

将来のステップとしておすすめ

最初は知識がなくともとりあえずやってみる。そして、やりながら始めると知識がないという事実に気づく…。中古区分マンション投資ならリスクも少なく始められるので、実践を踏みながら知識をつけていくことができます。

知識を得た後には、多少リスクが高めの一棟もののマンションや新築マンションなど、多くの収益を得られる物件の購入も良いでしょう。中古区分マンション投資で得た知識をもとに、リスクが高めの投資も失敗を回避しながら行うことができるようになるはずです。

まとめ

この記事でご紹介したとおり、マンション投資は失敗することもありますが、ポイントを押さえれば、その確率を低くすることができます。起こりうるリスクを想定して徹底的に考え、リスクヘッジして投資をしていくことが大切です。しかし、大きな「夢」を持つことも大切です。その「夢」こそがあなたに大きなパワーを与えてくれます。

「どんな物件が欲しいのか」「どれぐらいの家賃収入が欲しいのか」「どんな人生を送りたいのか」ということをしっかり考えて、これからマンション投資をスタートさせるあなたには、ぜひ大きな「夢」を持って始めていただきたいと思います。実際にマンション投資を始める際は、この記事を何度も見返して失敗しないマンション投資を目指してください。

あらゆる失敗事例からリスク回避策を学び、
あなたのマンション投資を成功させましょう!

この記事の監修者

アユカワタカヲ

アユカワタカヲ

【資格】宅地建物取引士/AFP/J-REC公認 不動産コンサルタントなど

2010年、世田谷区内の中古区分ワンルームマンション購入から不動産投資をスタート。2022年3月現在、区分・一棟・戸建て・日本・海外…と幅広く不動産賃貸業を営む。現在は総合マネープロデューサーとして、人生におけるマネーリテラシーの重要性をメディアやセミナーなどで伝えている。年間のセミナー登壇数は300本を超える。「満室バンザイ」(平成出版)、「不動産はあなたの人生を変えてくれる魔法使い 女性の願いを叶えてくれる最幸マイホーム購入術」(ごきげんビジネス出版)など執筆。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
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