【初心者必見】不動産投資の始め方7ステップ|失敗しないためのセルフチェック付き

2024.03.12更新

この記事の監修者

八木エミリー

八木エミリー

証券外務員一種/2級FP技能士

【初心者必見】不動産投資の始め方7ステップ|失敗しないためのセルフチェック付き

「不動産投資ってなんだか難しそう」「失敗が怖い」と迷っている人に、不動産投資の始め方を流れに沿ってわかりやすく解説します。

この記事のポイント
  • 不動産投資=不動産賃貸業。投資手法の1つであり、事業の1つでもあることを理解しておきましょう。
  • 不動産投資を始める前にまずは勉強を。知識を身に付けることはリスク回避にもつながります。
  • 購入すべき物件は目的によって変わるもの。「何のために不動産投資を始めるのか」を考えておくことが大切です。

目次

あなたは不動産投資を始めても大丈夫?3つのセルフチェック!

不動産投資は、事業性が強い、初期費用が高額になりやすいといった特徴から、失敗すると人生に大きな影響を及ぼす可能性があります。まずは、あなたが不動産投資を始めても問題ないか、3つのセルフチェックで確認してみましょう。

【チェック1】不動産投資=不動産賃貸業であることを理解している

不動産投資は投資手法の1つですが、同時に不動産賃貸業という「事業」の1つでもあります。たとえば、不動産投資家の収入である家賃収入。これを得るためには、入居者を募集して空室を作らないように工夫する必要があります。そのためには、以下のような対策を講じます。

・賃貸需要がある地域の物件を購入する
・競合物件の中から選ばれるための設備投資やリフォーム
・入居者に長く入居してもらえるように管理体制を徹底する

つまり、集客をして新規顧客(入居者)を獲得し、お得意さまになってもらう(長く入居してもらう)ことが安定した収入につながる仕組みです。不動産投資を始める際は、「不動産賃貸業を営む」ということを理解しておきましょう

【チェック2】資金の準備はできている(もしくは借り入れ可能) 

金融機関から融資を受ける予定の人でも、不動産投資を始めるためには自己資金が必要です。不動産投資に必要な自己資金の目安は、物件価格の20~30%程度と言われることがあります

たとえば、1,000万円の不動産を購入する際に必要な自己資金は、200万円~300万円となります。ただし、必要な自己資金は購入する不動産や融資額などによって異なるため、あくまでも目安です。不動産投資を始めるために自己資金が必要な理由は、主に以下の3つです。

・諸費用がかかる
諸費用とは、不動産会社に支払う仲介手数料や金融機関へ支払う事務手数料、各種税金など物件を購入するにあたってかかる費用です。これらは一般的に現金で支払うため、自己資金として準備しておく必要があります。

・突発的な支出を要する場合がある
不動産投資では、物件の設備が故障して突発的に修繕費用がかかる場合があります。また、入居者に家賃を滞納されることもあるかもしれません。そのような時に手持ちの現金がないと、ローンの返済が滞り、ローン破綻をしてしまう可能性があります。さまざまなリスクに備えるために、自己資金に余裕を持たせておくことが大切です

・不動産は流動性が低い
株式のようにすぐに換金できる金融資産とは異なり、不動産を現金化するには数か月以上かかることもあります。すぐに現金が必要になった場合に備えて、自己資金を準備しておきましょう。

【チェック3】不動産投資で何を実現したいかが見えている

不動産投資を始める際、目的を明確にしておくことも大切です。なぜなら、不動産投資で何を実現したいかによって、投資スタイルや購入すべき不動産が異なるためです。以下の2つを例に挙げるなら、前者の場合は事業規模で大きな資産を築く必要がありますが、後者の場合は区分マンションなど、小さな規模でも実現できる可能性があります。

・早期退職を目指して、家賃収入のみで生活できるだけの資産を形成したい人
・毎月数万円だけ給与所得以外の収入源が欲しい人

「何のために不動産投資を始めるのか」によって始め方が異なるため、まだ考えていない人は一度考えてみてくださいね。

チェック項目を確認したら不動産投資を始める流れをおさえておこう!

以上のチェック項目を確認したところで、不動産投資を始める流れをおさえましょう。不動産投資の始め方は、順番を間違えると大きな失敗をするリスクがあります。必ず、次の章から解説するステップに沿って実践してみてください!

【ステップ1】不動産の勉強をする

不動産投資を始める際に最も大切なことは、不動産投資の勉強をすることです不動産投資で失敗する人の多くは、「知らなかったこと」が原因です。このステップを省略して次に進んでしまうと失敗する可能性も高くなるため、必ず不動産投資に対する理解を深めてから次の行動に移りましょう。

不動産投資の全体像を掴むためには、書籍での勉強がおすすめです。全体像を確認できたら、複数のセミナーに参加して、より実践的な情報を集めましょう。セミナーに参加すると、不動産投資家や不動産会社などから、書籍では得られない、具体的かつ最新の情報を得られる可能性があります。

なお、1つのセミナーだけでは偏った知識が身についてしまう場合があるため、複数のセミナーに参加して、さまざまな角度から情報を得るとよいでしょう。セミナーの講師に質問をすることで不安や疑問を解消できたり、不動産投資家仲間ができたり、モチベーションアップにもつながります。

また、不動産投資の知識を身に付けることはリスク回避にもつながるため、積極的に情報収集を行いましょう

身につけておきたい最低限の基礎知識

ここでは、不動産投資を始める人が身につけておきたい最低限の基礎知識について解説します。知っておくと不動産投資に役立つ用語を厳選したので参考ください。

利回り

利回りとは、投資した金額に対して得られる利益の割合で、物件がどれだけの儲けを出しているかの目安です。不動産投資でよく使われる利回りには、表面利回りと実質利回りがあり、パーセンテージで表します。

表面利回り(%)=満室時の年間家賃収入÷物件価格×100
実質利回り(%)=(実際の年間家賃収入-年間経費)÷物件価格×100

インカムゲイン・キャピタルゲイン

インカムゲインは資産を保有中に得られる利益(家賃収入)、キャピタルゲインは購入価格と売却価格の差益です。

レバレッジ効果

てこの原理のこと。不動産投資では、少ない自己資金とローンの借り入れを利用して、自己資金のみで投資するよりも大きな利益を得ることです。資産を効率的に増やすための手法として用いられます。

キャッシュフロー

家賃収入から経費を差し引いて手元に残ったお金のことです。不動産投資では、キャッシュフローを意識すると赤字経営のリスクを抑えられます。とくに、固定資産税の支払いも終わった税引き後キャッシュフローを意識するようにしましょう

不動産投資の種類

不動産投資には、以下の種類があります。対象物件によって特徴が異なるため、検討している物件の特徴についても理解を深めることが大切です。

・築年数による種類(新築or中古)
・不動産の区分による種類(一棟、区分所有、一戸建て、シェアハウスなど)

減価償却費

建物の価値が目減りした分を帳簿に計上する際の勘定科目です。不動産のように高額な資産は、一度に経費計上せずに一定の期間に分けて計上します。減価償却費は、実際に支出がないのに経費として計上できる、不動産投資家にとって便利な経費の1つです
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【ステップ2】投資金額や目標を決める

ステップ2では、不動産投資に関する知識を深める中で明確にできた、あなたなりの目的を基に、以下のような目標や投資金額を決めましょう。

・不動産投資に投入できる自己資金はいくらか
・不動産投資で得たい目標の手取り額
・目標は何年後に達成したいのか

ここで言う自己資金とは、現在の預貯金から諸費用や緊急生活費、突発的な修繕費用などを差し引いた余裕資金のことです。また、どれくらいのローンを組めるのかを確認しておくと、不動産会社とのやり取りがスムーズになるでしょう

ただし、実際の資金計画は対象の不動産や借り入れ先の金融機関などで大きく異なります。具体的に検討する際は、不動産会社やファイナンシャルプランナーといった専門家に相談することをおすすめします。

【ステップ3】土地や物件を探す

投資金額や目標が決まったら、いよいよ土地や物件を探すステップです。物件を探す方法は複数ありますが、ポータルサイトを利用すると効率よくチェックできるでしょう。

ただし、不動産の情報は、ポータルサイトに掲載されているものがすべてではありません。たとえば、売主から売却の相談を受けた不動産会社が有益な情報を持っていることもあります。

セミナー、大家の会と言った勉強会を通して不動産業界に精通している人との人脈を築いておくと、お得な情報を得られる可能性があるでしょう。信頼できる不動産業者を探すことができれば、あなたの心強いパートナーになります。そのような不動産業者に出会うために、ステップ3では積極的に行動することが大切です
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不動産投資の物件選定は単純な利回りだけで判断できるものではなく、さまざまな条件を鑑みる必要があり、投資初心者にはややハードルが高く感じられるかもしれません。「RENOSY不動産投資」は、物件情報を独自のデータベースに蓄積し、投資価値の高い物件をAIを使って効率よく厳選し、提案してくれるサービスを提供しています。

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【ステップ4】ローン審査を受ける

金融機関から融資を受けるためには、ローン審査に通過する必要があります。審査項目は金融機関によって異なりますが、一般的なポイントは以下のとおりです。

・物件の資産価値(融資額に見合った価値があるか)
・契約者の属性(年収、借り入れ状況など)
・物件の収益性(融資期間、融資額に合った収益を得られるか)

第1章のセルフチェックでは、不動産投資は不動産賃貸業だとお伝えしました。不動産投資ローンは住宅ローンとは異なり事業性が強いため、金融機関もその点を考慮して融資する傾向にあります。

自己資金に余裕があれば金融機関が安心して融資をしてくれる可能性があるため、このステップまでに十分な自己資金を準備しておきましょう

【ステップ5】物件を購入する

購入したい物件が決まったら、買主と不動産売買契約を締結し、物件の引き渡しとなります。不動産を購入する際のステップは、以下の5つです。

STEP1:物件の決定・申し込み
STEP2:不動産会社から重要事項説明を受ける
STEP3:不動産売買契約の締結・不動産投資ローン本審査
STEP4:不動産投資ローンの契約(金銭消費貸借契約・金消契約)
STEP5:引き渡し

ステップ5は、不動産を購入するための重要なステップです。売買契約の流れを確認するだけでなく、不動産売買契約書や金銭消費貸借契約書の内容についても理解を深めておくとよいでしょう。以下、各契約書のポイントをまとめています。

不動産売買契約書

・購入する物件の概要
・売買代金や支払日など取り引きの条件
・引き渡しの時期
・手付解除
・ローン特約 など

手付解除とは、諸事情により契約を解除せざるを得なくなった場合、手付金によって解除できる旨の取り決めです。手付金とは、売買契約を締結する際に買主が売主に支払うお金です。

手付解除の取り決めをする場合、買主が支払った手付金を放棄することで契約を解除できる場合があります。ただし、契約解除できるのは、相手方が契約の履行に着手するまでです

ローン特約とは、審査に通過できなかったなど買主に責任がないにも関わらず融資を受けられなかった場合の取り決めです。この特約によって、買主が無条件で契約を解除できる場合があります

金銭消費貸借契約書

・融資の条件(借入金額、利率、返済期日など)
・返済が滞った場合の取り決め など

不動産投資ローンを契約する際、借り入れ内容を理解することも大切ですが、「期限の利益の喪失」について理解しておくとローン破綻のリスクを回避できるでしょう。期限の利益とは、融資を受ける人が分割払いを認められていることです。金融機関との契約時に定めた条件どおりに返済することで、期限の利益が認められます。

しかし、家賃収入を得られないなどを理由に、決められた条件どおりに返済できなくなると、期限の利益を失い、一括返済を求められます。金融機関からの督促を無視し続けると、このような事態に陥ってしまうため、返済が厳しいと思った段階ですぐに金融機関へ相談することが大切です

【ステップ6】管理会社を選ぶ

物件の管理方法は、「自分で管理する」か「管理会社に管理を委託する」かのどちらかになります。管理会社に委託する場合は管理委託料がかかりますが、入居者の管理や家賃滞納者への対応、清掃業務などをまかせることができます。

忙しい会社員にもおすすめの方法です。管理委託手数料は目安で家賃の5~10%程度ですが、業務内容や依頼先によって異なります管理会社を選定する際は、複数社を比較するとよいでしょう

また、不動産事業には賃貸/売買仲介、管理などさまざまな事業があり、それぞれで異なるノウハウが必要です。管理を委託する管理会社が必ずしも入居付け(賃貸仲介)も得意とは限らないため、一括でまかせるかどうかは慎重に判断することが大切です。

管理会社を選ぶ際のポイント

・コミュニケーションを円滑に取れるか(素早さ、対応のていねいさ)
・業務内容や費用は具体的に示されているか
・賃貸仲介も行っているか(物件がある地域での実績があるか)
・対象の物件と同じような種類・地域での管理実績があるか

【ステップ7】運用開始する

管理会社が決まったら、いよいよ運用開始です。ここでは、運用時に管理会社との間で起こりやすいトラブルについて紹介します。不動産投資家と管理会社の間で起こりやすいトラブルには、以下のような業務内容や費用に関するものがあります。

・希望している業務を適切に遂行してもらえない
・家賃収入から不明な費用が差し引かれている
・家賃収入が入金されるまでに時間がかかる

管理会社に任せきりでは最初に定めた目標を達成できなくなることもあるためみずから行動することが大切です

不動産投資は7つのステップに沿って進めよう

不動産投資を始める際は、これまでに紹介した7つのステップに沿って進めることが重要です。ポータルサイトを見ていると、魅力的な物件が目に入ることもあると思います。

しかし、知識を得る前に不動産を購入してしまうと、大きな失敗の原因になりかねません。順番を入れ替えずに、最初からていねいに進めていくことで失敗を防げるでしょう。

まとめ

不動産投資を始める人が最初に行うことは、「不動産投資の勉強」です。不動産投資に失敗しないための重要なステップになるので、書籍やセミナーを通して知識を深めてくださいね。

また、不動産投資で失敗しないためには、最初だけでなく継続的に勉強を続けることも大切です。継続的に学び、実践していくことで安定して家賃収入を得られる不動産投資家に成長します。あなたも今日から不動産投資家へのスタートを切ってみてはいかがでしょうか。

不動産投資を始めるなら、
ステップに沿って準備を進めましょう!

この記事の監修者

八木エミリー

八木エミリー

証券外務員一種/2級FP技能士

新卒時に野村證券に入社。新人時に営業成績東海地方1位を獲得。2016年より不動産を購入。現在7棟を所有。2019年より独立系ファイナンシャルアドバイザーとして主に富裕層向けに資産活用のアドバイスを行うほか、一部上場企業の社員向けセミナー講師としても活躍。オンラインサロン「em会」にて金融知識の啓蒙に務める傍ら、地域活性事業など活動も行う。東京駅に近いバイリンガルスクール「WONDER KIDS BILINGUAL PREP SCHOOL」オーナー。「元証券ウーマンが不動産投資で7億円」など執筆。

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