- 不動産投資=不動産賃貸業。投資手法の1つであり、事業の1つでもあることを理解しておきましょう。
- 不動産投資を始める前にまずは勉強を。知識を身に付けることはリスク回避にもつながります。
- 購入すべき物件は目的によって変わるもの。「何のために不動産投資を始めるのか」を考えておくことが大切です。
目次
あなたは不動産投資を始めても大丈夫?3つのセルフチェック!
【チェック1】不動産投資=不動産賃貸業であることを理解している
つまり、集客をして新規顧客(入居者)を獲得し、お得意さまになってもらう(長く入居してもらう)ことが安定した収入につながる仕組みです。不動産投資を始める際は、「不動産賃貸業を営む」ということを理解しておきましょう。
【チェック2】資金の準備はできている(もしくは借り入れ可能)
たとえば、1,000万円の不動産を購入する際に必要な自己資金は、200万円~300万円となります。ただし、必要な自己資金は購入する不動産や融資額などによって異なるため、あくまでも目安です。不動産投資を始めるために自己資金が必要な理由は、主に以下の3つです。
【チェック3】不動産投資で何を実現したいかが見えている
「何のために不動産投資を始めるのか」によって始め方が異なるため、まだ考えていない人は一度考えてみてくださいね。
チェック項目を確認したら不動産投資を始める流れをおさえておこう!
【ステップ1】不動産の勉強をする
不動産投資の全体像を掴むためには、書籍での勉強がおすすめです。全体像を確認できたら、複数のセミナーに参加して、より実践的な情報を集めましょう。セミナーに参加すると、不動産投資家や不動産会社などから、書籍では得られない、具体的かつ最新の情報を得られる可能性があります。
なお、1つのセミナーだけでは偏った知識が身についてしまう場合があるため、複数のセミナーに参加して、さまざまな角度から情報を得るとよいでしょう。セミナーの講師に質問をすることで不安や疑問を解消できたり、不動産投資家仲間ができたり、モチベーションアップにもつながります。
また、不動産投資の知識を身に付けることはリスク回避にもつながるため、積極的に情報収集を行いましょう。
身につけておきたい最低限の基礎知識
利回り
インカムゲイン・キャピタルゲイン
レバレッジ効果
キャッシュフロー
不動産投資の種類
減価償却費
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【ステップ2】投資金額や目標を決める
ここで言う自己資金とは、現在の預貯金から諸費用や緊急生活費、突発的な修繕費用などを差し引いた余裕資金のことです。また、どれくらいのローンを組めるのかを確認しておくと、不動産会社とのやり取りがスムーズになるでしょう。
ただし、実際の資金計画は対象の不動産や借り入れ先の金融機関などで大きく異なります。具体的に検討する際は、不動産会社やファイナンシャルプランナーといった専門家に相談することをおすすめします。
【ステップ3】土地や物件を探す
ただし、不動産の情報は、ポータルサイトに掲載されているものがすべてではありません。たとえば、売主から売却の相談を受けた不動産会社が有益な情報を持っていることもあります。
セミナー、大家の会と言った勉強会を通して不動産業界に精通している人との人脈を築いておくと、お得な情報を得られる可能性があるでしょう。信頼できる不動産業者を探すことができれば、あなたの心強いパートナーになります。そのような不動産業者に出会うために、ステップ3では積極的に行動することが大切です。
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【ステップ4】ローン審査を受ける
第1章のセルフチェックでは、不動産投資は不動産賃貸業だとお伝えしました。不動産投資ローンは住宅ローンとは異なり事業性が強いため、金融機関もその点を考慮して融資する傾向にあります。
自己資金に余裕があれば金融機関が安心して融資をしてくれる可能性があるため、このステップまでに十分な自己資金を準備しておきましょう。
【ステップ5】物件を購入する
STEP1:物件の決定・申し込み
STEP2:不動産会社から重要事項説明を受ける
STEP3:不動産売買契約の締結・不動産投資ローン本審査
STEP4:不動産投資ローンの契約(金銭消費貸借契約・金消契約)
STEP5:引き渡し
ステップ5は、不動産を購入するための重要なステップです。売買契約の流れを確認するだけでなく、不動産売買契約書や金銭消費貸借契約書の内容についても理解を深めておくとよいでしょう。以下、各契約書のポイントをまとめています。
不動産売買契約書
・売買代金や支払日など取り引きの条件
・引き渡しの時期
・手付解除
・ローン特約 など
手付解除とは、諸事情により契約を解除せざるを得なくなった場合、手付金によって解除できる旨の取り決めです。手付金とは、売買契約を締結する際に買主が売主に支払うお金です。
手付解除の取り決めをする場合、買主が支払った手付金を放棄することで契約を解除できる場合があります。ただし、契約解除できるのは、相手方が契約の履行に着手するまでです。
ローン特約とは、審査に通過できなかったなど買主に責任がないにも関わらず融資を受けられなかった場合の取り決めです。この特約によって、買主が無条件で契約を解除できる場合があります。
金銭消費貸借契約書
・返済が滞った場合の取り決め など
不動産投資ローンを契約する際、借り入れ内容を理解することも大切ですが、「期限の利益の喪失」について理解しておくとローン破綻のリスクを回避できるでしょう。期限の利益とは、融資を受ける人が分割払いを認められていることです。金融機関との契約時に定めた条件どおりに返済することで、期限の利益が認められます。
しかし、家賃収入を得られないなどを理由に、決められた条件どおりに返済できなくなると、期限の利益を失い、一括返済を求められます。金融機関からの督促を無視し続けると、このような事態に陥ってしまうため、返済が厳しいと思った段階ですぐに金融機関へ相談することが大切です。
【ステップ6】管理会社を選ぶ
忙しい会社員にもおすすめの方法です。管理委託手数料は目安で家賃の5~10%程度ですが、業務内容や依頼先によって異なります。管理会社を選定する際は、複数社を比較するとよいでしょう。
また、不動産事業には賃貸/売買仲介、管理などさまざまな事業があり、それぞれで異なるノウハウが必要です。管理を委託する管理会社が必ずしも入居付け(賃貸仲介)も得意とは限らないため、一括でまかせるかどうかは慎重に判断することが大切です。
管理会社を選ぶ際のポイント
・業務内容や費用は具体的に示されているか
・賃貸仲介も行っているか(物件がある地域での実績があるか)
・対象の物件と同じような種類・地域での管理実績があるか
【ステップ7】運用開始する
管理会社に任せきりでは最初に定めた目標を達成できなくなることもあるため、みずから行動することが大切です。
不動産投資は7つのステップに沿って進めよう
しかし、知識を得る前に不動産を購入してしまうと、大きな失敗の原因になりかねません。順番を入れ替えずに、最初からていねいに進めていくことで失敗を防げるでしょう。
まとめ
また、不動産投資で失敗しないためには、最初だけでなく継続的に勉強を続けることも大切です。継続的に学び、実践していくことで安定して家賃収入を得られる不動産投資家に成長します。あなたも今日から不動産投資家へのスタートを切ってみてはいかがでしょうか。
不動産投資を始めるなら、
ステップに沿って準備を進めましょう!
この記事の監修者
八木エミリー
証券外務員一種/2級FP技能士
新卒時に野村證券に入社。新人時に営業成績東海地方1位を獲得。2016年より不動産を購入。現在7棟を所有。2019年より独立系ファイナンシャルアドバイザーとして主に富裕層向けに資産活用のアドバイスを行うほか、一部上場企業の社員向けセミナー講師としても活躍。オンラインサロン「em会」にて金融知識の啓蒙に務める傍ら、地域活性事業など活動も行う。東京駅に近いバイリンガルスクール「WONDER KIDS BILINGUAL PREP SCHOOL」オーナー。「元証券ウーマンが不動産投資で7億円」など執筆。