- マンション経営はアパート経営に比べ規模が大きく、収益も多く望めますが、初期費用も多額になるため計画が重要です!
- 運用管理の手間暇や納税額も織り込んで、慎重なプラン設計をすることが成功の秘訣です。
- 立地が良く、賃貸ニーズのある土地なら、業者選びを慎重に行い、マンション経営を検討してみましょう。
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目次
代表的な土地活用「マンション経営」とは
ただ、マンションの建設費用として多額の初期費用がかかってしまうため、とくに立地やターゲット設定、家賃設定など慎重に計画を進める必要があります。
また、RC造(鉄筋コンクリート)やSRC造(鉄骨鉄筋コンクリート)で建てることが多く、建設費用は高くなりがちなものの、ローンの返済期間を長く取れ、最終的に売却するという戦略も取りやすいです。
一般的に、ほかの土地活用と比べて事業大家としての色がより濃いものだといえます。
マンション経営とアパート経営の違い
建物の構造
ローンの返済期間
返済期間を長く取ることができれば、それだけ毎月の返済額を小さくすることができるため、キャッシュフローを改善しやすくなります。
売却
一方、新築時に50年借りられる建物であれば、20年後に売却するとしても、購入者は30年のローンで購入できる可能性があります。
建物の耐用年数
つまり、仮に同じ価格で建てた建物であれば、マンションよりアパートのほうが毎年の節税効果は高くなりますが、一方でマンションはアパートより長い期間、減価償却できます。
ただ、減価償却は毎年の納税額をおさえることができる経費ですが、売却時に経費として計上できる額が小さくなり、納税額が高くなります。このあたりは、税理士など専門家と相談しながら進めたほうがよいでしょう。
室数
たとえば、6室あるアパートで2室空きが出ると全家賃収入のうち3分の1が失われてしまいますが、20室あるアパートで2室空きが出てもその割合は10分の1に留まります。
空室は、どれだけ良好な経営をしていても、引っ越しシーズンを中心に出てしまうものです。マンションは、室数が多いことからこうした空室リスクを緩和しやすくなっているといえます。
ワンルームマンション経営との違い
マンション経営において、立地は非常に重要な要素です。マンションをまるごと所有する1棟マンションだと、立地のよいものを所有しようとすると莫大な資金が必要になるため、サラリーマンを中心に比較的安価に購入できるワンルームマンション経営は人気があります。
なお、今回はこの土地活用の1つとしてマンション経営についてご紹介しているため、土地の上にマンションを建てて経営する際のノウハウについて紹介していきます。
マンション経営の始め方
不動産会社への相談は、
ある程度要望を固めてからの方がスムーズです!
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マンション経営の3つのメリット
1.安定収入が期待できる
また、ローンを返済し終わってしまえば手残りの金額も大きくなり、老後の年金代わりとしても使えます。
2.資産が残る
3.節税効果が期待できる
たとえば、不動産所得でマイナスとなった年があれば、給与所得などほかの所得のプラスと相殺することが可能で、それにより税金をおさえることができます。
また、不動産の相続時にその価値を算定するものとして相続税路線価が使われますが、相続税路線価は実勢価格の8割程度となるよう定められます。
つまり、1億円での売買が相場のものを、相続時には8,000万円程度の価値があると評価されるため、相続税財産の中に相続財産が含まれていると実際より低く評価され、納税額を安くおさえることが可能となります。
マンション経営による節税効果は大きなメリットの1つだといえます。税理士や不動産会社の担当者など専門家に相談することも大切ですが、ご自分で基礎的な知識はつけておくようにしましょう。
マンション経営の3つのデメリット
1.多額の初期費用がかかる
もちろん、その分だけ多くの収益が得られる可能性がありますが、一歩間違えると多額の借金だけが残ってしまうような事態にもなりかねません。
2.空室リスクがある
ただし、マンション経営はアパート経営と比べて室数が多いため、空室リスクを分散することができます。
3.災害リスクがある
これらの災害により建物が被害を受けた場合は、火災保険の補償範囲に含まれている限り、保険金を受け取ることができますが、補修や建て替えしている間は家賃を受け取ることができません。
また、災害リスクより怖いのが自殺や事件などが起こることです。自分の保有物件で自殺や事件が起こると、その部屋の入居者の募集が難しくなるだけでなく、場合によっては建物全体に影響を及ぼすこともあります。
こうなると、入居者を集められないのはもちろん、売却しようにも二束三文でしか売却できない可能性が高いです。こうした、災害や事故が起こる可能性は決して高くはありませんが、どんな物件でもゼロにすることはできません。
可能であれば、複数棟のマンションを所有するなどして、災害や事故のリスクを分散することが望ましいです。
マンション経営に必要な初期費用
ただし、物件によっては物件取得後にリフォームを実施しなければならないといったケースもあり、その場合は上記以上に費用がかかることもあります。
また、アパートローンを組む時には、金融機関から物件の1~2割程度以上の自己資金を求められることが一般的です。上記を踏まえると、物件価格の2~3割程度はマンション経営を始める前に自己資金として用意しておく必要があるといえます。
実際にはマンション経営を始めた後の運営資金を考えると、自己資金は多ければ多いほどよいといえるのですが、自己資金を貯めるのに時間がかかると、マンション経営を始めるタイミングを失ってしまう危険性がある点には注意しなければなりません。
【シミュレーション】マンション経営の収益モデル
【モデルケース】 |
---|
・RC造3階建てマンション(総戸数20戸・単身向け) ・ローン借入額:1億円(金利3%/借入期間30年※元利均等方式として計算) ・家賃収入見込み:各戸6万円(120万円/月、1,440万円/年) |
マンション経営で得られる収入
先ほど挙げた例で考えてみると、家賃収入は満室時で6万円×20室で120万円/月です。仮に、2室が空室になれば6万円×18室で108万円/月となります。
自動販売機や太陽光発電システムを設置するのであれば月に数万円〜十数万円、月極駐車場を契約するのであれば、立地にもよりますが1台5千円〜1万円ほどの収入とすることができるでしょう。
マンション経営における維持費用
各種税金には固定資産税のほか、所得税や住民税などが含まれます。固定資産税は家賃収入の5〜10%程度、所得税や住民税は収入によって変動するものです。そのほか、リフォーム費用が必要になる場合もあります。
マンション経営の収支シミュレーション
満室時想定/月 | 2戸空室時想定/月 | ||
---|---|---|---|
収入 | 家賃収入 | 120.0万円 | 108.0万円 |
支出 | ローン返済額 | 42.0万円 | |
管理費など | 6.0万円 | ||
固定資産税 | 12.0万円 | ||
合計 | 60.0万円 | ||
利益 | 60.0万円 | 48.0万円 |
実際には、退去時にエアコンを交換したり、故障した設備を修理したりといった突発的な費用が発生するケースもある点には注意しなければならないでしょう。
また、家賃収入についても、将来的に建物が古くなって、近隣の競合物件に負けてしまうようになった場合には、設定家賃を下げなければならないことも考えておく必要があります。
そのほか、1年間で得られた利益は不動産所得として税金を納めなければならず、新築した年は不動産取得税を収める必要があります。
とくに不動産所得については、マンション経営で大きな利益を上げるとそれに応じて納めなければならない税金も高くなってしまう点に注意が必要です。減価償却や青色申告特別控除など、税制についてよく理解したうえで、賢く節税していくことが求められるでしょう。
マンション経営で失敗しないためのリスク回避策
立地を見極める
賃貸需要が見込めるかどうかを知るためには、自身の目で確認することが大切です。どのような住民がいて、どのような施設があるのか確認するようにしましょう。悩む場合は、不動産会社などに相談することをおすすめします。
入居者ニーズを把握する
業者選びは時間をかけて行う
よくある質問
- マンション経営が向いている人は?
- 入居者が確保できそうなエリアに広めの土地を所有している方は、マンション経営が向いているといえるでしょう。また、マンション経営は多額の費用が必要になるため、自己資金に余裕がある人も向いているといえます。そのほか、相続税対策を考えている場合も、マンション経営を検討してみるとよいでしょう。
- マンションを建築する際の業者選びのポイントは?
- まずは、自身が考えているデザインやスペックなどを伝えて、対応可能な業者かどうかを確認しましょう。自身の希望を伝えたうえで、どのような提案がなされるかも確認ポイントになります。また、気になる点があれば、些細なことでも質問するよう心掛けましょう。ていねいに答えてくれる担当者かどうかの判断材料になるためです。
- 効果的な空室対策とは?
- マンション経営を行っていると、空室対策をしなければならない場面に直面することもあるでしょう。空室対策にはさまざまな方法がありますが、まずは入居者募集の方法の見直しをおすすめします。物件資料には必要な情報がすべて記載されているか、物件案内は適切に行われているか確認しましょう。そのほか、入居条件や家賃の見直しも効果的な空室対策です。詳しくは、空室対策の記事を参照ください。
マンション経営において空室対策はずっと取り組んでいかなければならないもの。本記事の内容など参考に、実践しながら知識や経験を身に付けることが大切です。
まとめ
まずは、立地がマンション経営に適しているかどうかを見極めることが大切。土地活用法の選定にはプロの意見も取り入れることをおすすめします。
その際、一括プラン請求を活用すると、土地の情報を入力するだけで一度に複数の会社に相談できるため便利です。まずは、自分の土地にどの土地活用法が合っているのか、一括プラン請求を活用してプロの意見を聞いてみましょう。
マンション経営を検討し始めたら、
不動産の専門家に相談してみませんか?
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この記事の監修者
AFP/2級FP技能士/宅地建物取引士/相続管理士
明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。大学在学中に2級FP技能士資格を取得。大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。
マンション経営とアパート経営は同じようなものに思われるかもしれませんが、構造の違いによるローンの違いなど、しっかり理解したうえで取り組むことが大切です。