高性能ZEHマンションで賃貸経営の差別化は有効?メリット・デメリットを深堀します

  • 更新日:
  • 2021年11月15日
高性能ZEHマンションで賃貸経営の差別化は有効?メリット・デメリットを深堀します
ZEH対応住宅が注目を集める中、賃貸住宅でもZEHを取り入れ、差別化を図るマンションも増えてきています。「そもそもZEHって何?」「どんなメリットがあるの?」関心はあるものの、そんな疑問を抱いている大家さんも多いのではないでしょうか。この記事では、ZEHの基本からZEHマンションのメリット・デメリットまで具体的にご紹介。この記事を読むことで、保有マンションについてZEHを活用すべきかどうか理解できるようになるでしょう。

ZEHマンションに興味をお持ちなら、
事前の調査と計画が大切です!

土地活用プラン一括請求はこちら

無料
  • STEP1活用予定の都道府県を選択

  • STEP2土地の有無を選択

無料プラン請求スタート

安心の提携企業がさまざまな土地活用プランをご提案致します

  • 三井ホーム
  • SEKISUI HOUSE
  • 大東建託
  • 住友林業
  • Panasonic Homes
  • トヨタホーム東京株式会社
  • セキスイハイム
  • ミサワホーム
  • AsahiKASEI
  • 住友不動産
無料プラン請求査定はお電話でも承ります。

※ページ下部の「土地活用プラン請求サービスの注意点」をご確認いただいたうえ、ご利用ください。

目次

ZEHとは

ZEH(ゼッチ)とは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、快適な室内環境で過ごすことができ、さらに年間で消費するエネルギーを正味(ネット)ゼロに抑えた省エネ住宅のことです。簡単に言うと、創るエネルギーが使うエネルギーよりも多いか同等である省エネ住宅のことと考えてよいでしょう。

ZEHに必要な3ポイント

ZEHのポイントとして「高断熱」「省エネ設備」「創エネ」の3つの条件を満たす必要があります。

画像出典:経済産業省資源エネルギー庁資料

画像出典:経済産業省資源エネルギー庁資料

「高断熱」とは、外の温度に室内の気温が左右されない造りのことで、「夏涼しく冬暖か」を実現するものです。高性能な断熱材や窓などを使用し、外気に影響されにくく断熱性の高い建物にします。外気に影響されにくいため、通常の住宅よりも冷暖房の必要性が低く、エネルギーを極力使わずに済むのです。

「省エネ設備」については、省エネタイプのエアコンや床暖房、効率のよい給湯システム、LED照明など、省エネ設備の導入が必要となります。また、HEMS(ヘムス)と呼ばれる、エネルギーを管理できるシステムの導入も必要です。

さらに「創エネ」では、再生可能エネルギーを創り出すシステムを導入しなければなりません。太陽光発電が主な設備と考えてよいでしょう。

ZEHマンションの基準

ZEHマンションでは、1棟のマンションか住戸ごとにZEH基準に性能を適合させなければならず、マンションの階数に応じてその基準は異なります。さらに、創り出されたエネルギーは共有部と住宅内に供給されている必要があります。

省エネ率は階数が上がるに応じて低くなることが考慮され、次の4つの種類に分かれているのです。
・ZEH-M(ゼッチ・マンション)
・Nearly ZEH-M(準ゼッチ・マンション)
・ZEH-M Ready(ゼッチ・マンション・レディ)
・ZEH-M Oriented(ゼッチ指向型マンション)

それぞれの基準は以下の通り。
評価基準
ZEH-MNearly ZEH-MZEH-M ReadyZEH-M Oriented
外皮・強化外皮基準
(UA値1・2地域:0.4W/m2K相当以下、3地域:0.5W/m2K相当以下、
4~7地域:0.6W/m2K相当以下)(全戸でクリアすること)
一次エネ・再エネ除き20%減
・再エネ含め100%減・再エネ含め75%減・再エネ含め50%減・再エネの規定なし
目指すべき水準・1~3階層において目指すべき水準・4~5階層において目指すべき水準・6階建以上において目指すべき水準

ZEHマンションの補助金

ZEHマンションにすることで補助金が受けられる点もポイントでしょう。マンションの階数に応じて3種類があり、それぞれ一定の基準を満たすことで、建築費に対する補助金を申請可能です。
・低中層ZEH-M(住宅部分が5階以下):補助額は50万円×戸数
・高層ZEH-M(住宅部分が6階以上20階以下):対象経費の2分の1以内
・超高層ZEH-M(住宅部分が21階以上):対象経費の3分の2以内

なお、ZEHの補助金は申請すれば必ず貰えるわけではありません。一定期間中の申請が多い場合は貰える可能性が低くなり、少ない場合は可能性が高くなるといった事情もあるため、建築会社と相談しながら申請を進めていくことが大切です。

ZEHマンションのメリット・デメリット

ここでは、ZEHマンションのメリットとデメリットを見ていきましょう。

大家さんのメリット

大家さんのメリットとして次のようなことがあります。
・ほかのマンションとの差別化を図れる
・家賃設定を高めにできる
・物件の資産価値を高められる
・売電収入が見込める
・融資が通りやすい
・補助金が受けられる

家賃設定を高めにできる

ZEH対応とすることで、同一地域の同じ条件のマンションより家賃を高めに設定可能です。太陽光発電の売電収入を電気代に充当できたり、入居者に還付したりすることで、高めの家賃設定でも入居募集しやすくなるといったこともあるでしょう。

物件の資産価値を高められる

ZEH仕様にすることで建物としての価値を高めることが可能です。将来的に売却を考えるような場合でも、ZEHマンションであることを理由に高額で売却できる可能性もあります。

売電収入が見込める

売電収入は大家さんの収入としてもよいですし、入居者に還付するのもよいでしょう。あるいは、共用部の電気代を賄うこともできます。大家さん側の収入とすればそのまま増益となりますし、入居者側に還元することをアピールすれば空室対策にもなるでしょう。

融資が通りやすい

ZEHマンションはそれだけ資産価値が高いとみなされ、融資が通りやすくなるという点もメリットとして挙げられます。太陽光発電による売電収入も、審査にプラスに働くことが多いでしょう。ZEHマンションの建築費用は高くなりがちですので、できるだけ多い額の融資を受けられるかどうかもポイントとなります。

補助金が受けられる

ZEHは国が普及を促進しているということもあり、建築費に対して補助金を受けることができます。補助金を受けることで、実質的には通常のマンションを建てる場合とさほど変わらない額でZEHマンションを建てられることもあるでしょう。ただし、基準を満たしたからといって必ず補助金を貰えるわけではないという点に注意が必要です。

入居者のメリット

入居者のメリットとしては次のようなことがあります。
・住み心地がよい
・光熱費が抑えられる
・売電収入を得られる可能性がある
それぞれ見ていきましょう。

住み心地がよい

従来のマンションの入居者にとって、不満の材料となりやすいのが「夏暑く冬寒い・隣室の物音・カビが生えやすい」といったことです。そこで、ZEH対応にして断熱材や高性能の窓を設置することで、室温に関する不満を減らすことができ、温度差が小さくなるため急な温度差によるヒートショックのリスクも抑えられます。さらに遮音性も高まり、物音のトラブルにも対応できるでしょう。湿気がこもりにくくなるため、カビの発生も抑えられます

光熱費が抑えられる

断熱性が高くエアコン効率がよいZEHマンションでは、通常のマンションよりも冷暖房費を抑えられるでしょう。一般的なマンションより光熱費を抑えることができることは、入居者にとってはうれしい効果だと言えます。

売電収入を得られる可能性がある

大家さん次第ですが、マンションによっては太陽光発電による売電収入を得られることもあります。これも入居者にとってプラスの効果を生むでしょう。

費用がかかるのが唯一のデメリット

ZEHマンションの唯一のデメリットは費用がかかることでしょう。大家さんにとっては、建築の初期費用が通常のマンションよりも高額となります。入居者にとっても、通常のマンションや省エネ賃貸よりも家賃設定が高くなるため、負担があるものです。しかし、光熱費を抑えられ売電収入が見込めるというメリットもあるため、高めの家賃でもそれほど入居者の負担とならない可能も高いでしょう。

例えば、普通の賃貸で8万円が相場だった場合、省エネ賃貸で8.2万円、ZEH賃貸で8.5万円に設定するとしましょう。
総務省統計局のデータによると、2人以上世帯の平均電気代は10,671円、ガス代は約4,729円合計で15,400円となっています。

一方、関西電力のデータによると、オール電化住宅(集合住宅)の平均電気代は12,671円となっており、約3,000円程度安くなっていることが分かります。仮に普通の賃貸と省エネ賃貸をオール電化住宅かそうでないかで考えた場合、仮に省エネ賃貸が相場より2,000円程度高かったとしても、光熱費が安い分、トータルでは安くできることが分かるでしょう。

また、ZEHであれば省エネ性能がさらに上昇し、また太陽光発電の売電分も入居者が受け取れれば、月々の実質負担を少なくできることにつながります。例えば、少し古いデータですが、熊本にある富阪建設では、太陽光発電システムを搭載した賃貸マンションを開発しており、こちらのマンションでは2012年4月の世帯平均の電気代が約4,000円、売電収入が7,000円となっています。当時は売電単価が高かったこともあり、これから開発するとなると売電単価は安くなりますが、仮に半分の3,000円だったとしても、オール電化住宅にしたことによる電気代節約効果と併せて5,000円程度はプラスになることを期待できるでしょう。
普通の賃貸省エネ賃貸ZEH賃貸
家賃8万円8.2万円8.5万円
節約+売電効果△0.2万円△0.5万円
実質負担8万円8万円8万円

売電収入はどちらの利益にするほうがよい?

ZEHでは太陽光発電による売電収入が発生します。この収入は大家さんがもらう方式や入居者に還元する方式があり、これを決めるのは大家さんです。

売電収入を大家さんの利益とする場合は、大家さんの収入が増えることで修繕費に充てるなどの対応ができます。一方、入居者に還元する方式では、入居募集の際にアピールポイントとなり入居率アップにつながるでしょう。売電収入を入居者に還元する分、高めに家賃を設定することも可能になります。

また、この2つのどちらかだけでなく、大家さんと入居者で分配する方法もあるので検討するとよいでしょう。なお、ZEHは余剰電力のみの買取となるため、仮に入居者に還元する方式を選ばなかったとしても、昼間の電気代を安くできる効果があり、それだけで入居者にはメリットがあります。

ZEHマンションの注意点

ZEHマンションを検討するうえでの注意点として、次のようなことがあります。
・建築コストが見合うかどうかのシミュレーションが必要
・デベロッパーが限定的
・補助金の募集期間に注意が必要
それぞれ見てみましょう。

建築コストが見合うかどうかのシミュレーションが必要

ZEHマンションは、省エネ設備の導入などが必要となることから、初期投資としての建築コストが通常のマンションよりも大幅にかかってしまうものです。また、設備や構造が規定されているため、狭小地や変形地では建築できない場合や、建築できてもさらにコストがかかってしまう可能性もあります。そのため、高額になる建築コストと収益が見合うかどうか検討しなければなりません。

建築コストを回収するためには家賃を多少上げる必要がありますが、あまりに上げすぎてしまうと入居者が減ってしまう可能性もあるでしょう。また、太陽光発電による売電収入も見込めますが、太陽光発電は季節や天候、周辺の建物状況などに左右されてしまうものでもあります。

建築予定の敷地の規模や立地条件などを考慮し、家賃収入や売電収入でそれらのコストを回収できるのかシミュレーションしたうえで、検討する必要があるでしょう。

デベロッパーが限定的

ZEHを建設し補助金を貰うためには、登録されたZEHビルダーやZEHプランナー、ZEHデベロッパーにより建築しなければなりません。建築を検討している場合は、認定業者かどうかを確認する必要があるので注意しましょう。

国に認定されている企業は7000社を超えていますが、基本的には大手のデベロッパーやハウスメーカーに限定されています。とくに、一戸建て住宅ではメーカー数も多い傾向にありますが、集合住宅を建築できるメーカーの数はまだ少なく、実績のある企業となるとかなり限定されます。

補助金の募集期間に注意が必要

補助金は申請すればいつでも貰えるものではないので注意が必要でしょう。補助金の募集期間は毎年決められており、対象の建築物によっても変わってきます。たとえば5階以下のマンションが対象の低中層ZEH-Mの場合、2021年は5月10日から6月3日が募集期間でした。募集時期が決まっているうえ期間もあまり長くはないため、期間内に応募できるよう、早い段階から準備をしなければなりません。

また、補助金の予算を超える多数の申請があった場合は、審査により補助金の対象者が決まります。さらに、補助金制度はZEH普及のため期間限定的に行われていることもあり、今後補助金が減ったりなくなったりする可能性もあります。補助金を活用して建築を検討している場合は、早めに建築会社などに相談するとよいでしょう。

まとめ

ZEHマンションのメリット・デメリットや注意点についてお伝えしました。空室対策になる点や資産価値が向上する点、補助金を得られる点など、ZEHマンションには多くのメリットがありますが、建築費が高くなってしまうというデメリットがあります。補助金を活用することでこの問題を解消できますが、補助金は基準を満たしていても必ず貰えるというものではありません。ZEHマンションを建てる時はこうした点も考慮して、ZEHマンションの建築実績が豊富な会社を検討することをおすすめします。そのほか、そもそもZEHマンションにするのか、通常のマンションにするのかを含め、この記事の内容を参考になさってください。

ZEHマンションに興味をお持ちなら、
事前の調査と計画が大切です!

土地活用プラン一括請求はこちら

無料
  • STEP1活用予定の都道府県を選択

  • STEP2土地の有無を選択

無料プラン請求スタート

安心の提携企業がさまざまな土地活用プランをご提案致します

  • 三井ホーム
  • SEKISUI HOUSE
  • 大東建託
  • 住友林業
  • Panasonic Homes
  • トヨタホーム東京株式会社
  • セキスイハイム
  • ミサワホーム
  • AsahiKASEI
  • 住友不動産
無料プラン請求査定はお電話でも承ります。

※ページ下部の「土地活用プラン請求サービスの注意点」をご確認いただいたうえ、ご利用ください。

逆瀬川 勇造

監修逆瀬川 勇造

【資格】AFP(2級FP技能士)/宅地建物取引士/相続管理士

明治学院大学 経済学部 国際経営学科にてマーケティングを専攻。

大学在学中に2級FP技能士資格を取得。
大学卒業後は地元の地方銀行に入行し、窓口業務・渉外業務の経験を経て、2011年9月より父親の経営する住宅会社に入社し、住宅新築や土地仕入れ、造成、不動産売買に携わる。

●紹介されている情報は執筆当時のものであり、掲載後の法改正などにより内容が変更される場合があります。情報の正確性・最新性・完全性についてはご自身でご確認ください。
●また、具体的なご相談事項については、各種の専門家(税理士、司法書士、弁護士等)や関係当局に個別にお問合わせください。

土地活用一括プラン請求サービスの注意点

土地活用一括プラン請求サービスについて

  • 株式会社カカクコムは、本サービス(土地活用一括プラン請求サービス)でご入力いただいた情報を保有しておりません。個人情報を含むお客様のデータは、全て株式会社NTTデータ スマートソーシングが取得し、同社から同社業務提携先である建築会社・専門会社に提供されます。

個人情報の取り扱いについて

  • 土地活用一括プランの請求可能な企業数は、お住まいの地域やお客様の土地によって異なります。
  • お客様の土地の状態によってはプラン請求ができない場合もございます。ご了承ください。
  • 土地活用一括プラン請求サービスの提供は日本国内(一部離島等を除く)に限らせて頂きます。
  • プラン提供について、株式会社NTTデータ スマートソーシングの提携先各不動産会社から直接連絡をいたします。
  • プラン請求後の土地活用について、株式会社カカクコムおよび株式会社NTTデータ スマートソーシングは関与いたしません。
  • 土地活用一括プラン請求サービスは、セキュリティを保つために情報を暗号化して送受信するSSL(Secure Sockets Layer)機能に対応しています。ご利用の際はSSL対応ブラウザをお使いください。
  • 土地活用一括プラン請求サービスについてご不明な点がございましたら「HOME4U サービスに関するお問い合わせ」よりお問い合わせください。株式会社カカクコムではお答えできません。

記事で解決!土地活用のアレコレ

答えが気になったら、記事をクリック!

土地活用プラン請求サービスの注意点」をご確認のうえ、ご利用ください。