はじめてでも失敗しない賃貸契約手続きの流れ 入居までの8ステップ

  • 公開日:
  • 2016年11月16日
はじめてでも失敗しない賃貸契約手続きの流れ 入居までの8ステップ
はじめての賃貸探しは不安ですよね。はじめての賃貸契約、入居審査や契約書の取り交わしでつまづく方も多いようです。今回はそんな悩める入居までの疑問を徹底解消。時系列ごとに、入居手続きの流れをまとめました。あなたの今の状況に置き換えてシミュレーションしてください。

賃貸契約のおおまかな流れ

まずは賃貸契約の大まかな流れを図で確認しておきましょう。
こちらの図はおおよその目安ですが、賃貸契約は物件の検討期間から入居まで早い人は1週間、ゆっくりな人は3か月程度で終えるようです。
また、不動産会社へ足を運ぶ必要があるのは、「物件の紹介をしてもらう・内見をするとき」「重要事項説明を受けて契約するとき」の2回程度です。

1.部屋の条件を考える

具体的な物件探しをする前に、まずは自分の中で「理想の住まい」をイメージしておきましょう。希望条件を具体的に書き出してみるのがポイントです。不動産会社と具体的に条件の話をする際、以下のような項目を決めておくとスムーズです。


住みたいエリアはどこか

立地環境に対する希望は人によって大きく変わります。
単に「住みたい」とは言え、生活の核となる通勤・通学などのアクセスを考慮して職場・学校の最寄り駅を挙げておきましょう。

● 職場・学校の最寄り駅はどこか
● 希望の沿線
● 徒歩何分までであればOKか

バス利用できるか、複数路線利用できるか、そこまで考慮に入れられると選択肢はグンと広がります。
たとえば恵比寿駅はJR山手線・東京メトロ日比谷線だけでなく、職場の位置によっては東急東横線 代官山駅の利用もできます。これだけで埼玉〜横浜までが選択肢に入ります。


どういう生活をしたいか

自分の生活時間帯を配慮し、どういうプライベートを送りたいかイメージしましょう。たとえばこんな方向性で考えてみましょう。

● 公園や商店街はあったほうがうれしいか
● 深夜までやっている飲食店・コンビニはあったほうがうれしいか

商店街が広がる街は一般的に人気の街が多い(たとえば笹塚・武蔵小山など)ですが、深夜まで仕事をしている方にとっては不便なことが多く、飲食店・コンビニなど夜遅くまで営業している施設が充実しているほうが良いと言えます。平日の過ごし方など現実的に考え、生活基盤を想像しましょう。


賃貸情報サイトは賃貸物件を探すだけでなく「住みやすい街」「住みやすい駅」の情報を調べられる場合もあります。
スマイティの「住みやすい街」であれば、住んだ人の口コミや統計データを知ることができます。
気になる街があるけど犯罪率など治安が心配、子育てに向いている街か知りたい、など住みたいエリアを見つけるヒントが見つかるでしょう。
間取りタイプは?

たとえば「25平米」と言われても、はじめての賃貸契約。自分にどれくらいの広さが必要なのか分からない人が多いと思います。どれくらいかイメージしておきましょう。

一人暮らしなら二人暮らしなら
● 20〜25平米● 30平米〜45平米
● 1R〜1DK● 1LDK〜2LDK
1R(ワンルーム)と1Kの違いに注意
不動産会社によっては曖昧にしていることが多いですが、1Rと1Kの違いに注意しましょう。1R(ワンルーム)は台所や玄関と部屋が区別されていません。一方1Kは区別されています。一人暮らしの部屋さがしで注意したいのは1Rと1Kによって広さが大きく変わることでしょう。1Rは台所・玄関まで含んだ面積で「洋室6畳」と表現するのに対して、1Kはあくまでもドアで区切られた一部屋が6畳です。同じ6畳でも室内に台所と玄関がある1Rは実際見たら狭く感じますよね。内見して「案外狭い……」となることがないよう、間取りの特性を把握して選びましょう。
賃料の予算は?

一般的には月収の1/3以下が相場と言われています。これは実際の生活を考えるうえでも重要なのことですが、入居審査にも関係があります。
一般的な審査基準に照らし合わせると、家賃が月収の1/3を家賃にあてられるかどうか、というところで入居審査が決まります(入居審査の厳しい不動産だと家賃が月収に対し約3割にとどまっているかどうか)。つまり、年収300万円の方が賃貸を借りる場合、支払い能力を考えると、約8.3万円までの物件に抑えなければならないということです。
現在の収支をきちんと確認のうえ、無理のない予算設定をしましょう。


早見表を用意したので自身の年収と照らし合わせてみましょう。

一般的な会社審査の厳しい会社
年収賃料賃料
180万円約5.万円約4.5万円
200万円約5.6万円約5万円
220万円約6.1万円約5.5万円
250万円約6.9万円約6.3万円
280万円約7.8万円約7万円
300万円約8.3万円約7.5万円
350万円約9.7万円約8.8万円
400万円約11.1万円約10万円
450万円約12.5万円約11.3万円
500万円約13.9万円約12.5万円
600万円約16.7万円約15万円
800万円約22.2万円約20万円
1,000万円 約27.8万円約25万円
1,200万円 約33.3万円約30万円
1,500万円 約41.7万円約37.5万円

2.賃貸情報サイトで物件を探す

ある程度条件をしぼりこめたら、いよいよ物件探しです。賃貸検索サイトを使ってどんどん色んな物件を見てみましょう。


ベースとなる基本条件を設定

まず、賃貸情報サイトで住みたいエリアや駅をを選んだら「賃料」「建物種別」「駅から徒歩」「面積」といった基本条件を設定する機能があります。 基本条件なので先ほどの「部屋の条件を考える」で当てはまる内容を選択していくと該当の物件が検索されます。


絞り込み機能「こだわり条件」を活用

基本条件で検索したけど、具体的にどんな賃貸に住みたいか分からない!
そんな時は、「こだわり条件」を活用してみましょう。賃貸情報サイトごとに名称は様々ですが「ペット可」「敷金礼金0」「ロフト付き」など様々なこだわり条件を絞る機能があります。

こだわり条件の一覧を見ると沢山あるので、あれも、これもと選択しがちですが、使ううちに絶対に譲れない「MUST条件」と、出来れば希望の「WANT条件」など気付きがあるでしょう。その気付きこそ、あなたの住みたい賃貸のイメージが形になっていく様です。賃貸情報サイトの機能を使ってイメージを膨らませましょう。

それらの機能を上手に使い「どの条件がどんなふうに検索ヒット数に影響するか」の感覚をつかむと住みたいエリアの賃料感覚もわかるので、この物件は高い安いが判断できるようになります。条件と物件数の関係性から賃料感覚を把握すると賃貸探しはよりスムーズになるでしょう。


気になった物件を問い合わせる

絞り込んで気になった物件が見つかったら不動産会社に問い合わせしましょう。その物件がまだ空いているか?いつなら見ることができるか?など確認することができます。
さらに、賃貸情報サイトでは把握できない設備や周辺のことなどの情報も問い合わせると答えてくれるかもしれません。

問い合わせる物件は1件だけでなく複数件問い合わせるのがポイント!なぜなら物件は生もの。お問い合わせをした時は空いてても内見までに埋まってしまう事は多くあるからです。1件ではなく4件、5件と候補を見つけ不動産会社にお問い合わせをしておきましょう。

3.不動産会社に行く

見たい物件が決まったら該当物件を取扱う不動産会社に行って、物件の詳細確認を行います。

予約をするとスムーズ

直接不動産会社に行くという手もありますが、事前に予約した方がよいでしょう。せっかく不動産会社に足を運んだのに他の接客で忙しく待たされたり、タイミングが悪ければその日は対応してもらえないことだってあるかもしれません。
さらに、物件の内見には事前に鍵の手配が必要。予約しておけば鍵の手配など前もって対応してくれているのでスムーズでしょう。


似た物件も紹介してもらう

賃貸情報サイトから問い合わせた物件だけという選択肢もありますが、せっかく不動産会社に足を運ぶのだから問い合わせた物件に似た物件も探してもらいましょう。不動産会社はその道のプロですから条件から探すのは得意なはず。あなたが見つけられなかった物件を探してくれることもあるかもしれませんし、世に出回ったばかりの新着物件から素敵な物件を紹介してくれるかもしれません。

4.内見して物件を決定する

詳細を確認して問題なければ積極的に内見(実際に部屋を見てみること)へ行ってみましょう。
複数候補を内見して他と見比べ、自分にぴったりの物件を決定します。


賃貸物件は「生もの」

該当物件がいつまでも空き家とは限りません。柔軟に決めたい人は大丈夫ですが、「どうしてもサイト掲載のこの物件じゃないと引っ越せない!」という方は要チェック。来店してみたら契約済になっていた……なんてことが無いように、事前に電話やメールなどで確認してから来店しましょう。


人気物件は1日で埋まることも!

人気物件は掲載からわずか1日で入居者が決まってしまうことがあります。
人気物件を押さえる時にはあらかじめ入居申し込みに必要な書類(源泉徴収票など)は準備しておくと良いでしょう。基本的に物件の入居は内見順に決まっていきます。内見が早い人から入居審査に臨み、入居審査に通過すれば入居できる、といった手順です。

5.申し込み~入居審査を受ける

内見をして気に入った物件を決めたらいよいよ契約。「入居申込書」に住所・氏名・勤務先・年収・勤続年数などの必要項目を記入し、正式に申し込みます。

● 契約者本人の収入証明(源泉徴収票など)
● 連帯保証人の収入証明(源泉徴収票など)

入居審査にはこのような書類が必要になってきます。
※契約会社によって、その他提出書類や預り金が必要になる場合があります。

この申込内容をもとに貸主側による入居審査が行われます。審査にかかる期間はだいたい2~3日で完了しますが、場合によっては1週間ほどかかることもあります。

● 収入は安定しているか
● どのような仕事か
● 勤務形態は
● 具体的にはどのくらいの収入額なのか

このような様々な角度から判断されますが、主に契約者の現年収や勤続年数など家賃による支払い能力があるか(不払いになる可能性は無いか)の観点で行われます。


連帯保証人についてきちんと考える

一部「保証人不要」の物件もありますが、連帯保証人を設定するケースが一般的といえるでしょう。
契約者本人が病気など何らかの事情で家賃を支払えなくなった時、代わりに保証人に請求がいくため、契約に理解があり信頼のおける人に連帯保証人をお願いしましょう(一般的には両親など家族・親族に頼むことが多い)。
また入居審査の段階で、契約者同意のうえ連帯保証人に保証の意思があるかどうかを確認する場合もあるため、きちんと事前に保証人の了解を取っておきましょう。

6.重要事項説明を受ける

一般的な賃貸借契約には、「重要事項説明」という流れが発生します。これは、文字通り対象となる物件の仕様や契約の詳細確認をする大事なもの。この説明を受け、問題ないと契約者が判断し合意することで契約成立となります。宅地建物取引士の資格を持った担当者が基本的には不動産会社で書面をもとに口頭での説明をしてくれます。


理解するまで説明を受けて念入りに確認を

ここで重要なのは、不明点があれば些細なことでもこの段階で解消しておくこと。一方的に説明を受け、専門用語で話されて分からなかったり、途中で質問しづらかったりしてそのまま流してしまい印鑑を押してしまう(契約)人も少なくありません。内容を理解してなくても印鑑を押してしまったら、その内容を認めることになります。
後から「話が違う」となってしまわないように遠慮せず問い合わせましょう。また説明書の書面をコピーし、連帯保証人など信頼できる人と読み合わせておかしい所や不明な部分が無いかダブルチェックすることも有効です。


重要事項説明書は特約を要チェック

重要事項説明書の中で特に重要なものが退去時項目。
重要事項説明の「特約」には借主へ原則以上の負担を求める内容が書かれていることがあるので注意しましょう。たとえばこのような条項が含まれているケースがあります。

● 本来、減価償却対象の壁紙クロスの対象が全額契約者本人の負担
● 退去時のクリーニング代が契約者本人の負担
● エアコン修繕費用が契約者本人の負担
● 鍵の交換費用が契約者本人の負担

敷金から償却されることが多く、綺麗に使っていたが退去時に請求される場合は特約に書かれているかもしれません。
特約の内容に納得できなかったり重すぎるなと思ったら条件が変えられないか相談してみましょう。
退去時の敷金トラブルはよく聞きます。もめないためにも重要事項説明書はしっかり理解してから契約するよう心がけてください。

7.契約手続きする

無事入居審査が完了したら、契約内容の詳細を改めて確認し、問題なければ契約の手続きに入ります。
契約時に必要なもので代表的なものをリストアップしました。(物件や不動産会社によって異なります)。

● 契約金
● 契約者の印鑑(基本的シャチハタ不可)
● 契約者の住民票
● 契約者の身分証明書、収入証明書類
● 連帯保証人の承諾書
● 連帯保証人の身分証明書、印鑑証明
● 火災保険加入申込書


連帯保証人の資料請求には要注意

住民票や印鑑証明など契約時に必要な書類は手続きが必要になるものが多く、相応の所要時間を考慮しなければなりません。それに加え連帯保証人関連の書類請求には要注意。近所に保証人候補が住んでいる場合はいいですが、実家が遠方にあり一人暮らしで上京を……といった場合は、メールなどで送れる書類ではないため、郵送期間もスケジュールに組み込む必要が出てきます。自分以外の周りに協力をお願いする必要のあるものは優先順位を高めにし、各所要時間を計算して契約のスケジュールを立てましょう。


申込のキャンセルについて

原則、申込後も賃貸借の契約成立にまではキャンセル(申込の撤回)可能ですが、ケースに応じ契約書締結前に成立してしまうこともあります。仮予約のような安易な申込は思わぬトラブルの種になり、また審査や入居準備の時間を費やしてきた貸主側にも多大な迷惑をかけてしまうことになります。あくまで契約は慎重に行いましょう。

8.物件の引渡しを済ませる

すべての契約内容に合意し手続きを終えたら、いよいよ物件の引渡しです!
荷造りや引越業者の手配など契約後もすべきことは盛りだくさん。きちんと整理して事に臨みましょう。物件契約後は以下のような手続き準備が必要になります。

・荷造り
・現在の部屋の片づけ、掃除
・引越業者の手配
・電気やガス、水道などライフライン全般の手続き
・新しい区役所で住民票や印鑑証明など住所変更手続き
・転出/転入届け
・運転免許証の住所変更
・郵便局への転送手続き など

その他にも必要に応じインターネットやケーブルテレビの開設なども発生します。相応の期間がかかるので引越しまでに諸々の手続きと準備、それにかかる時間の確認をしておきましょう。
またガスの開栓は現地立会いが必要になるので引っ越す当日に行えるよう手配しておきたいところです。


可能であれば引越し前に物件確認をしよう

一般的には内見以降、契約手続きの期間中は部屋の中を見る機会はほとんど無いと思います。契約期間で数週間経っているので、内見時の部屋の記憶があいまいになってしまうこともあるでしょう。
もちろん内見時に部屋の内寸を済ませておくことが重要ですが、時間があれば引っ越す前に最終的な部屋チェックを済ませておきましょう。
「大型家財のスペース」「照明の有無」「窓の大きさ」は事前にチェックしておきたいところ。照明やカーテンは引越し当日から必要になるものだからです。


住まいを変える。これは人生の中でもそう多くない大イベントです。
やることが多く大変だなと思うかもしれませんが、これらのステップが終わったら楽しい新生活の始まりです。
きっと新しい環境は、新しい発見、新しい出会いのターニングポイントになるでしょう。

※紹介されている情報は、記事公開当時の内容となります。