気密住宅
きみつじゅうたく
気密住宅とは、相当隙間面積が5cm2以下の住宅をいいます。
気密住宅とは、一般的には、相当隙間面積(
C値)が5cm
2以下の、隙間が少なく気密性の高い住宅をいいます。相当隙間面積とは、建物全体の隙間面積を
延べ床面積で割った数値で、気密性を表すものです。気密住宅とは、床面積1m
2当たりの隙間が5cm
2以下の気密性を有する住宅のことです。気密住宅とすることで、熱損失を少なくし、24時間換気などの計画換気が可能となります。
気密住宅よりもさらに気密性の高い、相当隙間面積が2cm
2以下の住宅を「高気密住宅」と呼びます。
延べ床面積
延べ床面積とは、建物の各階の床面積の合計のことです。延べ床面積は容積率を超えて建てることはできません。
床面積の算定は、柱または外壁の中心線を基準とします。ただし、ピロティ、ポーチなどで壁や扉、柱などがなく、屋内的な用途で使用されない場合は、床面積に算入されません。吹きさらしの廊下、バルコニーは先端から2mまでの部分、一定条件の出窓なども算入されません。また、ロフトや小屋裏は、設置される階の床面積の2分の1未満で天井高が1.4m以下、地下室は全床面積の3分の1未満、ビルトインガレージは全床面積の5分の1未満であれば、床面積に算入されません。このような空間は、限られた敷地内で容積率の範囲の中で、収納や作業スペースとして有効活用することもできます。
C値
C値とは、建物全体の隙間面積を延べ床面積で割った数値で、「隙間相当面積」といいます。建物のトータルな気密性を表わし、数値が小さいほど気密性が高いことを意味します。
C値は、1m2あたりどれくらい隙間があるかを表わす数値で、単位はcm2/m2で表わします。気密測定器を使って測定するため、信頼性の高い値が得られます。ただし、日本の場合には測定時の室内外の気圧差が約10パスカル(世界基準は50パスカル)となっており、台風などの影響で風圧が高くなったときに同等の効果を発揮できるとは限りません。
C値が5.0cm2以下の住宅を省エネ基準に定める気密住宅、2.0cm2以下を次世代省エネルギー基準で定める気密住宅とされていましたが、2009年の省エネルギー基準の改正で削除されました。
住宅の気密性を確保するには、気象変化などによる一定の風圧も考慮することが大切です。