パッシブソーラー
ぱっしぶそーらー
パッシブソーラーとは、機械を使わずに太陽エネルギーを利用するシステムです。
パッシブソーラー(Passive Solar)とは、受動的な太陽エネルギーの利用の仕方で、機械装置を用いるのではなく、建物の構造や
開口部、建築資材などによって室内温度を調整するものです。
具体的には、
窓から太陽熱を取り込み、その熱を床や壁に蓄えて夜間の暖房に利用するものや、庇や
ルーバーなどの角度によって、季節によって適度に日射を遮り、夏場には日射を受けない
開口部から涼しい風を通すなどの例があります。
パッシブソーラーで太陽光をダイレクトに利用するものを「ダイレクトゲイン」といい、コンクリートやタイルなどの蓄熱材を床や壁に用いて集熱・蓄熱し、夜間に放熱します。そのほか、壁面の外側に二重サッシを取り付けて、壁とガラスの間の暖まった空気を室内に循環させる「トロンプウォール」という方法もあります。また、温室を付属させて、暖まった空気を室内に循環させる「付属温室システム」などもあります。
ルーバー
ルーバーとは、よろい戸のことです。がらり戸ともいいます。
羽板(はいた)を水平に組んだもので、雨戸や目隠しとして使われます。細長い羽板を一定間隔で並べてあり、羽板の角度を調整することで、採光や換気ができます。外部からの視界を遮りながら、通風、採光、日除け、調光などが可能です。羽板を閉じることで、風雨やほこりから窓を守り、防犯にもなります。また、ビルなどで外観デザインの一部として採用する場合もあります。
ルーバーの素材には、アルミ系、木材系、プラスチック系、木質樹脂系、ガラス系などがあり、設置場所に応じて選択できます。1階の部屋や浴室、トイレなどに防犯と目隠しを兼ねて採用されることが多く、既存窓に外付けできるものもあります。また、防音機能をもったルーバーなども登場しています。
窓
窓は、採光、通風、換気、眺望などのために設けられる開口部です。風通しや断熱性など、窓の機能は四季を通じた室内の快適性に大きく影響します。また、外観デザインや室内空間、窓からの眺望など、ビジュアル面でも窓の役割は重要な要素となっています。
窓の種類は、取り付けられる位置により、次のような分類があります。
・掃き出し窓・・・・・窓枠の底辺が床面近くまである窓。リビングなどに設けられる大型の窓をいいます。
・腰高窓・・・・・窓枠の底辺が腰ほどの高さにある窓。
・出窓・・・・・建物の外に張り出す形で設置する窓。
・天窓・・・・・天井に設置する窓。トップライトともいいます。
また、開閉方法による分類では、次のようなものがあります。
・引き違い窓・・・・・横に引いて開け閉めする窓で、日本では最も一般的な窓です。
・はめ殺し窓・・・・・開閉できない窓です。フィックス窓ともいわれ、採光のために設けます。
・外開き窓・・・・・外に向かって開く窓で、片開きと両開きがあります。
・内倒し窓・・・・・室内に向けて倒れるように開く窓です。
そのほか、「回転窓」「滑り出し窓」「上げ下げ窓」「ルーバー窓」など、多彩な種類があります。
また、サッシやガラスの素材も豊富で、それぞれに性能や特徴があります。
開口部
開口部とは、建物の壁などに設けられた窓や出入口など屋外や室外に向かって開かれた部分です。リビングや居室の窓、天窓、玄関や室内ドアなどをいいます。
開口部は、採光、換気、通風、眺望、通行などの役割があります。床面積に対して一定以上の開口部がなければ、居室と呼べません。
開口部の位置や広さは、建築物の躯体強度に影響するほか、通風や採光などの居住空間の快適性や断熱性なども左右します。また、リビングに大きな窓を設けて眺望を楽しんだり、隣家との距離や視線を考慮して開口部の位置や高さを工夫するなど、室内からの視界、外部からの視線なども考慮することが大切です。
また、出入口として使用する開口部は、開閉に必要なスペースや開閉時の安全性なども考慮されます。