バリアフリー
ばりあふりー
バリアフリーとは、障害のある人がノーマルに生活できるよう障壁を取り除くことです。
バリアフリーとは、障壁をとりのぞくことです。障害のある人や高齢者が普通の社会生活をするうえで、支障となる物理的・精神的障壁を取り除こうという考え方です。
建物におけるバリアフリーとは、段差の解消や出入口や廊下の幅を広げるなど、高齢者や車イスでの生活がしやすくなるため配慮がなされます。
具体的には、玄関のスロープの設置、玄関・廊下などの段差の解消、手すりの設置、車イスで使用できるトイレ、介護しやすい
浴室、
照明やコンセント位置の工夫、車イスで作業できるキッチン、トイレや洗面室・
浴室の暖房による
ヒートショックの防止、非常連絡装置の設置などがあります。
なお、公共性の高い建築物については、2013年に施行されたバリアフリー法の対象となります。バリアフリー化の義務や努力義務が定められ、認定を受けると補助や税制の優遇が受けられます。
浴室
浴室とは風呂場のことです。日本では、浴槽と洗い場があるのが一般的です。
浴室には在来工法とユニットバスがあります。在来工法では広さや素材などを自由に選べる利点がありますが、費用は高めです。最近は工場生産されたユニットバスが主流で、広さやデザイン、品質も豊富です。間取図には数値が表示されていることがありますが、「1618」であれば浴室の内側のサイズが1,600mm×1,800mmとりなります。
浴室を考えるときには、浴槽の広さと体を洗うスペースのバランスが大切です。子どもと一緒に入ったり、介護が必要であれば、洗い場を広めにとるのがいいでしょう。
また、浴室は湿気のこもりやすい場所なので、換気や掃除のしやすさも重要です。一戸建ての場合に、従来は浴室を1階に設けるのが一般的でしたが、最近では2階に設けるケースも増えています。
ヒートショック
ヒートショックとは、暖かい場所から寒い場所に移動したときに受ける身体的な影響をいいます。例えば、暖房の効いた居室から暖房のない浴室やトイレなどに移動したときに、血圧が急激に上昇したり、脈拍が速くなることがあります。血圧の急激な変動は心臓に負担をかけます。高齢者や心疾患のある人がヒートショックを受けると、心筋梗塞や脳卒中につながりかねません。入浴中に高齢者が死亡する事故が少なくありませんが、その原因の多くはヒートショックの可能性があるといわれています。
事故を予防するためには、脱衣室やトイレを暖めておく、浴室も入浴前にシャワーなどで暖めるなど、温度差を少なくする工夫が必要です。また、入浴は40度未満のぬるめのお湯に入り、長湯を避けるのが望ましいようです。
照明
照明とは、日本においては室内全体を照らす直接照明が主流で、「部屋を明るくする」役割とされてきました。また、1室1照明で、おもに蛍光灯など白熱灯が使用されます。しかし、最近では、くつろぎやリラックス、落ち着きなど、室内の雰囲気を演出する上で、生活シーンに合わせた照明器具の使い方が提唱されています。
照明によって室内の雰囲気は大きく違ってきます。活動的な時間とくつろぎの時間、手元がよく見える明かり、温もり感、開放感など、さまざまなシーンに応じて使い分けるには、1室に複数の照明器具を使用するのがポイントとなります。
照明器具の種類には、シーリング(天井に取り付け、部屋全体を均一に照らす)、シャンデリア(天井から下げる装飾性の高い照明。天井直付けタイプもあり。高い天井向き)、ブラケット(壁面や柱に取り付ける補助照明。空間の広がりを演出)、スポットライト(特定の物を照らし、置物などを強調できる)、ペンダント(吊り下げ型照明。下部だけ照らすものと、部屋全体を照らすものがある)、ダウンライト(天井に埋め込まれる照明で、調光機能の付いたものもあり、多彩な使い方が可能)、フットライト(廊下や階段の足元を照らす)、スタンド(床やテーブルに置いて使う照明)などがあります。
それぞれの特徴が分かると、明かりの楽しみ方も広がります。