確定申告
かくていしんこく
確定申告とは、納税者が自ら所得を税務署に申告することです。
確定申告とは、自分で所得税額を計算して税務署に申告することです。
給与所得者の大半は、年末調整によって所得税が精算されるので申告は不要です。しかし、2か所以上から給与を受けている人や2000万円以上の収入がある人、あるいは年末調整で控除を受けていないものがある場合などには確定申告を行います。
住宅関係では、次のような控除を受けるためには確定申告が必要です。
住宅ローン控除、住宅耐震工事特別控除、住宅特定改修特別税額控除(
投資型減税:省エネ
リフォーム)、認定
長期優良住宅・低炭素住宅新築等特別税額控除(
投資型減税:
長期優良住宅・低炭素住宅)など。
確定申告の受付期間は、毎年2月16日から3月15日(土日の場合は繰り下げ)です。還付申告(控除によって納付した所得税の一部が戻ってくる)は2月15日以前でも受け付けてくれます。また、電子申告は利用にあたって事前手続きが必要ですが、1月15日から3月15日まで送信可能です。
なお、確定申告には国税庁のホームページの「確定申告書等作成コーナー」を使うと便利です。税額などが自動計算され、振込先口座を指定すれば還付金が振り込まれます。
住宅ローン
住宅ローンとは、個人が住宅を購入・建築する資金として利用できる融資のことです。住宅ローンには、「銀行ローン」「フラット35」「財形住宅融資」などがあります。
民間金融機関による融資は、都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、労働金庫、ノンバンク、モーゲージバンクなどが取り扱っており、多彩な商品があるので選択肢は豊富です。金利も「変動型」「一定期間固定型」「全期間固定型」から選ぶことができます。「フラット35」は民間金融機関と住宅金融支援機構が提携している長期固定金利型住宅ローンです。また、職場で財形貯蓄を行っている人が受けられる「財形住宅融資」もあります。そのほか、共済組合や生保ローン、JAの組合員向けローンなど、様々なものがあります。売主が提携ローンを用意している場合もあります。
これらのローンの中から、自分が受けられるローンを把握し、無理のない返済計画を立てることが大切でしょう。住宅ローンは必ずしも一つにする必要はなく、変動型の銀行ローンとフラット35を組み合わせたり、夫婦で返済期間の異なるローンを組むことも可能です。たくさんの選択肢があるので、ファィナンシャルプランナーなどに相談しながら、自分たちに合うプランを選択するのが賢明です。
長期優良住宅
長期優良住宅とは、国の基準に基づいて、長寿かつ優良と認められた住宅のことです。2009年に「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が施行され、国が定めた認定基準をクリアしたものを「長期優良住宅」と認定します。
認定基準は、劣化対策、耐震性、維持管理・更新の容易性、可変性、バリアフリー性、省エネルギー性、居住環境、住戸面積、維持保全計画の9項目で構成されています。これに加えて、住宅履歴の保管・管理も求められます。
長期優良住宅に認定されると、減税などの優遇措置を受けられるなどメリットは少なくありません。また、ハウスメーカーなどでは自社の技術水準を示す方法の一つとして取得するなど、認定数は拡大しています。住宅の品質やアフターサービスの充実度を判断する上で、有効な指標として定着してきているようです。
投資型減税
投資型減税とは、自己資金で長期優良住宅や認定低炭素住宅を新築または取得した場合に受けられる減税制度です。認定に適合するために住宅の性能強化に必要な標準的な「かかり増し費用」の10%を所得税から控除できます。控除期間は1年間で、2017年12月末までにした場合に、居住年の所得税について適用でき、その年に控除しきれなかった部分は、翌年の所得税から控除できます。
要件としては、長期優良住宅または低炭素住宅(2014年4月以降)であること、住宅の床面積が50m2以上であり、その2分の1以上が居住用であること、新築または取得後6ヶ月以内に入居すること、合計所得金額が3000万円以下であることなどです。
控除の限度額は、2014年3月末までに入居の場合は500万円、2014年4月1日~2017年12月末までに入居の場合は650万円となり、その10%が控除できます。
「かかり増し費用」は、次の通りとなっています。
2014年3月末までに入居の場合、木造・鉄骨造・その他3万3000円/m2、鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造3万6300円/m2。2014年4月1日~2017年12月末入居の場合、構造区分にかかわらず4万3800円/m2。
なお、申請には確定申告が必要です。
リフォーム
リフォームとは、住宅を改築や増築することです。壁紙の張り替えなど室内の雰囲気を変える小規模なものから、トイレ、浴室、キッチンなどの設備を丸ごと取り換えたり、壁を取り払って間取り変更をするなど、大がかりなものまで幅広くあります。また、リフォームの目的も、耐震補強や高齢化に対応したバリアフリー化から、ライフスタイルに合わせた快適さを追求するものまで、さまざまです。
リフォーム費用は、既存建物の状態、リフォームの範囲や規模、採用する設備のグレードなどで大きく違ってきます。築年数が古いほどリフォーム目的も多様になり、高額化する傾向にあります。リフォームの市場が拡大するにつれ、消費者の不安を解消するために「リフォーム瑕疵(かし)保険」を利用したり、アフターサービスや保証期間を設けるなど、サービスの充実も見られます。