内覧会
ないらんかい
内覧会とは、完成した建物を引き渡し前にチェックするための機会です。
内覧会とは、マンションや
建売住宅の建物が完成した後、引き渡しの前に購入者に対して建物を公開することをいいます。お披露目の意味があり、晴れやかなイベントといった雰囲気もありますが、建物が契約通りに施工されているかをチェックする重要な機会です。
内覧会には施工者や設計者も同行しますが、チェックするのは購入者で、ここで不具合や傷などが見つかった場合には手直しを依頼します。
チェックする内容は、部屋の
間口や天井の高さ、
窓の大きさなどを測定し、図面通りになっているか確認します。また、
梁や収納の位置や形状、コンセントの位置、扉の開閉方向などもチェックします。また、床が水平か、建具の建てつけや隙間の有無、
内装材のはがれや汚れなども確認し、問題があれば指摘します。
内覧会で納得できるまでチェックし、不具合と感じたものはきちんと説明を受け、直すべきは直してもらうことが大切です。直した後には再チェックをした上で、残金の引き渡しをするのがいいでしょう。
建売住宅
建売住宅とは、不動産会社やハウスメーカーが建物付きで販売する新規分譲住宅です。大規模な宅地開発によるものもあれば、街の一画を開発分譲する小規模なものもあります。
建物は完成済みのものもあれば、着工前や建設中の段階で販売するものもあります。注文住宅と異なり、設計や設備・仕様などはあらかじめ決まっており、価格も明示されています。
建売住宅は間取りや仕様が決まっているのでイメージしやすく、完成済み物件や同仕様のモデルハウスがあれば、実物を目で確認することができます。また、土地と建物がセットなので、土地探しから始めて建物のデザインも決めていく注文住宅に比べて手間がかからず、住宅ローンの融資も土地・建物一括で受けることができます。また、一般的には注文住宅よりローコストとなります。ただし、設計や仕様が決まっているため、自由度は限定されます。
最近は建売住宅も間取りや設備に幅を持たせて、工事の初期段階までであれば一定のセレクトができるものも増えています。また、高級志向のブランド商品なども少なくありません。建売住宅と注文住宅の垣根が低くなってきているのが近年の傾向です。
内装
内装とは、建物における内部の仕上げや室内の装飾、付随する設備などをいいます。床や天井、壁などの仕上げや装飾、室内の扉、家具、キッチンなどの下地や仕上げ材、造作建具、照明などを指します。
内装に用いる建材や仕上げ材などは、製品によって価格の幅も大きく、特性も異なります。新築時やリフォームに際しては、ライフスタイルや用途、こだわりに応じた建材などの選択が可能です。
例えば床では、地元産の檜や杉などを用いた無垢材のフローリングで、木の香りや肌触り、耐久性、高級感、自然との調和といったものを手に入れることもできます。一方、子どもが汚したり傷つけることを前提に、掃除のしやすいクッションフロアにすることも選択肢の一つです。
内装の設えは、美観と機能の両面があり、耐火性や防音性など機能面の配慮も大切です。
梁
梁とは、建築物の骨組みのなかで、建物に対して水平方向に渡し、屋根や床など建物の上からの荷重を柱に伝えて建物を支える部材をいいます。柱と連結して支える梁を「大梁」、柱に直接つながっていない梁を「小梁」といいます。元来は、屋根の棟木(むなぎ)に対して直角に渡したものを梁と呼び、水平に渡したものは桁(けた)と呼んでいました。そのため、棟木と水平方向の建物の奥行きを梁方向、直角に交わる方向を桁方向といいます。また、屋根を支える梁を小屋梁(こやばり)、床を支える梁を床梁(ゆかばり)と呼びます。
木造建築では、梁には松や米松、杉などが使われます。また、「現し」といって、梁を露出させて意匠を施すものもあります。
間口
間口とは、敷地や建物を正面から見た幅のことをいいます。これに対して、敷地や建物の長さを「奥行き」といいます。間口は、一戸建ての場合には、道路に面した側をいい、マンションなどの場合には、リビングやバルコニーのある側を指します。
間口が広いと、通風や採光を確保しやすいため、同じ面積では間口が狭くて奥行きが長いものより割高となるのが一般的です。ただし、間口が広ければいいというものではなく、奥行きとのバランスが重要です。間口が広いと、外からの視線を遮ることも考慮する必要があります。
黄金比といわれる1:1.618(およそ5:8)や1:1.5などはバランスがよく、使い勝手がよい配置がつくりやすいといわれています。
窓
窓は、採光、通風、換気、眺望などのために設けられる開口部です。風通しや断熱性など、窓の機能は四季を通じた室内の快適性に大きく影響します。また、外観デザインや室内空間、窓からの眺望など、ビジュアル面でも窓の役割は重要な要素となっています。
窓の種類は、取り付けられる位置により、次のような分類があります。
・掃き出し窓・・・・・窓枠の底辺が床面近くまである窓。リビングなどに設けられる大型の窓をいいます。
・腰高窓・・・・・窓枠の底辺が腰ほどの高さにある窓。
・出窓・・・・・建物の外に張り出す形で設置する窓。
・天窓・・・・・天井に設置する窓。トップライトともいいます。
また、開閉方法による分類では、次のようなものがあります。
・引き違い窓・・・・・横に引いて開け閉めする窓で、日本では最も一般的な窓です。
・はめ殺し窓・・・・・開閉できない窓です。フィックス窓ともいわれ、採光のために設けます。
・外開き窓・・・・・外に向かって開く窓で、片開きと両開きがあります。
・内倒し窓・・・・・室内に向けて倒れるように開く窓です。
そのほか、「回転窓」「滑り出し窓」「上げ下げ窓」「ルーバー窓」など、多彩な種類があります。
また、サッシやガラスの素材も豊富で、それぞれに性能や特徴があります。