徒歩時間
とほじかん
徒歩時間とは、現地から歩いて行く場合にかかる時間です。
徒歩時間とは、現地から
最寄駅や諸施設まで歩いていく場合にかかる時間をいいます。不動産広告に徒歩時間(または徒歩所要時間ともいいます)が表示されるときには、不動産の広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(
表示規約)」によって、道路距離80mを徒歩1分として計算し、端数は切り上げるものとされています。
例えば、
最寄駅までの距離が1,000mだった場合に、徒歩13分と表示されます。ただし、駅直結の建物であっても、「駅から徒歩0分」ではなく、「駅から徒歩1分」と表示されます。
この距離は、実際に通行できる道路に沿って測定したもので、横断歩道や踏切を渡るために経由しなければいけない場合には、そのために歩く距離も含めます。ただし、信号待ちの時間や、坂道、階段などを歩く場合に時間が長くなることは考慮されていません。
団地などの場合は、その目的物に最も近い団地の
敷地が起点となります。
徒歩時間については、
最寄駅から現地まで徒歩ルートを実際に測定している広告もありますが、地図上で計測しただけのものもあります。道路事情や時間帯によって、また、個人差によってもかかる時間は違ってくるので、現地に行ってみることが大切です。
敷地
敷地とは、建物が立っているか、これから建物を建てる土地のことです。敷地面積は、その土地の面積のことで、水平投影面積をいいます。水平投影面積とは、土地や建物を真上から見たときの面積で、傾斜や凹凸があっても、水平として測定した面積になります。
敷地面積には、登記簿に記載された登記簿面積(地積)と実測面積が異なっている場合があります。そのため、土地の売買契約などにおいては、土地家屋調査士などの専門家による実測をしてからというのが鉄則です。
なお、住宅を建てるために土地を購入するときには、接道条件などによっては、土地面積の一部が敷地面積に算入できないので、注意が必要です。また、敷地面積だけでなく、建物の配置や駐車場のスペースなども考慮しましょう。
最寄駅
最寄駅とは、現地から一番近い鉄道やモノレール、路面電車などの公共交通機関の駅をいいます。すなわち、その物件を購入または賃貸したときに、日常的に利用することになる「駅」のことです。
ただし、不動産広告に掲載される「最寄駅」は、必ずしも一番近い駅ではなく、有名な駅や急行停車駅の場合もあります。複数の交通機関が利用できる場合には、それぞれの駅までの所要時間などが表示されることもあります。
なお、不動産広告に記載される「最寄駅」は、現に利用できるものとなります。季節運行の臨時列車などを表示する場合には、その利用できる時期を明示しなければなりません。また、新設予定の路線については、現に利用できるものと併記してもよいことになっていますが、新設にかかわる許可などが下りているものに限ります。
最寄駅は日常的に利用することになるので、実際の利便性や周辺施設など、実際に確認することが重要です。
表示規約
表示規約とは、正式名称を「不動産の表示に関する公正競争規約」といい、公正な不動産広告によって、一般消費者が合理的な選択ができるように、広告表記のルールを定めたものです。不動産業界が自主的に定めた規約ですが、景品表示法に基づいて内閣総理大臣および公正取引委員会の認定を受けたものです。表示規約に違反すると、不動産公正取引協議会から警告や違約金などが課せられます。
表示規約では、広告を出してもよい開始時期の制限、必要な表示事項、特定事項等の明示義務、不当表示の禁止などが定められています。
なお、近年はインターネット広告が普及し、2012年にはインターネット広告の必要表示事項が追加されました。