解約手付

かいやくてつけ
解約手付とは手付の一種です。この手付を放棄することによって、任意に契約の解除ができることを指しています。
本来、契約解除には債務の不履行や売主による担保責任などの法律的な要因があるか、契約成立後に当事者が解除に対して合意している必要があります。つまり、解除の際に明確な理由が必要です。しかし、解約手付を事前に設定することで、当事者である売主・買主の両者が契約解除の権利を持ち続けることができます。どういうことかというと、買主は解約手付を放棄することで売買契約を無効にできます。また、売主側も手付の倍額を買主に支払うことで損害賠償などを支払わずに契約を解除できるのが解約手付の目的です。
一般的に、不動産売買においては特別な契約の定めがない限りは手付とは解約手付のことを指します。昭和24年10月4日の最高裁判例でも手付に対してはこのように推定するとしており、契約上、手付とは原則解約手付とするのが裁判でも確定しているのです。
なお、契約している相手が契約の履行に着手した時点から契約解除ができなくなるものとしています。したがって、解約手付の効力は売主が契約履行の着手時点、買主は代金の一部の内金を支払った時点で売主が契約解除になるとされています。

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