設計図書
せっけいとしょ
設計図書とは、建物の工事に必要な設計図と仕様書のことです。
設計図書とは、建物を建築する上で、工事に必要な設計図や仕様書のことをいいます。建築
請負契約や
建築確認申請に必要な書類のすべてを指します。
設計図書の内容は、建築物の規模や構造によって異なりますが、主として次のようなものがあります。
・付近見取図・・・・・建築予定地と周辺状況を描いた図面
・配置図・・・・・
敷地内における建物や付帯設備の位置などを描いた図面
・平面図・・・・・各階の床から1m~1.5m程度の高さで水平に切断した断面図(間取図ともいう)
・
立面図・・・・・建物の外観を東西南北から描いた図
・断面図・・・・・建物の主要部分の断面を描いた図(詳細図である「矩計(かなばかり)図」があれば、省略することも)
・
矩計図・・・・・詳細断面図
・仕様書・・・・・工事の概要、使用材料の種類や品質、施工手順・方法、仕上げ表などを示したもの
・設備図・・・・・電気設備、空調設備、給排水設備などを描いた図面
なお、建築
請負契約を結ぶ前には、設計図書に目を通して、分からない点は質問するなど、しっかり理解することが大切です。
請負契約
請負契約とは、依頼者(施主)と請負人(ハウスメーカーなど)の間で仕事の内容と報酬などについて建設工事請負契約を締結します。
建設工事請負契約には、発注者(依頼主)、請負者、工事内容(建物のプラン・仕様・品質・性能などが記載された図面や見積書)、見積内訳明細、請負代金の額、支払方法、工事の開始時期、工事の完成時期、建物の完成及び検査、瑕疵(かし)担保、完成が遅れた場合や違約金の対応、発注者と請負人の間にトラブルが生じた場合の対応などが記されています。
建設工事請負契約には、設計図書などの図面や見積書が添付されます。その内容は、後々のトラブルを回避するうえで大変重要なものです。契約に先だって丁寧に内容を確認し、不明点は問い合わせるなど、十分に理解して納得した上で取り結ぶことが大切です。
矩計図
矩計図とは、建物の重要な部分を上下に切断した断面詳細図です。建物を施工する上で、重要な図面の一つです。
矩計図は、基礎、床組み、外壁、室内壁、天井、屋根などの寸法や形状、仕上げ、材料、施工方法などが詳細に書き込まれています。矩計図を見ることで、その建築物の基本的な性能や仕様が把握できるといわれるほど重要な図面です。
例えば、基礎の形状や配筋、床組みの方法、外壁の仕上げ、断熱方法や断熱材の種類なども詳細に記入され、断面図を兼ねることもあります。
矩計図の縮尺は20分の1から50分の1で描かれることが多いようです。
建築確認
建築確認とは、建物の建築工事に入る前に、その建築物が建築基準法や関連法令に適合しているかどうか、建築計画を審査することです。建築主は、工事前に、都道府県や市区町村に置かれている建築主事や指定確認検査期間に申請して、確認を受ける必要があります。
建築確認が必要なのは、特定の用途(映画館、病院、共同住宅等々)や一定規模の建築物、都市計画区域内や知事の指定区域内での建築や一定規模以上の増改築などです。
なお、マイホームを建築するときには、本来は施主が建築確認申請をしなければなりませんが、実際にはハウスメーカーが代わりに申請してくれるのが一般的です。また、新築物件の販売では、建築確認を受けていない物件は広告も販売もできません。
敷地
敷地とは、建物が立っているか、これから建物を建てる土地のことです。敷地面積は、その土地の面積のことで、水平投影面積をいいます。水平投影面積とは、土地や建物を真上から見たときの面積で、傾斜や凹凸があっても、水平として測定した面積になります。
敷地面積には、登記簿に記載された登記簿面積(地積)と実測面積が異なっている場合があります。そのため、土地の売買契約などにおいては、土地家屋調査士などの専門家による実測をしてからというのが鉄則です。
なお、住宅を建てるために土地を購入するときには、接道条件などによっては、土地面積の一部が敷地面積に算入できないので、注意が必要です。また、敷地面積だけでなく、建物の配置や駐車場のスペースなども考慮しましょう。
立面図
立面図とは、建物を東西南北の4方向から見た図面で、建物の外観を表わします。
屋根の形状や勾配、玄関ドアの位置、窓の位置や大きさ・形、バルコニーの広さや手すりの形状などが描かれ、外観デザインをイメージすることができます。
立面図には、住宅の高さや幅、軒高、軒の出などの寸法も記載され、北側斜線や道路斜線などのチェックも立面図で行われます。また、必要に応じて、外装材や屋根材なども記入します。
立面図の縮尺は100分の1を用いるのが一般的ですが、場合によって50分の1を用いることもあります。