ソーラーシステム
そーらーしすてむ
ソーラーシステムとは、太陽熱を集熱器に集め、その熱を蓄熱槽にためて暖房や給湯に利用するシステムです。
ソーラーシステムとは、太陽エネルギーを利用する「
アクティブソーラー」の一つです。
屋根などに集熱器を設置し、その熱を地上の蓄熱槽にためて給湯や暖房などに利用します。
ソーラーシステムには、水式と空気式があります。水式は、集熱器と蓄熱槽の間に
配管がなされ、
配管の中には不凍液などの触媒または水を循環させます。蓄熱槽で温めた温水を給湯や暖房に活用します。セントラル給湯や
床暖房にすることも可能です。空気式は、集熱器で温めた空気を送風機ユニットで床下に送り、床下のコンクリートなどの蓄熱材を温め、その後、空気を室内に入れて暖房します。また、蓄熱槽に蓄えた水を、送風機ユニット内の熱交換器によって温め、給湯に利用します。
床暖房
床暖房とは、床を暖めて部屋を暖房するものです。床を暖めることで、暖まった床面から放射される輻射熱が部屋を暖めます。
床暖房は足元から暖めるため、上部に熱がこもりにくく、自然な暖かさが室内に広がります。また、火を使わないため空気を汚さず、音や風、においなども発生しません。輻射熱で部屋を暖めるので、空気の乾燥も少なくなります。
床暖房には、電気式と温水式があります。電気式は部分暖房や短時間の暖房に、温水式は広い部屋や長時間の暖房に適しています。初期費用は温水式の方が高くなりますが、ランニングコストは低めで、耐久年数も30年以上など長期になります。電気式も深夜電力を利用する蓄熱式を採用すると、初期コストは上がりますが、ランニングコストは抑制できます。
配管
配管とは、建物内の設備機器と屋外の上下水道、ガス管を結ぶ専用管や空調用ダクトなどを配置することです。配管には、給水管、排水管、ガス管、配水管、空調の換気管などがあります。配管図には配管経路、接続方式、設備機器の設置場所などが示されています。
配管工事は専門職である配管工が行います。具体的には、配管図に即して、管を切断し、折り曲げるなどの加工をして、継手という道具でつなぎ、弁の取り付け、溶接やネジでつなぐなどで配管を完了させ、各設備を取り付けて運転できるようにします。
配管は建物が完成した後では目につかないものですが、住宅の維持管理上重要な役割を担います。清掃口や点検口が設けられているなど、長期的な維持管理が配慮されていることが重要です。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。
アクティブソーラー
アクティブソーラー(Active Solar)とは、機械装置を使って、建物内の給湯や冷暖房、電気などに太陽エネルギーを積極的に利用するシステムです。太陽の熱を利用して冷暖房や給湯を行う「ソーラーシステム」や「太陽熱温水器」、太陽電池を使用する「太陽光発電システム」などがあります。
設備を設置するために初期費用はかかりますが、長期的には光熱費を節約でき、ランニングコストの節約になります。
また、再生可能エネルギーを積極的に利用することで、省エネや地球環境の保護に貢献できます。このようなシステムを搭載した住宅のことを、「アクティブソーラーハウス」または「ソーラーハウス」と呼びます。
なお、太陽エネルギーを利用するシステムで、機械装置によらないものを「パッシブソーラー」といい、「アクティブソーラー」に対比する呼び方です。