屋上緑化とは、屋上に庭をつくり、植物を育てることです。屋上緑化によって屋上の表面温度が下がり、建物自体の温度上昇が抑制されます。土や植物による断熱効果によって、夏場の冷房効率を高める省エネ効果があります。また、
ヒートアイランド現象、大気浄化、夏場の電力消費ピークカット、景観の向上など、都市の環境問題にも貢献します。
環境対策の一環として、行政などでは屋上緑化を推進しており、一定規模以上の建築物には
敷地と屋上に緑化を義務付けたり、屋上緑化にかかる費用について補助金を設けている自治体もあります。
屋上緑化は大規模なオフィスビルやマンションを中心に採用が広がっています。また、防水技術や軽量土壌など技術の向上により、木造家屋などでも採用が可能になっています。
敷地
敷地とは、建物が立っているか、これから建物を建てる土地のことです。敷地面積は、その土地の面積のことで、水平投影面積をいいます。水平投影面積とは、土地や建物を真上から見たときの面積で、傾斜や凹凸があっても、水平として測定した面積になります。
敷地面積には、登記簿に記載された登記簿面積(地積)と実測面積が異なっている場合があります。そのため、土地の売買契約などにおいては、土地家屋調査士などの専門家による実測をしてからというのが鉄則です。
なお、住宅を建てるために土地を購入するときには、接道条件などによっては、土地面積の一部が敷地面積に算入できないので、注意が必要です。また、敷地面積だけでなく、建物の配置や駐車場のスペースなども考慮しましょう。
ヒートアイランド現象
ヒートアイランド現象とは、建築物が立ち並ぶ都心部で、郊外に比べて気温が高くなる現象をいいます。気温の等温線を描くと、高温部分が島のように見えることから、ヒートアイランドと呼ばれます。
都心部では田畑や森林、河川などが減少したことで、地表の温度が低下しにくくなりました。加えて、アスファルトやコンクリートで覆われた地面の増大、自動車の排気やエアコンの排気、ビルの密集による風通しの悪さなどで、都心の平均気温は上昇を続けています。東京の場合、気象庁の資料によると、過去100年間で約3℃気温が上昇しています。都市の高温化によって生活環境が悪化し、地球温暖化も助長します。また、局所的集中豪雨の一因ともいわれています。
このようなヒートアイランド現象を抑制して省エネ化を推進するために、都心における緑化や建物の断熱化、透水性舗装などが図られています。