室内扉
しつないとびら
室内扉とは、室内の出入口に設ける扉です。
室内扉とは、居室と廊下や
リビング、トイレ、洗面、
浴室など、室内の出入口に用いる扉です。空間を仕切るもので、用途や大きさに応じてさまざまな種類があります。
室内扉は開閉方法によって、開き戸、折れ戸、
引き戸があります。
開き戸は洋室によく用いられる扉で、1枚扉の片開き戸、2枚扉の両開き戸、大小2枚の親子扉があります。開き戸は開閉部分のスペースが必要で、生活動線や使い勝手によって、幅やサイズ、内開き、外開きを検討する必要があります。
折れ戸は、丁番などで連結された扉を折りたたむことで開閉する扉です。開閉のためのスペースが少なくてすむので、
浴室やトイレなどの水回りや
クローゼットの扉などによく用いられます。
引き戸は、レールの上を往復させて開閉する扉で、引き方によって、片
引き戸、引き込み戸、引き分け戸、引き違い戸などがあり、引き違い戸は扉の枚数によって、2枚戸、3枚戸、4枚戸などがあります。
引き戸は、かつてはもっぱら和室で用いられていましたが、開閉にスペースをとらず、車イスに対応するなど広い
開口部を作りやすいなどの利点が見直され、種類も多彩になっています。
引き戸
引き戸とは、レール上を往復して開閉する戸のことです。
溝やレールに沿って左右に動かすことで、戸を開閉させます。引き戸には、片方だけに引く「片引き戸」、両方に引き分ける「両引き戸」、壁に引き込む「引き込み戸」、2本以上のレール上を左右に移動させて開閉できる「引き違い戸」などがあります。
引き戸の代表的な物は障子や襖で、和風建築では玄関や窓、雨戸、室内扉、収納扉などに採用されてきました。ドアに比べて、扉の前後にスペースが必要ないのが利点ですが、気密性や遮音性、独立性などの点から室内扉はドアが主流となっていました。しかし最近では、遮音性・気密性の優れた引き戸も登場し、省スペース性や開閉しやすいバリアフリー性などから、マンションなどでも引き戸を積極的に採用する例も増えています。
浴室
浴室とは風呂場のことです。日本では、浴槽と洗い場があるのが一般的です。
浴室には在来工法とユニットバスがあります。在来工法では広さや素材などを自由に選べる利点がありますが、費用は高めです。最近は工場生産されたユニットバスが主流で、広さやデザイン、品質も豊富です。間取図には数値が表示されていることがありますが、「1618」であれば浴室の内側のサイズが1,600mm×1,800mmとりなります。
浴室を考えるときには、浴槽の広さと体を洗うスペースのバランスが大切です。子どもと一緒に入ったり、介護が必要であれば、洗い場を広めにとるのがいいでしょう。
また、浴室は湿気のこもりやすい場所なので、換気や掃除のしやすさも重要です。一戸建ての場合に、従来は浴室を1階に設けるのが一般的でしたが、最近では2階に設けるケースも増えています。
リビング
リビングとは、居間のことです。Living-roomのことで、家族だんらんのスペースになります。
かつての日本家屋では、「茶の間」と呼ばれた空間です。家族が一緒に寛ぎ、コミュニケーションの中心になる場所なので、家づくりや物件購入で重要視されます。
マンションではダイニングと一体となったLDや、キッチン・ダイニング・リビングが一体となったLDKが主流です。コミュニケーション重視かプライバシー重視か、居住空間が縦長か横長かなどでリビングの配置は違ってきます。リビングを通らずに各居室に出入りできるタイプや、あえてリビングインとしてLDから個室に出入りするタイプもあります。また、ゆっくりと眺望を楽しめる工夫なども施されます。
家で過ごす時間を考慮して、ライフスタイルに合ったリビングの広さや形状を決めるといいでしょう。
開口部
開口部とは、建物の壁などに設けられた窓や出入口など屋外や室外に向かって開かれた部分です。リビングや居室の窓、天窓、玄関や室内ドアなどをいいます。
開口部は、採光、換気、通風、眺望、通行などの役割があります。床面積に対して一定以上の開口部がなければ、居室と呼べません。
開口部の位置や広さは、建築物の躯体強度に影響するほか、通風や採光などの居住空間の快適性や断熱性なども左右します。また、リビングに大きな窓を設けて眺望を楽しんだり、隣家との距離や視線を考慮して開口部の位置や高さを工夫するなど、室内からの視界、外部からの視線なども考慮することが大切です。
また、出入口として使用する開口部は、開閉に必要なスペースや開閉時の安全性なども考慮されます。
クローゼット
クローゼットとは、洋室に設置された衣類などを収納するスペースをいいます。和室にある収納は、通常、押入れと呼ばれます。
クローゼットは、衣類を収納することを想定したものが多く、その場合にはハンガーパイプが取り付けられており、奥行き(壁心々)が70cm程度となります。ただし、実際に物を収納できる内法(うちのり)では50~60cmとなります。子ども部屋などでは、奥行き(内法)50cmに満たないものもあるようですが、子どもの成長を考えると内法で55cm以上はほしいところです。
快適な住まいづくりでは、収納の確保は重要な要素となります。何を、どのくらい収納するのかによって、必要な収納スペースが異なります。また、何を収納するかで、必要な奥行きなども異なります。また、収納は、使う場所の近くにないと不便です。特に日常使いのものは、生活動線も考えた収納の配置が望まれます。