ドーマー
どーまー
ドーマーとは、屋根の上に設けられた窓です。ドーマー窓、ドーマーウィンドウとも呼びます。
ドーマーとは、
屋根裏や
ロフトの
採光や通風を目的として、
屋根の上に設けられた
窓です。一般的には、
屋根の上に突き出した形で、切妻の小さい
屋根が付いています。洋風建築によく見られるもので、外観デザイン上のアクセントともなります。
トップライトとは異なり、
窓は垂直になるため、夏は直射日光を遮ることができ、冬には日差しが入り込んで室内を暖める効果もあります。
窓の形は、引き違い
窓、
上げ下げ窓、両開き
窓など、いろいろな種類があります。
ただし、ドーマーを取り付けると、雨漏りの心配があります。雨仕舞いに十分配慮するとともに、
メンテナンスの考慮も必要です。
トップライト
トップライトとは、天窓のことです。屋根面に設けられた窓で、明かりとりの役割をします。
トップライトは、立地条件などによって採光に課題がある場合や、暗くなりがちな北側や廊下などに設けることで、採光が可能となります。上から光を取り込むため、壁側の窓より採光効果が大きいのが特徴です。建築基準法では、壁面の窓に比べてトップライトは約3倍の採光効果があると規定されています。また、室内の広い範囲に自然光が届くのも利点です。
トップライトには、固定式と開閉式があり、開閉は手動式と電動式があります。開閉できるタイプでは通風による省エネ効果も期待できます。
ただし、トップライトを設置するには、雨の降りこみや結露対策、断熱性能などに注意が必要です。
メンテナンス
メンテナンスとは、保守・点検、維持・管理の意味で、住まいを快適に維持するうえで欠かせないものです。住宅の耐用年数を延ばし、快適性を維持するうえで、適切なアフターメンテナンスは重要な役割を担います。
マンションなどでは長期修繕計画が立てられ、計画に基づいた維持管理が行われます。一戸建てにおいても住まいのメンテナンスは重要で、5年単位での点検と補修が望ましいといわれています。
メンテナンスの対象となるのは、屋根や外壁、ベランダ、開口部、防蟻処理、配管、内装など、多方面に渡ります。マンションでは修繕積立金などがありますが、一戸建てもメンテナンスを前提として費用を準備する必要があります。
ロフト
ロフトとは、小屋裏部屋のことです。屋根の下にあり、物置や倉庫として利用されます。住宅では、天井を高くして、その一部を二層式にした上部スペースをいいます。
ロフトは物置としての活用のほかに、書斎や寝室として利用することもあります。また、ロフトに上がるためには、専用のはしごが設置されます。天井高や採光などが不十分なため、建築基準法では居室と認められません。しかし、換気や採光、断熱などに工夫すると、快適な居住空間を作ることも可能です。アトリエや子ども部屋として利用するケースもあります。
上げ下げ窓
上げ下げ窓とは、ガラス戸が上下にスライドすることで開閉する窓で、上下とも動く両上げ下げ窓(ダブルハング)と、片方だけ動く片上げ下げ窓(シングルハング)があります。
上げ下げ窓は縦に長いため、壁の面積が狭くて窓を設置しにくい場所でも、場所を取らずに通風や採光を確保することができます。
上げ下げ窓の特徴は、バランサーという金具が窓枠に内蔵されていることで、ガラス窓が重力で落下することなく、好きな位置で止められることです。両上げ下げ窓では上下の窓がワイヤーでつながり、双方がバランサーの役目を果たします。
また、引き戸と違って戸車がないので気密性が高く、寒冷地などに適しています。
採光
採光とは、自然の光を窓などから室内に取り入れることをいいます。建築基準法では、住宅の居室について、居室の床面積の1/7以上の採光に有効な開口部の面積が必要と規定されています。ただし、「採光」とは直射日光のことではないので、北側の窓が「採光に有効な窓」となる場合もあります。有効な採光面積は、用途地域や部屋の大きさ、窓の大きさによって決定されます。ただし、納戸やトイレ、浴室、洗面室などは対象となりません。
隣家が迫っている住宅密集地などでは、採光を確保するために、天窓やライトコートを設けるなど、さまざまな工夫が見られます。また、日当たりを調節するには、カーテンやブラインド、反射ガラスなどを利用します。
窓
窓は、採光、通風、換気、眺望などのために設けられる開口部です。風通しや断熱性など、窓の機能は四季を通じた室内の快適性に大きく影響します。また、外観デザインや室内空間、窓からの眺望など、ビジュアル面でも窓の役割は重要な要素となっています。
窓の種類は、取り付けられる位置により、次のような分類があります。
・掃き出し窓・・・・・窓枠の底辺が床面近くまである窓。リビングなどに設けられる大型の窓をいいます。
・腰高窓・・・・・窓枠の底辺が腰ほどの高さにある窓。
・出窓・・・・・建物の外に張り出す形で設置する窓。
・天窓・・・・・天井に設置する窓。トップライトともいいます。
また、開閉方法による分類では、次のようなものがあります。
・引き違い窓・・・・・横に引いて開け閉めする窓で、日本では最も一般的な窓です。
・はめ殺し窓・・・・・開閉できない窓です。フィックス窓ともいわれ、採光のために設けます。
・外開き窓・・・・・外に向かって開く窓で、片開きと両開きがあります。
・内倒し窓・・・・・室内に向けて倒れるように開く窓です。
そのほか、「回転窓」「滑り出し窓」「上げ下げ窓」「ルーバー窓」など、多彩な種類があります。
また、サッシやガラスの素材も豊富で、それぞれに性能や特徴があります。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。