雨どい
あまどい
雨どいとは、建物に降った雨水を集めて地下に排水する設備です。
雨どいとは、建物の
屋根に降った雨を受け止めて、雨水を軒先に集め、スムーズに地面の排水溝に流す設備です。雨どいの役割は、雨水が
屋根から滴り落ちて地面に溝をつくったり、外壁を濡らして建物が腐食するのを防ぐことです。また、雨のしずくが建物の
基礎部分や地面をたたく音も防ぎます。雨どいが設置されることで、雨水の浸入による建物の腐食を防止します。
雨どいには、
屋根の雨水を受ける「軒とい」、「軒とい」で受けた雨水を地上に導く「たてとい」、「軒とい」と「たてとい」をつなぐ集水器(あんこう)などで構成されます。形は丸型と角型がありますが、現在では角型が主流です。素材には、塩化ビニルやステンレス、
ガルバリウム鋼板などのほか、硬質塩化ビニルとスチールを一体化したものなど、強度や耐久性を高めたものがあります。また、カラーなども豊富になり、外観デザインに合わせて選択できます。
なお、雨どいは常にスムーズに水が流れることが大切で、台風などの後には点検と掃除が必要です。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、鉄板を基材として、アルミニウム、亜鉛、シリコンからなるメッキ層を持つ、アルミ亜鉛合板メッキ鋼板です。耐久性、耐熱性、耐反射性に優れ、高度な加工もしやすいという利点があります。雨風にさらされる屋根や外壁材として使用されることが多く、カラーやデザインも豊富です。
ただし、ガルバリウム鋼板はトタンと同じように薄い板なので、雨音などに対する防音や、夏の日差しに対する断熱などは、別途対策を講じる必要があります。
基礎
基礎とは、建物の最下部にあり、上物の荷重を地盤に伝える構造です。建物を安全に支えるために、極めて重要なものです。
基礎の種類には、布基礎(連続フーチング基礎)、ベタ基礎、杭基礎などがあります。布基礎は壁面に沿ってコンクリート構造が連続する形状の基礎です。「布」とは、水平の意味があり、「フーチング」とは断面が逆T字型の底が広がった基礎底盤で、布基礎では床下の地面は土のままとなります。これに対してベタ基礎は、建物の底全体を鉄筋入りのコンクリートで固める構造です。かつては、木造在来工法では布基礎が、2X4工法やプレハブ工法ではベタ基礎が一般的でしたが、最近では在来工法でもベタ基礎を採用する例が多いようです。
寺社や古民家など、日本の伝統的な建築物は、1本ずつの柱単独に設けられる独立基礎(独立フーチング基礎)が用いられてきました。固い支持基盤まで杭を打ち込む杭基礎などの方法も取られます。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。