幅木
はばぎ
幅木とは、壁の最下部と床に接する部分につけられた横木のことです。
幅木とは、壁の最下部で床と接する部分に、細長い横木を取りつけたものです。幅は数cmから10cm程度のものが一般的です。
幅木の役割は、履物や掃除機などが当たって傷ついたり汚れたりするのを防ぐことです。壁に代わって衝撃などから守るので、幅木にはある程度の強度や弾力性のある建材を使用します。また、壁と床の接合部分をぐるりと覆うことで、仕上げ面を隠し、見た目をきれいにする意味もあります。
幅木に用いる材質は、床材や壁とのバランスによって決められます。
フローリングの床では床材と同じものを使うことが多いようです。石張りの床では石材を、タイル張りの床にはタイルを使用することが多く、オフィスビルやデパートなどでは塩ビシートがよく使われます。
なお、和室で
畳と壁の接する部分につけたものは「
畳寄せ」、板の間と壁の接する部分につけたものは「ぞうきん摺り」と呼ばれます。
畳
畳は日本の伝統的な床材です。和室に敷き詰めて断熱効果と適度な弾力性をもたらします。
ライフスタイルの変化によって洋室中心の生活になり、和室のない家も増えていましたが、最近では再び和室の良さや畳の魅力が見直されています。
畳は、畳床(たたみどこ)に畳表(たたみおもて)をかぶせ、長方形の長い方の辺に畳縁(たたみべり)を縫い付けて仕上げます。畳床は、従来は稲わらを圧縮して作っていましたが、最近では新建材を用いたり、稲わらと新建材を組み合わせることで、耐熱性・断熱性・防虫防カビ効果などが高いものが登場しています。
畳表にはイグサが使用されます。イグサは調湿効果があり、高温多湿の日本の風土に適した建材だといわれています。また、イグサには「畳のにおい」といわれる香りがあり、リラックス効果もあるようです。
畳の大きさは地方により異なり、京間、中京間、江戸間などがあります。また、和モダンな雰囲気を狙って、縁のない琉球畳などを用いる例も増えています。
フローリング
フローリングとは、木質系の床材のことで、LDKや洋室に用いられます。
畳敷きの和室やカーペット敷きに比べて、掃除がラクで、ダニなども発生しにくいのが特徴です。
フローリングには、天然木の無垢材を使った単層フローリングと、合板の表面に化粧材を張り合わせた化粧合板を使った複層フローリングがあります。
単層フリーリングには、硬くて強度のある広葉樹と、柔らかくて肌触りがいい針葉樹があり、樹種によって特徴もさまざまです。木の香りがよく、調湿作用があるため、素足で歩くと心地よく、歳月が経つほど味わいも出てきます。最近では、床暖房に対応できる単層フローリングもあります。価格面では、樹種や節の有無、乾燥処理などによって異なります。
複層フローリングは、商品の種類が豊富で、デザインや色、さまざまな機能があり、無垢材に見られるような品質のばらつきはありません。傷がつきにくいもの、ペット対応、遮音性の高いものなど、多彩な商品がラインナップされています。