外装
がいそう
外装とは、建物の屋外にあたる装飾や仕上げのことです。
外装とは、建物の屋外部分の装飾や仕上げのことで、外壁や
屋根を指します。地域によっては地区協定などで、外装に規制を設けている場合もあります。また、
防火地域・
準防火地域における規制もあります。
外装は、外から見える建物の姿であり、好みの意匠を表現します。マンションも一戸建て住宅も、多種多彩なデザインやカラーで個性を表現することが可能です。
一方で外装には、建物を守る重要な機能があります。主には、風雨を防ぐ、外部からの火災による延焼を防ぐ、外気温の影響を和らげる、建物の躯体構造を保護して地震でも脱落しない、といった機能が求められます。
外装材の選択には、デザインと機能の両面を考慮することが大切です。また、長期間にわたって建物を保護するには、
メンテナンスも重要です。
準防火地域
準防火地域とは、都市計画法で指定された地域の一つです。市街地における火災の危険を防ぐために、防火地域に準じて、建物の構造などを規制しています。地階を除く階数が4階建て以上または延べ床面積が1,500m2を超える建物は、耐火構造としなければなりません。延べ床面積が500m2超1,500m2以下の建物は、耐火構造または準耐火構造にしなければなりません。3階建ての建物は、耐火構造、準耐火構造または外壁や軒裏を防火構造にするなどの一定の技術基準に適合する必要があります。通常の木造平屋建てや木造2階建ては建築できます。
防火地域
防火地域とは、都市計画法によって指定された地域の一つです。市街地における火災の危険を防ぐために、建物の構造などを規制しています。基本的には建物は耐火構造にする必要があります。2階建て以下で延べ床面積が100m2以下の建物は、耐火構造または準耐火構造にしなければならないと定められています。また、高さ3mを超える看板や広告塔、建物の屋上に設けるものは、主要構造部分を不燃材料で造るか覆う必要があります。
防火地域に指定されるのは、主として市街地の中心部や幹線道路です。従来型の木造住宅のなかには耐火構造・準耐火構造に対応していないものもあり、その建築物は防火地域には建てられません。
メンテナンス
メンテナンスとは、保守・点検、維持・管理の意味で、住まいを快適に維持するうえで欠かせないものです。住宅の耐用年数を延ばし、快適性を維持するうえで、適切なアフターメンテナンスは重要な役割を担います。
マンションなどでは長期修繕計画が立てられ、計画に基づいた維持管理が行われます。一戸建てにおいても住まいのメンテナンスは重要で、5年単位での点検と補修が望ましいといわれています。
メンテナンスの対象となるのは、屋根や外壁、ベランダ、開口部、防蟻処理、配管、内装など、多方面に渡ります。マンションでは修繕積立金などがありますが、一戸建てもメンテナンスを前提として費用を準備する必要があります。
屋根
屋根とは、風雨や日射から建物を守るために、建築物を覆うように設けられた構造物です。気候や風土によって特徴があり、形状や屋根材の種類もさまざまです。
屋根の形状および屋根材を決めるうえで、基本として求められるのが、耐震性、防水性、防火性、耐久性、断熱性などです。特に木造住宅の場合には、屋根材の重量によって、耐震性を確保するために構造上、壁の量を増やす必要などもあります。また、素材によって雨漏りを起こさないための屋根の勾配も規定されます。
屋根の形状には、切妻(きりづま)、寄棟(よせむね)、陸屋根(りくやね)、片流れ(かたながれ)、入母屋(いりもや)、方形(ほうぎょう)、鋸屋根(のこぎりやね)、バタフライなどがあります。
屋根材には、瓦などの粘土系、セメントなどを加工した化粧スレート、石を板状にした天然スレート、金属系のガルバリウム鋼板、銅板などがあります。