洗面化粧台
せんめんけしょうだい
洗面化粧台とは、洗面ボウルとキャビネット、鏡が一体となった洗面台です。
洗面化粧台は、収納用
キャビネットの上部に洗面ボウルを組み込み、鏡付きの
キャビネットと一体になった洗面台です。
洗面化粧台は1960年代後半に登場します。それまでは洗面所と鏡台などの化粧台は別々でした。1980年代半ばには
シャンプードレッサーが登場します。
現在では、洗面ボウル、フロア
キャビネット、鏡、上部
キャビネット、
照明器具などが一体となり、ライフスタイルや好みによって多彩な商品の中から選択することが可能です。
洗面化粧台の
間口は、600mmから1200mmが主流ですが、フリーサイズのものもあります。洗面ボウルや
水栓金具、
キャビネットの収容力と使い勝手など、機能性やデザインに優れたものがたくさんラインナップされています。
キャビネット
キャビネットは飾り棚や整理棚、書類棚などの収納家具をいいます。建築設備として使われる場合は、水回りの収納などを指します。
キッチン収納は、使い勝手や作業効率、片付けやすさなどに大きく影響します。キッチン収納では、ワークトップを支えている部分の収納をワークキャビネット、吊り戸棚をウォールキャビネットといいます。最近のシステムキッチンなどでは、細々としたキッチン用品から大きな鍋など、使用頻度や用途によって、限られたスペースを有効活用し、取り出しやすく片付けやすい工夫がさまざまに施されています。また、ウォールキャビネットには、高い位置の物を取り出しやすくする昇降式や、収納力をアップさせるスライド式など使い勝手のほか、地震などの揺れをキャッチして扉がロックされるなどの安全対策が施されたものもあります。洗面室には鏡の背面を利用したミラーキャビネットなどがあります。
シャンプードレッサー
シャンプードレッサーとは、洗面、洗髪、化粧ができる機能と収納スペースがついた洗面化粧台をいいます。大型の洗面ボウルに、洗髪用のハンドシャワーがついているのが一般的です。「朝シャン」のニーズが増えたことで、入浴しなくてもシャンプーできる設備として取り入れられました。賃貸物件では、設備の充実化を競う中で、シャンプードレッサーがついていることがPRポイントとなりました。
最新設備の中には、髪の毛などの掃除がしやすいもの、車イスに対応したもの、小物の収納などに工夫を凝らしたもの、省エネタイプなど、多彩に進化した商品が登場しています。
なお、シャンプードレッサーはTOTO株式会社の登録商標で、一般名は温水シャワー付洗面化粧台といいます。
水栓
水栓とは、給水・給湯管の先に取り付けられた金具のことで、いわゆる蛇口のことです。水洗金具とも言います。
水栓金具には、キッチン用、洗面用、浴室用があります。かつては蛇口をひねることで、吐水と止水するものが一般的でしたが、現在では、機能もデザインも多様化しています。
最新の水栓金具には、レバー一つで吐水量と吐水温度を調整できるシングルレバー混合水栓や、タッチスイッチで水の出し止めができるタッチスイッチ水栓や、足元で操作できるフットスイッチがついた商品もあります。キッチンではハンドシャワーがついた水栓が用いられることが多く、ホースを伸ばせばシンクの隅まで洗い流すことができます。また、キッチン用では水栓金具の中に浄水器を搭載したものもあります。浴室用の水栓の中には、一定量の吐水後に自動的に止水するものや、ミストシャワーなどもあります。
また、海外からデザイン性の高い水栓を輸入するなど、機能やこだわりで選ぶことが可能です。
間口
間口とは、敷地や建物を正面から見た幅のことをいいます。これに対して、敷地や建物の長さを「奥行き」といいます。間口は、一戸建ての場合には、道路に面した側をいい、マンションなどの場合には、リビングやバルコニーのある側を指します。
間口が広いと、通風や採光を確保しやすいため、同じ面積では間口が狭くて奥行きが長いものより割高となるのが一般的です。ただし、間口が広ければいいというものではなく、奥行きとのバランスが重要です。間口が広いと、外からの視線を遮ることも考慮する必要があります。
黄金比といわれる1:1.618(およそ5:8)や1:1.5などはバランスがよく、使い勝手がよい配置がつくりやすいといわれています。
照明
照明とは、日本においては室内全体を照らす直接照明が主流で、「部屋を明るくする」役割とされてきました。また、1室1照明で、おもに蛍光灯など白熱灯が使用されます。しかし、最近では、くつろぎやリラックス、落ち着きなど、室内の雰囲気を演出する上で、生活シーンに合わせた照明器具の使い方が提唱されています。
照明によって室内の雰囲気は大きく違ってきます。活動的な時間とくつろぎの時間、手元がよく見える明かり、温もり感、開放感など、さまざまなシーンに応じて使い分けるには、1室に複数の照明器具を使用するのがポイントとなります。
照明器具の種類には、シーリング(天井に取り付け、部屋全体を均一に照らす)、シャンデリア(天井から下げる装飾性の高い照明。天井直付けタイプもあり。高い天井向き)、ブラケット(壁面や柱に取り付ける補助照明。空間の広がりを演出)、スポットライト(特定の物を照らし、置物などを強調できる)、ペンダント(吊り下げ型照明。下部だけ照らすものと、部屋全体を照らすものがある)、ダウンライト(天井に埋め込まれる照明で、調光機能の付いたものもあり、多彩な使い方が可能)、フットライト(廊下や階段の足元を照らす)、スタンド(床やテーブルに置いて使う照明)などがあります。
それぞれの特徴が分かると、明かりの楽しみ方も広がります。