モルタル
もるたる
モルタルとは、細粒の骨材と結合材を練り混ぜたものです。一般的には、砂とセメント、水を練り混ぜたセメントモルタルを指します。
モルタルは、セメントと砂、水を練り上げた建築材料です。耐火性があり、外壁などに使用されます。コンクリートが砂とセメントに砂利を混ぜるのに対して、モルタルは砂利が入っていません。モルタルはコンクリートほどの強度はなく、高価で、施工には熟練した技術が必要で、施工期間も長くなります。通常は、現場で材料を練り合わせて塗っていきます。手塗りのため継ぎ目がなく、外壁の王道として広く採用されてきました。一般的には、モルタルは二度塗りされ、その上に塗装などが施されます。一定以上の厚さによって、
防火構造に適用できます。
モルタルの欠点は、経年変化によってクラックと呼ばれるひび割れが発生することです。これは、建物自体に生じる歪みや材料の乾燥などによるものです。ひび割れ防止の添加剤などによって改善はされていますが、ひび割れを生じなくすることは困難です。ひび割れや塗装の劣化具合により、
メンテナンスが必要となります。
防火構造
防火構造とは、建物の周囲で発生する通常の火災による延焼を抑制する構造です。防耐火性能は、その基準の厳しさの順に、耐火建築物、準耐火建築物、防火構造として規定されています。防火構造は準耐火建築物とは異なり、建物内で発生する火災は考慮されていません。
防火構造は、準防火地域内の木造建築物に要求される構造です。具体的には、建物の外壁、軒裏、開口部に防火対策を施し、火炎におかされても30分以上耐えられるようにすることです。耐力壁である外壁は、耐火構造または準耐火構造であることと定められています。または、鉄鋼モルタルや石膏ボードを張ったり、土蔵造、土蔵真壁造などにし、延焼によっても30分間は倒壊その他の損傷が生じない性能が必要です。耐力壁以外の外壁や軒裏は、準耐火構造または土蔵造または防火被覆が設けられた構造にする必要があります。
メンテナンス
メンテナンスとは、保守・点検、維持・管理の意味で、住まいを快適に維持するうえで欠かせないものです。住宅の耐用年数を延ばし、快適性を維持するうえで、適切なアフターメンテナンスは重要な役割を担います。
マンションなどでは長期修繕計画が立てられ、計画に基づいた維持管理が行われます。一戸建てにおいても住まいのメンテナンスは重要で、5年単位での点検と補修が望ましいといわれています。
メンテナンスの対象となるのは、屋根や外壁、ベランダ、開口部、防蟻処理、配管、内装など、多方面に渡ります。マンションでは修繕積立金などがありますが、一戸建てもメンテナンスを前提として費用を準備する必要があります。