高強度コンクリート
こうきょうどこんくりーと
高強度コンクリートとは、強い圧力に耐えられるコンクリートのことです。
高強度コンクリートとは、一般のコンクリートと比べて、より強い圧力に耐えられるコンクリートのことです。
コンクリートの強度は、単位面積当たりの圧縮強度の高さで表します。単位は+H111(ニュートン・パー・ヘイホウミリメートル)で、1N/mm
2は1m
2当たりで約100トンの圧縮力に耐えられることを意味します。
普通のコンクリートが27~36N/mm
2なのに対して、高強度コンクリートは36~60N/mm
2となっています。コンクリートの強度を高めるには、
水セメント比率を低く抑える必要があり、普通のコンクリートが40~50%なのに対して、高強度コンクリートは25~40%となります。コンクリートの強度が高くなるほど、必要な
柱や
梁の重量を減らすことが可能です。高強度コンクリートは、より高い強度と耐久性が要求される高層ビルなどに利用されます。
なお、60N/mm
2以上の強度をもつコンクリートを超高強度コンクリートと呼びます。
柱
柱とは、建物の軸組みで、土台に対して垂直に立てて、屋根や床の荷重を土台や基礎に伝えるものです。木造軸組工法やラーメン構造では、梁などとともに建物を支える最も重要な部材です。
柱の太さは、柱の位置や部屋の大きさ、支える重さによって決めます。木造2階建て以上の場合には、土台から軒まで通った継ぎ目のない「通し柱」が建物の四隅に使われます。「通し柱」は、上下階を構造的に一体化させて耐震性を高めるために重要なものです。各階ごとに梁や胴差しなどで区切られた柱を、「管柱(くだばしら)」といいます。「管柱」も各階の荷重を受ける構造体です。このほか、柱と柱の間に壁の補強のために入れる柱を「間柱(まばしら)」と呼びます。また、壁に取り付けた装飾用の柱を「付け柱」といいます。
梁
梁とは、建築物の骨組みのなかで、建物に対して水平方向に渡し、屋根や床など建物の上からの荷重を柱に伝えて建物を支える部材をいいます。柱と連結して支える梁を「大梁」、柱に直接つながっていない梁を「小梁」といいます。元来は、屋根の棟木(むなぎ)に対して直角に渡したものを梁と呼び、水平に渡したものは桁(けた)と呼んでいました。そのため、棟木と水平方向の建物の奥行きを梁方向、直角に交わる方向を桁方向といいます。また、屋根を支える梁を小屋梁(こやばり)、床を支える梁を床梁(ゆかばり)と呼びます。
木造建築では、梁には松や米松、杉などが使われます。また、「現し」といって、梁を露出させて意匠を施すものもあります。
水セメント比
水セメント比とは、コンクリートやモルタルの主原料である水とセメントの割合で、強度を表わす指標のひとつです。
コンクリートは骨材(砂利)をセメントペーストで結合したものです(モルタルは砂とセメントペーストを練り上げたもの)。そのため、コンクリートの強度はセメントの接着力によって支配され、特に強度を必要とするコンクリートは水セメント比が重要になります。水セメント比は、水量をw、セメント量をcとし、「w/c」の百分率で示します。水セメント比が大きいと練り混ぜがしやすく、型枠に打ち込みやすい作業場の利点がありますが、コンクリートの強度は落ちます。水セメント比が小さいほど高濃度のセメントペーストとなり、コンクリートの強度は大きくなります。
なお、コンクリートの強度は、水セメント比のほか、骨材の強度やセメントの粒径、養生なども左右されます。